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新釈落語噺(その2) の商品レビュー

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またまた談志さんが書…

またまた談志さんが書いてくれた!彼独自の落語に対する切り込み方を堪能あれ。

文庫OFF

2014/02/11

立川流の真髄を探るにふさわしいネタ本。 談志の古典への解釈の深さを感じられる。 この本で立川談志落語論として 得たビッグマップは以下のものだ。 大きな意味で日本文化における寄席芸の本命は 「喋り」、「語り」であり、 それが「講談」と「落語」に分化した。 方や歴史を語り、方や庶...

立川流の真髄を探るにふさわしいネタ本。 談志の古典への解釈の深さを感じられる。 この本で立川談志落語論として 得たビッグマップは以下のものだ。 大きな意味で日本文化における寄席芸の本命は 「喋り」、「語り」であり、 それが「講談」と「落語」に分化した。 方や歴史を語り、方や庶民の生活を語った。 歴史を語る講談は「人間として正しい道」を語った。 落語はこれを嫌った。正当な生き方というものに 疑問を持ったのだ。 だから「落語とは 人間の業の肯定」なのである。 人間の常識の範囲、「文明」や「文化」は 講談の世界であり、 常識の外の世界を扱うのが落語なのだ。 常識外の世界には3つの要素がある。 まず「文明に対する揶揄」という要素。 次に「義理も人情も常識も社会ルールも入る余地のない極限状態」という要素 最後に「他人といっさい共通しない、まとまらないものを語る、イリュージョン」という要素 これらを笑いに昇華させるのが立川流の落語なのだ。

Posted byブクログ

2021/06/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

立川談志が「落語とは何か?」を自ら問い詰めつつ、考え、演出し、演じた噺の数々を紹介する一冊。サラリと聞き逃してしまうような細かな演出の背景に、実は深い落語への想いがあることが判る。しかし、その想い感じさせない軽い芸が素晴しいのか、芸でその想いを伝えられないのでダメなのか...芸談の持つジレンマはやはりここにも存在する。 なぜか 2巻から読んでしまったけど、1巻も読む。

Posted byブクログ