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戦闘妖精・雪風(改) の商品レビュー

4.4

167件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2013/04/12

最初は小難しくてだるかった。が、実はこの作品、スロースターターなのであった。 上橋菜穂子『獣の奏者I 闘蛇編/II王獣編』が王獣という架空の気高き獣と徐々に心を通わせてゆく物語でもあるのに対し、この『戦闘妖精・雪風』は徹頭徹尾人工知能を備えた戦闘機・雪風とそのパイロットたる主人公...

最初は小難しくてだるかった。が、実はこの作品、スロースターターなのであった。 上橋菜穂子『獣の奏者I 闘蛇編/II王獣編』が王獣という架空の気高き獣と徐々に心を通わせてゆく物語でもあるのに対し、この『戦闘妖精・雪風』は徹頭徹尾人工知能を備えた戦闘機・雪風とそのパイロットたる主人公との齟齬が描かれる物語だ。 拝読中、機械が発達するということはどういうことかと考えさせられた挙句、「機械が人間を超えた時、人間は機械を制御しきれず振り回されるのではないか」という兼ねてからの持論を再考するに至ったが、物語が本当にその方向に進むとは思いもしなかった。それどころか、その持論すら突き抜けるラストに驚愕を禁じ得なかった。 置いてけぼりとは真に恐れ入った。

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2018/10/14

みんなが名作と言うので読んでみたが。 人間にとって機械とは何か。機械がさらに高機能となっていったときに何が起こるのかについて考える手掛かりとはなりそうだが。

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2013/02/09

機械的とは? 人間的とは? 未知ないし不可知の“敵”と戦う、妖精の星を行く高性能戦闘機と、そのパイロットの物語。 『人が生みだした“人でないもの”』という点では、戦闘機も妖精も同じなのだ――人の思考の枠外という意味では。 時には容赦なく、『自己生存』を優先し、ただ真っ直ぐにフ...

機械的とは? 人間的とは? 未知ないし不可知の“敵”と戦う、妖精の星を行く高性能戦闘機と、そのパイロットの物語。 『人が生みだした“人でないもの”』という点では、戦闘機も妖精も同じなのだ――人の思考の枠外という意味では。 時には容赦なく、『自己生存』を優先し、ただ真っ直ぐにフェアリィの空を飛びつづける雪風はひたすらに美しい。 ……この“美しい”という感慨自体、彼らには不要なものだろうけれど。 個人的には小ネタとしてちりばめられている海軍のあれこれにニヤリとした。

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2012/12/30

―――南極大陸に突如出現した超空間通路によって、地球への侵攻を開始した未知の異星体「ジャム」。 反撃を開始した人類は、「通路」の彼方に存在する惑星フェアリイに実戦組織FAFを派遣した。 戦術戦闘電子偵察機・雪風とともに、孤独な戦いを続ける特殊戦の深井零。 その任務は、味方を...

―――南極大陸に突如出現した超空間通路によって、地球への侵攻を開始した未知の異星体「ジャム」。 反撃を開始した人類は、「通路」の彼方に存在する惑星フェアリイに実戦組織FAFを派遣した。 戦術戦闘電子偵察機・雪風とともに、孤独な戦いを続ける特殊戦の深井零。 その任務は、味方を犠牲にしてでも敵の情報を持ち帰るという非情かつ冷徹なものだった―。 かっこいい戦闘機がドンパチするだけかと思ったら なかなかどうしてやるじゃない!(・∀・) ていう印象 あ、お久しぶりです。ちょっとだけ帰ってきました。 ほとんどなんの情報もない「敵」異星体ジャムに対して 「人類」が「機械」を用いて対抗する訳やけど、どれもあいまいで 「人」を殺す「機械」や、「人類」など眼中にない「敵」の存在により 物語は混沌としていきます。 これは続編「グッドラック 戦闘妖精・雪風」 に期待が高まりますな

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2012/12/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

http://tukiyogarasu.blog80.fc2.com/blog-entry-356.html

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2012/11/28

30年前、突如地球に侵略してきた「ジャム」と戦う超国家的軍隊「FAF」の虎の子、スーパーシルフ・雪風。雪風を含むスーパーシルフが所属する戦闘情報偵察部隊の至上命令は「味方を犠牲にしてでも帰還せよ」であり、隊員には非人間性が求められる。舞台は南極に出現した超空間通路の向こう、フェア...

