ドキュメント 戦争広告代理店 の商品レビュー
PRが一国の存亡を左右した・・・。その為の戦略、戦術が関係者へのインタビューを元に断片的に記述されています。特にその戦術は私個人のビジネスの場や人生の場にも十分に有効であり、活用されなければならないものであると感じました。もちろん最も大切なことは物事の本質を捉えることであり、自分...
PRが一国の存亡を左右した・・・。その為の戦略、戦術が関係者へのインタビューを元に断片的に記述されています。特にその戦術は私個人のビジネスの場や人生の場にも十分に有効であり、活用されなければならないものであると感じました。もちろん最も大切なことは物事の本質を捉えることであり、自分の信じた道を進むことであることに疑問の余地はありません。しかし、一方で世論を無視することはできず、世論は自然に形成される訳ではなく、意図的に形成されるのであり、必要があれば自らの目的に沿った世論を形成する努力を怠ってはならない・・・そう教えられたような気がします。世論は「正しい」ものの味方ではない。つまり絶対的に「正しい」ものなどこの世には存在しないということ、「正しい」という判断はあくまで主観的なものであることを再確認した一冊でした。
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広告やPRのシゴトをする人にオススメと薦められて一読。 戦争と広告代理店に何のつながりがあるんだと最初は疑問に思っていた。 しかし戦争に限らず、ビジネスでも政治でも何でも、広告やメディア報道などによって創られた「イメージ」の重要さを思い知らされた。 アクエリアスとポカリスエッ...
広告やPRのシゴトをする人にオススメと薦められて一読。 戦争と広告代理店に何のつながりがあるんだと最初は疑問に思っていた。 しかし戦争に限らず、ビジネスでも政治でも何でも、広告やメディア報道などによって創られた「イメージ」の重要さを思い知らされた。 アクエリアスとポカリスエットの含有成分はほとんど変わらない。しかし、スポーツ時の水分補給としてアクエリアスが多くの人に選ばれている(一昔前はスポーツの時にはポカリというイメージが強かったにも関わらず)。 それは広告やメディアの中での扱われ方でイメージを創り上げていったことによる賜物であるだろう。 同じように、戦争においてもどちらの国が良い悪いなどのイメージを創り上げることができる。その方法には色んな戦略があり知識がある。商品だけなく、国家間の問題や企業イメージの案件など、PRソリューションが取り扱うもの範疇は広い。 メディアや広告を使って世論を創り上げる面白さを実感できるとともに、その裏側にある恐ろしさ、責任などが感じ取れる書であると思う。 「嘘」はだめだ。「誇張」はいいけど。
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ずーーーっと前に (たぶん広報に移動した時だから2008年1月) 沼田さんにお勧めされた本。 ようやく見つけたので読んでみます。
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世界各地で今も起こっている紛争・戦争。その背景で繰り広げられる情報操作合戦を取材した本。 極めて読みやすく、そして面白く、一気呵成に読み上げてしまいました。 本書ではボスニア紛争をテーマに扱い、その背景にあった政治PRの立役者達を取り上げている。 複雑な現実を極めて簡略に、かつ...
世界各地で今も起こっている紛争・戦争。その背景で繰り広げられる情報操作合戦を取材した本。 極めて読みやすく、そして面白く、一気呵成に読み上げてしまいました。 本書ではボスニア紛争をテーマに扱い、その背景にあった政治PRの立役者達を取り上げている。 複雑な現実を極めて簡略に、かつ視聴者の心に響くよう扇動していくその手管の一挙一動の詳細ぶり、感嘆すべき緻密な戦略性には、度肝を抜かれます。 しかしこの本を読んで、改めて倫理とは結局なんなんだろうと思わずにはいられません。これほど煽られ易く、忘れやすい所謂「大衆」「世論」とは一体どれほどのエゴと矛盾に成立している固まりなのか、と。 結局のところ、問題が解決しないことによって利益を得、次の問題へと手を伸ばす、この意図せざる地獄の招来が未来に何を誘うことになるのか。 だがその地獄を刳り取らなければ、当事者達の悲惨はさらに濃度を増すというマッチポンプ的な構造は、情報化社会がさらにその複合性を高めるに連れ、いかなる姿となって立ち上がるのか。いろいろと考えさせる本であります。
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各地域で核実験が行われ、どの国もある程度の武装能力を持っている現在。 どちらが先に仕掛けるか、どのタイミングに仕掛けるかというのが国と国との争いの中の焦点となる。 その為に必要なのが「情報」です。 「情報」とはすでにあることが起きたことに対してのものではなく、新たに作り出し発信し...
