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からだを読む の商品レビュー

3.7

19件のお客様レビュー

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まさに「体」「身体」…

まさに「体」「身体」を読む本。内容は口から肛門までの体内の構造と、働きと名称。また、それについてのエピソードなど。ところどころにイラストも入っているので少しは読みやすい。自分はこの本をほとんど理解できなかった。養老先生の話は面白いけれど難しい。だから、この本の内容が「わかりそうだ...

まさに「体」「身体」を読む本。内容は口から肛門までの体内の構造と、働きと名称。また、それについてのエピソードなど。ところどころにイラストも入っているので少しは読みやすい。自分はこの本をほとんど理解できなかった。養老先生の話は面白いけれど難しい。だから、この本の内容が「わかりそうだけどわからない」のは悔しく思う。理解するまで読みたくなる一冊。

文庫OFF

口から肛門までの一連…

口から肛門までの一連の内臓の構造と機能を取り上げ、全体としては養老さんの本職の解剖学がメインとなって、現在さまざまな社会問題の原因を徹底した合理的目線で捉えている著者の背景がよく解ります。他の著書を読んで、養老さんは何故このような目線を持つことができるに至ったのかと疑問に思ってい...

口から肛門までの一連の内臓の構造と機能を取り上げ、全体としては養老さんの本職の解剖学がメインとなって、現在さまざまな社会問題の原因を徹底した合理的目線で捉えている著者の背景がよく解ります。他の著書を読んで、養老さんは何故このような目線を持つことができるに至ったのかと疑問に思っていたことを理解させてくれた一冊です。

文庫OFF

2023/02/02

高校生物や医学系の解剖学の基礎知識程度が無いと読解するのに少し何がありそうな気もする。 予備知識のない人が咽頭だの腹膜だの門脈だのと言われて、簡単な説明だけでその場所や働きをすぐにイメージできるだろうか? ある程度、解剖学や生理学や生物学の知識があり、それらについて少なからず疑...

高校生物や医学系の解剖学の基礎知識程度が無いと読解するのに少し何がありそうな気もする。 予備知識のない人が咽頭だの腹膜だの門脈だのと言われて、簡単な説明だけでその場所や働きをすぐにイメージできるだろうか? ある程度、解剖学や生理学や生物学の知識があり、それらについて少なからず疑問を持っている人にとっては、なるほど、と思う考察があるのではないかと思う。 予備知識のない人は、知らない名前が出てきたらスマホなどで調べながら場所や形や働きを確認しながらゆっくり読むとよいだろう。 現代人はほとんど性と金という狂気に冒されているので、純粋な知性に触れることで洗心できるのではないだろうか。

Posted byブクログ

2021/03/10

口から肛門までを解剖学者が一つ一つ説明した本。 口から肛門までは一つの管であり、解剖学的に分けてももともとは一つのものともいえる点が面白い。すなわち、解剖学の歴史は、解剖するごとに器官に名前を付けてきた点で、分節の歴史といえる。 また、著者の思想が一般的なものの見方に別の切り口...

口から肛門までを解剖学者が一つ一つ説明した本。 口から肛門までは一つの管であり、解剖学的に分けてももともとは一つのものともいえる点が面白い。すなわち、解剖学の歴史は、解剖するごとに器官に名前を付けてきた点で、分節の歴史といえる。 また、著者の思想が一般的なものの見方に別の切り口を投げかけている様子が随所にみられる。フィールドサイエンスとしての解剖学がディテールにこだわること、つまり単純化して物事を理解することはできないということ、などの考え方がその思想背景にある。

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2020/05/08

消化器系のお話。 分子レベルにまで分解しないと体に取り込めない(タンパク質→アミノ酸、多糖類→単糖類)、消化器管は体の外だ。。。 完全に分子レベルにまで分解して取り込むなら、安全ですもんね。よくできてる。 なのに、アレルゲンを食べるとアレルギーを起こすことがある・・・おもしろい。...

消化器系のお話。 分子レベルにまで分解しないと体に取り込めない(タンパク質→アミノ酸、多糖類→単糖類)、消化器管は体の外だ。。。 完全に分子レベルにまで分解して取り込むなら、安全ですもんね。よくできてる。 なのに、アレルゲンを食べるとアレルギーを起こすことがある・・・おもしろい。 「分子レベルに分解しないと~」・・・ここにちょっと引っ掛かりました。水に溶ければ、分子レベルに分解しなくても取り込めるのかもしれない、と思ったのです。どなたか教えてください。

Posted byブクログ

2019/02/25

帯表 毒にも薬にもならない。 口から肛門まで、 人体内部のディティールを 多彩な解剖図とともにみる。 帯裏 口とか肛門とか、われわれがふつうに用いていつ名詞も、実体は変なものである。目で見れば、たしかになにかあるが、実体がない。「口が重い」というのは比喩に使われるくらいのもので、...

