現代アラブの社会思想 の商品レビュー
「イスラエル大嫌い」…
「イスラエル大嫌い」という歌でクリーニング屋の店員がトップ歌手の仲間入り、書店には終末思想の本が山積み、学校の前を外国人が通れば大ブーイング。アラブ世界の実情を知るために必読の本。大佛次郎論壇賞受賞作。
文庫OFF
なんでか積読に入っていた本。 1967年から2001年頃までのイスラム社会の「時代精神の歴史」を解説する。 2002年発行なので、当然ながらそれ以降の情報はない。 ユダヤと西洋に対する敵愾心、国内の問題から目をそらすためにそれを利用する者、知識人ですら陰謀論を信じる傾向。 イ...
なんでか積読に入っていた本。 1967年から2001年頃までのイスラム社会の「時代精神の歴史」を解説する。 2002年発行なので、当然ながらそれ以降の情報はない。 ユダヤと西洋に対する敵愾心、国内の問題から目をそらすためにそれを利用する者、知識人ですら陰謀論を信じる傾向。 インターネットの発達によって、それらが改善することはあるのだろうか。
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人はほぼほぼ脳の中に現実を抱えている事を面白可笑しく論じている点は良いなぁ〜 ただ、筆者が西洋に絡め取られていて現状肯定的に現支配者を擁護する形にしかなってないのが残念。 まぁでも、これから研究者として名を成そうと出版に漕ぎつけた本なんだから当たり前か? 人は自分を生きながらせる...
人はほぼほぼ脳の中に現実を抱えている事を面白可笑しく論じている点は良いなぁ〜 ただ、筆者が西洋に絡め取られていて現状肯定的に現支配者を擁護する形にしかなってないのが残念。 まぁでも、これから研究者として名を成そうと出版に漕ぎつけた本なんだから当たり前か? 人は自分を生きながらせる使命を松任する為に利己となる訳だがひとりでは生きられないという類的な性質もあり、利他も求められる。 人として生きるのはなかなかに難しい…
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(「BOOK」データベースより)amazon なぜ今、終末論なのか。なぜ「イスラームが解決」なのか。学術書からヒットソングまで渉猟し、苦難の歴史を見直しながら描く「アラブ世界」の現在。
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※このレビューにはネタバレを含みます
2002年刊。同時多発テロ前後のイスラムアラブの西欧・国連(平和維持活動含む)・キリスト教への対抗や反抗の根底にある民衆意思を解読すべく、そのバックボーンとなる社会思想を史的淵源から解明しようとする。著者は国際日本文化研究センター助教授。内容は些か偏頗に感じるが(イラク・バース党やペルシア・イラン革命等の、アラブ民衆への思想的意義の指摘が少ない)、テロ行為に向かう彼らの心性の一部を垣間見うる。また、一神教の終末思想につき、イスラムのみならず、ユダヤ・キリストも含めてコンパクトに解説。個人的にこの点は有益。
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著者の別の書籍が好きだったので。9・11事件直後の本のため内容は若干古いが、充分今にも通ずる。アラブ現代史の原点と言われる1967年6月に起きた第三次中東戦争をどうアラブの民が受け止めたか説明している。大まかに二つの流れがあり、一つがマルクス主義に基づく人民闘争論。提唱者は先の戦...
著者の別の書籍が好きだったので。9・11事件直後の本のため内容は若干古いが、充分今にも通ずる。アラブ現代史の原点と言われる1967年6月に起きた第三次中東戦争をどうアラブの民が受け止めたか説明している。大まかに二つの流れがあり、一つがマルクス主義に基づく人民闘争論。提唱者は先の戦争の敗北をプチブルジョア政権に求め、プロレタリアート人民の闘争を呼びかけた。この動きはパレスチナ解放運動にも発展した後、世界各国の革命の失敗により自滅したが、イスラエルを仮想敵とした陰謀論として形を変え禍根は残った。もう一つの流れが宗教信仰回帰主義。「イスラームこそ解決だ」と提唱した楽観的なイスラーム主義が、後のイスラーム原理主義の台頭を促したのではないかと作者は言う。カラダーウィーによって提示されたあくまで諸々の問題が解決した状態の理想論、結果は提示されるが手段は一切明示されない楽観主義がイスラームのパラドックスを現しており非常に面白かった。これらの流れが高まる終末意識・陰謀史観・オカルト思想に繋がったらしいが、現在はどうなっているのか気になる限り。
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出口治明氏の著作の中で勧められていたことから興味を持ち、読んでみた。 アラブ社会の根っこにある思想を、アラブ世界の著作物等を読み解く中で明らかにしていく。 イスラーム主義=楽観的(理想的社会と現実のギャップを埋める必要性を認めない)で排外的(イスラーム的なものと外来的なものを...