各地域で核実験が行われ、どの国もある程度の武装能力を持っている現在。 どちらが先に仕掛けるか、どのタイミングに仕掛けるかというのが国と国との争いの中の焦点となる。 その為に必要なのが「情報」です。 「情報」とはすでにあることが起きたことに対してのものではなく、新たに作り出し発信していく こともできます。 よく情報が「真実」かどうかとニュースが流されたりしますが、そのニュース自体が作られた「情報」 だったり。広告代理店の情報操作の巧みさと恐ろしさを感じ取れました。
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この本は日本のメディア関係者が書いた本の中では珍しく出色の出来だ。 日本ではほとんど話題になることすらない、PR戦略という内容からいえば、本当に?翻訳本じゃなくて?と思ってしまうほど。 この本を読むと、現在紛争地域にとっていかに世論を味方につけ、アメリカを味方につけることが重要か...
この本は日本のメディア関係者が書いた本の中では珍しく出色の出来だ。 日本ではほとんど話題になることすらない、PR戦略という内容からいえば、本当に?翻訳本じゃなくて?と思ってしまうほど。 この本を読むと、現在紛争地域にとっていかに世論を味方につけ、アメリカを味方につけることが重要かが分かる。 政府・企業のPR戦略にに騙されないなるためにも読んでおくべき本。
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政治の裏でなんか暗躍してるおっさんたちがいっぱい出てくる。シンプルな物事の構造の裏には陰謀とかがある。実にえぐかった。 amazonのレビューにかっちょいい批評がたくさんあるので、気になる人はそれを見ればいいと思いますよ。
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ボスニア紛争について大学の時に勉強してわかっていた気になっていたけど、全然理解していないことがわかった。ボスニア戦争では、だれが悪者で被害者なのかが、わかりにくい。まあ戦争自体、悪者も被害者もないと思うんだけど。 それが一つのPR会社によって世論が動かされ、国が動き、国連まで...
ボスニア紛争について大学の時に勉強してわかっていた気になっていたけど、全然理解していないことがわかった。ボスニア戦争では、だれが悪者で被害者なのかが、わかりにくい。まあ戦争自体、悪者も被害者もないと思うんだけど。 それが一つのPR会社によって世論が動かされ、国が動き、国連まで扇動してしまう力をもっている事実。 圧倒的スケールで描かれています。PR戦術の巧みさが耳の奥までじわりじわりと伝わってくる。
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ここで筆者はわずかしか言及していないが、「悪魔化」されたセルビア側が「真実はいつかわかってもらえる」とのんきに対応していたことで、気がついた時にはえんがちょ状態で対抗するPR戦術をしてもらう代理店を雇うこともできなかった、というのは、日本の外務省、のみならず政治家もこういうPR...
ここで筆者はわずかしか言及していないが、「悪魔化」されたセルビア側が「真実はいつかわかってもらえる」とのんきに対応していたことで、気がついた時にはえんがちょ状態で対抗するPR戦術をしてもらう代理店を雇うこともできなかった、というのは、日本の外務省、のみならず政治家もこういうPR戦略の重要性にほとんど無関心でいたというツケがいかに大きくなるか、という他山の石とすべき実例だろう。 たとえば性懲りもなく繰り返される従軍慰安婦問題と、それを演出する他国の動き、それに対してもっぱら後手後手にまわるしかない日本の外交の無能無策ぶり。
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実際おきた広告代理店による戦争のイメージ戦略。 どのように世界に自国こそが被害者であるかをPRするか。 生々しい、イメージ戦略の実態がわかる。
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