情熱の女流「昆虫画家」 の商品レビュー
メーリアン・・・初めて知った女流画家。 17世紀のドイツに生まれ、アムステルダムへ渡り、 レーウェンフックとも交流し、 52歳でオランダ植民地スリナム(南米)へ。 蛇もカエルも昆虫の類であり、 イモムシは地から湧いてくると信じられていた時代に、 卵から蛹、成虫へ成長していく昆虫を...
メーリアン・・・初めて知った女流画家。 17世紀のドイツに生まれ、アムステルダムへ渡り、 レーウェンフックとも交流し、 52歳でオランダ植民地スリナム(南米)へ。 蛇もカエルも昆虫の類であり、 イモムシは地から湧いてくると信じられていた時代に、 卵から蛹、成虫へ成長していく昆虫を描き続けたメーリアン。 中野京子は、メーリアンの能力の一つとして、 見たものを瞬時に記憶できる能力?があったのではないかと推察する。 大きさも無視した、見たそのままを描いた昆虫画は グロテスクで、圧倒される。 虫好きだから、気にはならないけど、 気持ち悪いと思う人もいるんじゃないかな。
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マリア・シビラ・メーリアンを初めて本書で知ることになった。 表紙や口絵のある種、官能的ともとれるような力強さに圧倒された。 出来ることならば、本書内で紹介されている絵の数々も白黒ではなく、オリジナルの配色で見てみたかった。
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『怖い絵』で有名になる前の中野京子がメーリアンの評伝を書いていると知り、早速読んでみた。 うーんいきなり、これは「小説」なの?という始まり方。「見たんかい!」と突っ込みたくなる。 女性週刊誌も真っ青の王室(ハプスブルク家など)スキャンダルで、下世話な興味をかきたてる才能を発揮した...
『怖い絵』で有名になる前の中野京子がメーリアンの評伝を書いていると知り、早速読んでみた。 うーんいきなり、これは「小説」なの?という始まり方。「見たんかい!」と突っ込みたくなる。 女性週刊誌も真っ青の王室(ハプスブルク家など)スキャンダルで、下世話な興味をかきたてる才能を発揮した著者としては、中途半端な出来。 どうせ本人がどういう人間であったかの資料は少ないのだから、資料からだけ読みとれることを書くか、思い切って小説にするかの選択しかないが、どっちつかずの中途半端。 中野京子も蛹のころの著作という感じ。 日本人の著者でメーリアンだけを紹介した人はなかったと思うので、その点は評価したい。 でも、画集に年譜がついていれば十分な気がする。 もっとちゃんと絵が見たい。
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17世紀ドイツの画家の家に生まれたマリア・シビラ・メーリアン。彼女はドイツバロック期の女性が職業を持つなど考えられなかった時代に昆虫や植物を観察し研究した博物学者で絵描き。「イモ虫の驚異的変態とその風変わりな食草」をはじめとする美しくビビットな絵は感動的。 その時代では初老の5...
17世紀ドイツの画家の家に生まれたマリア・シビラ・メーリアン。彼女はドイツバロック期の女性が職業を持つなど考えられなかった時代に昆虫や植物を観察し研究した博物学者で絵描き。「イモ虫の驚異的変態とその風変わりな食草」をはじめとする美しくビビットな絵は感動的。 その時代では初老の52歳で、東インド会社から金を借りて、南アメリカのスリナムに2年間滞在し昆虫と植物の研究に携わる。熱帯雨林のなかをフィールドワークするのだから凄い。18世紀のロシアとフランスではメーリアン作品を所有することがステイタスシンボルでもあったそうだ。ユーロになる前のドイツ紙幣には彼女の肖像画が描かれている。
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