出口治明氏の著作の中で勧められていたことから興味を持ち、読んでみた。 アラブ社会の根っこにある思想を、アラブ世界の著作物等を読み解く中で明らかにしていく。 イスラーム主義=楽観的(理想的社会と現実のギャップを埋める必要性を認めない)で排外的(イスラーム的なものと外来的なものを区別し、後者にアラブ世界の問題点を一方的に帰責する)なもの。 これらは、『コーラン』や『ハディース集』自体には、社会や制度に関する規範が具体的に示されていない一方、イスラーム教徒は、「イスラーム=教徒の全生活を規定する包括的システム」であると信じており、多様な要素を「イスラーム的」なものとして構想できることから生じている。 本書が出版されたのは2002年であり、イラク戦争、アラブの春、ISILの台頭等には当然触れられていないが、現代のアラブ思想(前記イスラーム主義や、イスラーム教がもとより胚胎し、現代でも流行する終末論)が抱える問題点が、これらの事態にも深く関係していることがよく分かる。 アラブ・イスラーム入門としておすすめ。 第9刷にしてわずかながら句読点にミスがあったのは気になったが、難解な記述なども無く、とても読みやすい文章。
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1967年の第三次中東戦争から2001年の9.11にいたる現代アラブ史。 その後にさらに多くの出来事がアラブ世界を震源として世界を突き動かすことになる、その前史。 これまで私は、恥ずかしながらごく限られた知識で偏見に満ちたアラブ世界像をもっていたのだが、それを大きく更新することが...
1967年の第三次中東戦争から2001年の9.11にいたる現代アラブ史。 その後にさらに多くの出来事がアラブ世界を震源として世界を突き動かすことになる、その前史。 これまで私は、恥ずかしながらごく限られた知識で偏見に満ちたアラブ世界像をもっていたのだが、それを大きく更新することができた。これまで理解できないでいた、アラブ世界にみられる観念的あるいはイデオロギー的行動様式の背景を知ることができたように思う。 同著者の『イスラーム国の衝撃』と合わせて読むと、「イスラム国」は決して突然変異なのではなく、ある意味現代アラブ史の帰結として登場したことがわかる。わかると、根の深さを直視すると、解決の糸口は遠のき、暗澹たる気持ちは一層深まる。「アラブ世界が不本意な歴史の展開の過程で行き着いた思想的袋小路」(あとがき)だからである。 この閉塞状況は現代日本に通ずるのではないか。我々もまた、終末論の流行をみることになるのだろうか。
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2001年のアメリカ同時多発テロの翌年に著された同時に至るアラブ、特にエジプトの社会思想についてまとめた書。第三次中東戦争後のアラブの思想界の苦境と、著者自身、偏りがあることを認めつつも、特にイスラーム教における現代の終末論をまとめているのが特徴。少なくともアラブ世界の一面を示し...
2001年のアメリカ同時多発テロの翌年に著された同時に至るアラブ、特にエジプトの社会思想についてまとめた書。第三次中東戦争後のアラブの思想界の苦境と、著者自身、偏りがあることを認めつつも、特にイスラーム教における現代の終末論をまとめているのが特徴。少なくともアラブ世界の一面を示しているのだと思います。
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面白いは面白い。内容は詳細。 だいたい流れも掴めたが、もう少し分析対象の期間を長くして、アラブの思想を概観できると良かった。
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