ドキュメント 戦争広告代理店 の商品レビュー
PR企業が国際政治に多大なる影響を及ぼしている。 本来は白黒はっきりしない民族間の問題が、PR企業により悪者のレッテルを貼られることにより、結末へ向かっていく。 危機管理におけるPR力の凄まじさの一片をみた。 サブタイトルにある、情報操作という意味においてではなく、世論形成プロセ...
PR企業が国際政治に多大なる影響を及ぼしている。 本来は白黒はっきりしない民族間の問題が、PR企業により悪者のレッテルを貼られることにより、結末へ向かっていく。 危機管理におけるPR力の凄まじさの一片をみた。 サブタイトルにある、情報操作という意味においてではなく、世論形成プロセスの妙によって、このような結果を迎えたのだと感じる。 最後の筆者の意見にあるように、紛争や人の生死が関わる状況に対して、PR企業の暗躍が影響を与えるということの倫理上の問題はあると思う。しかし、大切なことは、PRの現場が、地球規模で様々な案件に拡大していることを強く認識する必要がある、という点だと思う。 また、日本におけるPRの実情も気になった。
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ユーゴスラビア紛争当時の国際世論を形作ったPR戦略を追ったノンフィクションです。広報やPR、広告に関わる人にはひとつの実態として興味深く読めると思います。
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戦争ですらPR会社の世話になる。どちらの主張も自分は正義だから、国際世論という仲間づくり。当事者たちなとてもスリリングかつエキサイティングだろう。20数年前のボスニア紛争でこれだから、SNS全盛の現代ではさぞかし。
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●まずPR企業という存在を初めて知った。PR企業は、顧客を支持する世論を作り上げる。ボスニアとセルビアの明暗を分けたのは、PR企業の有無だった。
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かなーり前から気になっていた本をようやく読了。 広告代理店というよりはPR会社の話だけど、広告に関わる人間として、プロバガンダって何だろ?とか思ってしまう。
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もう10年前の古い本だが大変面白かった。単に面白いだけでなく仕事への向き合いにも参考になる。自分もトレーニング受けておこうかと思ったwテレビ界の著者の文章はとても映像的で読みやすい。 [more]ボスニアのことわざ「泣かない赤ちゃんはミルクをもらえない」 ひとつひとつの発言の...
もう10年前の古い本だが大変面白かった。単に面白いだけでなく仕事への向き合いにも参考になる。自分もトレーニング受けておこうかと思ったwテレビ界の著者の文章はとても映像的で読みやすい。 [more]ボスニアのことわざ「泣かない赤ちゃんはミルクをもらえない」 ひとつひとつの発言のかたまり=サウンドバイト 話す言葉のセンテンスが長く区切れがないと短く編集するのが難しく、登場する機会も減る ビジネスはクライアント個人の人格とは別次元の問題だ。 ラジオアクティブ=放射能を持っている=触れたり近づいたりしたものまでも汚染し、世間の悪評の対象にしてしまう存在 P199 限られた時間の中で、取材対象の考えていること、感じていること、していること、つまり取材対象の「本質」がわかりやすい形で映像化できる「事件」が起きることが、インパクトのあるドキュメンタリーを撮るために必須なのだ。そういう「事件」をカメラに収めることができるよう、様々な手段を使って取りはからうことが有能なディレクターの必須条件だといえる。 ただし、もともと取材対象の中にはなかった考えや思いや行動を、ディレクターが「こういうことだろう」と勝手に想像しその映像化を取材対象に強要することは許されない。それが「やらせ」である。単に取材対象と話し合い、撮影がなければ起きていなかった出来事をカメラに収めることだけを持って「やらせ」ということは誤りである。だが実際の番組制作の現場では「やらせ」かどうかの境界線はしばしば、いや頻繁に曖昧になる。
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Yがやけに勧めるので読んでみたがそれなりにおもしろかった。この人テレビのディレクターだけあって、盛り上げ方がうまい。最後のパニッチとアメリカのなんとかバーガーのやりとり」「私がきみだったらそんなことは言わないだろう」というところがクライマックスだな。それにしても民間企業が一国の運...
Yがやけに勧めるので読んでみたがそれなりにおもしろかった。この人テレビのディレクターだけあって、盛り上げ方がうまい。最後のパニッチとアメリカのなんとかバーガーのやりとり」「私がきみだったらそんなことは言わないだろう」というところがクライマックスだな。それにしても民間企業が一国の運命を部分的にせよ左右してしまうのだから、やっぱり情報戦って現代社会では大切なんだな、と当たり前のような感想。
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どこかで起こっている紛争も報じられなければ分からない。そのためにジャーナリストが命をかけている。時に日本では、そうしたジャーナリストの危険に際し自己責任論が飛び交う。 民族浄化、エスニッククレンジングという言葉は 広告代理店がインパクトを狙って考えたコピー。
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以下にPR企業の使い方が現代で重要なのかがよく分かった。 それだけ大衆はやはり上辺の情報に左右されている
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ボスニア・ヘルツェゴビナの紛争における、PR企業の存在を多方面への取材をもとに描いた一冊。 現代の紛争においていかに多くの部分が情報戦になっているかがよく分かります。いかに大国であっても世論の支持なくしては軍隊を他国に送るようなことは難しい時代。その世論をいかに自分たちに有利なほ...
ボスニア・ヘルツェゴビナの紛争における、PR企業の存在を多方面への取材をもとに描いた一冊。 現代の紛争においていかに多くの部分が情報戦になっているかがよく分かります。いかに大国であっても世論の支持なくしては軍隊を他国に送るようなことは難しい時代。その世論をいかに自分たちに有利なほうに持っていくのか。そこにプロが介在しているという。 何が真実なのか見極めるのが本当に難しい時代だなぁと改めて感じてしまいます。
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