帯表 毒にも薬にもならない。 口から肛門まで、 人体内部のディティールを 多彩な解剖図とともにみる。 帯裏 口とか肛門とか、われわれがふつうに用いていつ名詞も、実体は変なものである。目で見れば、たしかになにかあるが、実体がない。「口が重い」というのは比喩に使われるくらいのもので、実際には、口の重量は測れない。肛門の重さに至っては、「肛門が重い」という比喩すらない。 (本文「口と肛門」より)

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2015/09/07

めずらしく解剖学の本だ。とは言え著者は解剖学者。脳の本ばかりと思ったらそうではなかった。数年前に雑誌に連載されたものをまとめたものだ。1節1節読み切りでずいぶんと読みやすい。けれども知らなかったことがわんさかと出てきて、人に話したくて仕方ない。なかなか聞いてくれる人はいないのだけ...

めずらしく解剖学の本だ。とは言え著者は解剖学者。脳の本ばかりと思ったらそうではなかった。数年前に雑誌に連載されたものをまとめたものだ。1節1節読み切りでずいぶんと読みやすい。けれども知らなかったことがわんさかと出てきて、人に話したくて仕方ない。なかなか聞いてくれる人はいないのだけど。本書ではからだのなかの消化器のみが取り上げられる。本当はもっと書きたかったようだけど。さて、顔写真でも見せられて口を切り取りなさいと言われたらみなさんはどうするだろうか。唇のまわりを切るだろうか。解剖学的にはその赤い部分だけが唇というわけでもないそうだ。鼻の下の部分も唇なのだそうだ。そもそも口には実体がない。言ってみれば穴自体が口だ。食べ物・飲み物ときに空気が出入りする穴が口だ。だから口は解剖できない。肛門もしかり。胃が痛いというが、本当に胃が痛むのだろうか。胃のどの部分が痛むのか。まったくそんなことは分からない。手の指のどこが切れて痛い、というのなら分かる。痛いと感じるのは脳だ。結局、内臓の地図は脳に描かれていないのだそうだ。だから、からだの内部のことはなかなか分からない。気づいたときには手遅れだったりする。胃が痛いと言って実は心筋梗塞だったりすることもあるのだそうだ。胃はなくても良い臓器だ。その証拠に胃がんで胃を全部切り取ることがある。それで死んでしまうわけではない。胆のうもそうだ。切り取っても普通に生活している。ではなんのためにあるのか。想像するよりないが、ほとんどの脊椎動物に胃があるところからすると何らかの理由が考えられるはずだ。おそらく、野生の状態ではいつでも餌が手に入るわけではない。それで胃袋に蓄えておくことが出きるようになったのだろう。現在の人のように3食きっちり食べたりしていれば、胃はなくても良い。3日に1回しか食べないという人がもしいたら、胃はどうなるのだろう。その役目を発揮するのだろうか。胆のうでは胆汁の水分を吸収してから十二指腸に送るのだそうだ。これもなかったからと言ってどうなるわけでもない。現に胆のうを持たない動物も多い。他の動物と人のからだを比較するのはおもしろい。だけどそれはなんの役に立つのかと言われると答えられない。だから調べる人が少ない。肛門のまわりには腺がある。唾液腺などの腺だ。そこからはにおいが出る。ヒトにもあるのだそうだ。イヌなどは互いのお尻のにおいをかいだりする。何かの情報がそこから得られるのだろう。著者はイタチの腺を調べようとしたが、さいわい手に入らずあきらめたそうだ。スカンクの腺を調べた人もほとんどいない。当たり前だ。部屋中が臭くなるから。しかし、知らないこと、分からないことはまだまだいっぱいある。特に生き物については。

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2015/04/20

身体について、解剖学の検知から養老先生が解説してくれています。 身体の口から内臓、腸にいたり肛門につながる各部分をそれぞれ解説しています。

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2024/04/20

養老孟司が、専門である解剖学について一般の読者に向けてわかりやすく解説した本です。 最初に、解剖学では実体のない「口」という用語を、正式には置いていないことに触れて、人体の各構造を分解し名づける解剖学という学問における言葉の問題に説きおよんでいるのは、この著者ならではという気が...

養老孟司が、専門である解剖学について一般の読者に向けてわかりやすく解説した本です。 最初に、解剖学では実体のない「口」という用語を、正式には置いていないことに触れて、人体の各構造を分解し名づける解剖学という学問における言葉の問題に説きおよんでいるのは、この著者ならではという気がします。 そのほかにも、著者の持ち味である「空とぼけ」のユーモア精神が随所に発揮されており、あまりなじみのない分野の本であるにもかかわらず、たのしんで読むことができました。

Posted byブクログ

2014/04/29

タイトルに惹かれて読んだのだけれど、やはり耳慣れない専門用語のせいか、あまり頭に入ってこなかった。 たまに出てくる比較解剖学の話し(他の動物との比較)は、興味深かった。 前半部分に「たまには身体のことを考えてみたら、というのが、私の提案である」とあるように、私自身自分の身体につい...

タイトルに惹かれて読んだのだけれど、やはり耳慣れない専門用語のせいか、あまり頭に入ってこなかった。 たまに出てくる比較解剖学の話し(他の動物との比較)は、興味深かった。 前半部分に「たまには身体のことを考えてみたら、というのが、私の提案である」とあるように、私自身自分の身体についての無知を反省し、身体について考えてみようと思ったのだが、もう少し難易度の低い本から始めた方がよかったと思った。

Posted byブクログ