30年前、突如地球に侵略してきた「ジャム」と戦う超国家的軍隊「FAF」の虎の子、スーパーシルフ・雪風。雪風を含むスーパーシルフが所属する戦闘情報偵察部隊の至上命令は「味方を犠牲にしてでも帰還せよ」であり、隊員には非人間性が求められる。舞台は南極に出現した超空間通路の向こう、フェアリィ星である。 「人間性:非人間性」の対立がテーマであり、すなわち「人間:機械」の対立である。 雪風に全幅の信頼を寄せる雪風のパイロット・深井零中尉に対して、雪風(=機械)の行動は人間などいらないと主張するかのようであり、恐ろしさを感じた。 いわゆる「ロボットの反乱」を想起させるものだ(この作品にロボットと呼べるものはほとんど登場しないが)。 作者特有だという体言止めによる戦闘シーンも、独特であるがスピード感を伝える良い手法だと思う。

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2012/11/23

人間と機械の確執といえば、ターミネーターと同じテーマ。確かに80年代って、進化した機械と人間の対立というテーマの小説や映画がぽつぽつあったような気がする。 本書は異星人との戦争を描いたスペース・オペラでもないし、スーパーシルフという高性能戦闘機の活躍を描いた「トップ・ガン」的な軍...

人間と機械の確執といえば、ターミネーターと同じテーマ。確かに80年代って、進化した機械と人間の対立というテーマの小説や映画がぽつぽつあったような気がする。 本書は異星人との戦争を描いたスペース・オペラでもないし、スーパーシルフという高性能戦闘機の活躍を描いた「トップ・ガン」的な軍事モノともまた違う。博覧強記な兵器や戦闘の描写などもそれはそれで面白いが、中盤のコンピュータとの対話の辺りや、後半の「ジャム」との対話などが読みどころではなかろうか。 本書はOVAにもなっていて、以前観たことがあったが比較的原作に忠実な内容だったように思う。特に淡々としたドライな感じが。

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2012/11/19

3作目のアンブロークンアローが文庫化されたときに読み直しました。 初回読んだときは震えるほどに面白かったものですが、2度目でもやっぱり面白かったです!これはもう殿堂入り!。 グッドラックと併せて読むともう何かSF魂が沸々とたぎってきます。 疑似世界でありつつも現実のように見紛う強...

3作目のアンブロークンアローが文庫化されたときに読み直しました。 初回読んだときは震えるほどに面白かったものですが、2度目でもやっぱり面白かったです!これはもう殿堂入り!。 グッドラックと併せて読むともう何かSF魂が沸々とたぎってきます。 疑似世界でありつつも現実のように見紛う強烈な錯視と説得力のある描写。 異世界では何もかもが幻想的であるが故に、人間の存在価値ですら曖昧で、機械である筈のモノの判断に、時には慄然としたり、時には己の価値を再認識したり。 異星体との交戦の緊迫感の中においても本作は緩急をつけて「人間とは何か」を哲学的に問うてきます。 はたして敵か味方か。 共存か隷従か。 戦闘妖精、萌えます。

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2012/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「未知の異星体vs人類」という単純構造にならない物語が面白い。 地球に侵攻してきた異星体“ジャム”との戦闘のために 人間がつくりだした高性能コンピュータ。それを搭載した戦闘機“雪風”は、もはや足手まといな人間の手を離れて、「〈われわれ〉の敵」であるところのジャムとの戦いを遂行しようとしていた。一方 ジャムもまた 人間ではなく戦闘機の方を敵として認識しており、人間たちは自分たちの存在意義、そしてこれまでの戦闘の意義を疑い始めることになる。 機械と人間。両者を区分するものとはいったい。

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2012/10/16

ドッグファイトの専門用語が素人にはわからなかったけれど、 それを差し引いてもかなり、相当、充分、お腹一杯に楽しめた一冊でした。 続編も読まねば。

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