壬生義士伝(上) の商品レビュー
ぜひ一読ください
家族の為に脱藩し、新撰組に入隊した吉村貫一郎の生涯を描く、普遍的名作。男として、人としての「義」を貫き、最後の血の一滴までも家族に捧げた吉村。名台詞・名場面に満ちた、心を震わせる一冊。必読。
abtm
色々な縁ある人たちが当時のことを思い出しながら語っていくスタイルの構成に、最初は慣れることができなくて、あっこんな感じなんだと戸惑ってしまった。 下巻も読んでトータルでは素晴らしいと思っています。、
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これは、何という切ないお話しなのでしょう。 ずっと気になっていた浅田先生の壬生義士伝。 でも、なかなか読めなかったのは、新撰組というと、過度に英雄化したものや、不逞浪人の人斬り集団としての狂気ばかりがクローズアップされたものが多い気がして、勝手に躊躇していたからです。 でも、こ...
これは、何という切ないお話しなのでしょう。 ずっと気になっていた浅田先生の壬生義士伝。 でも、なかなか読めなかったのは、新撰組というと、過度に英雄化したものや、不逞浪人の人斬り集団としての狂気ばかりがクローズアップされたものが多い気がして、勝手に躊躇していたからです。 でも、これは、全く異なる話です。 何故、新撰組にならざるを得なかったのか。 どんなに武芸や学問に秀ででも、武士の底辺の下級武士というだけで上士から見下され、食うものもままならず、身籠った妻はお腹の子とともに死ぬことを考え、助けに来た夫に、自分を食べて家族を飢えから救ってくれと懇願する。そんな幕末の困窮武士の生活や家族の思いなどが描かれています。 武士とは、 自分たちの代わりに米を作り年貢として納めてくれる民草を守るのが役目であり、何より妻や子を守ってこそ、武士の本懐ではないのか という下りがあります。そういう思いを胸に秘めた吉村貫一郎の生き様を、斉藤一や池田七三郎、桜庭弥之助など新撰組の生き残りの隊士たちが語ります。 すでに、上巻で、目頭が熱くなりました。 グッときました。 いざ、下巻へ 因みに、舞台は、京都、大阪はもちろんですが、主舞台は盛岡です。
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やっと読みました、壬生義士伝。 まずは上巻。 今では大人気組織の新撰組、そして歴史上の転換期の幕末、このワードだけ聞いても興奮ものですが本作の描写が秀逸ですね、アタシは京都大好きで年数回毎年いきますし壬生寺へもいきました、また近くの伏見の湯は定番の湯浴みスポットなので場景想像しな...
やっと読みました、壬生義士伝。 まずは上巻。 今では大人気組織の新撰組、そして歴史上の転換期の幕末、このワードだけ聞いても興奮ものですが本作の描写が秀逸ですね、アタシは京都大好きで年数回毎年いきますし壬生寺へもいきました、また近くの伏見の湯は定番の湯浴みスポットなので場景想像しながら読ませて頂きましたー次は下巻です。
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なんだか漫画とかアニメとかでやたらとアイドル化した新撰組が凄く嫌いなんですが、この物語では新撰組の荒々しさや、日常的に命のやり取りをしていた狂気が伝わって来る。当時でも大分異質で恐ろしい集団だったんだなぁと怖くなる。 そんな人殺し集団の中でひたすら金の為に人を斬りまくる男-吉村貫...
なんだか漫画とかアニメとかでやたらとアイドル化した新撰組が凄く嫌いなんですが、この物語では新撰組の荒々しさや、日常的に命のやり取りをしていた狂気が伝わって来る。当時でも大分異質で恐ろしい集団だったんだなぁと怖くなる。 そんな人殺し集団の中でひたすら金の為に人を斬りまくる男-吉村貫一郎の物語。 当時の貫一郎を知る元同僚の居酒屋店主や、元教え子の語りで露わになって行く貫一郎の素顔にどんどん惹き込まれて行く。 斎藤一や、中岡慎太郎、近藤勇なんかも出て来て下巻へ続く。
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新撰組のことは初読みだったので新鮮。正当な武士ではなかったがために、逆に「武士というもの」が純化され囚われることになったのでしょうか。あくまで物語などで史実とは違うのでしょうが、納得感あるお話です。人気作品なのもうなづけます。「ある人」が関係者に話を聞いて廻ってますが、この手法、...
新撰組のことは初読みだったので新鮮。正当な武士ではなかったがために、逆に「武士というもの」が純化され囚われることになったのでしょうか。あくまで物語などで史実とは違うのでしょうが、納得感あるお話です。人気作品なのもうなづけます。「ある人」が関係者に話を聞いて廻ってますが、この手法、「木挽町のあだ討ち」にもありましたよね。で、この聞いて廻ってる人って誰?下巻に移ります。
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ずっと読了出来なかった壬生義士伝(上)。 読み進めると、吉村貫一郎の第一印象からどんどん遠く深く離れていく。 視点ごとに違う彼の印象と、近しい者だからこそ知る素顔がきちんと明確になっていて、何を書いて何を書かざるべきかという視点の大切さが少し分かったような気になる。 続けて下巻も...
ずっと読了出来なかった壬生義士伝(上)。 読み進めると、吉村貫一郎の第一印象からどんどん遠く深く離れていく。 視点ごとに違う彼の印象と、近しい者だからこそ知る素顔がきちんと明確になっていて、何を書いて何を書かざるべきかという視点の大切さが少し分かったような気になる。 続けて下巻も読み進めていこうと思う。
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新撰組のことは知っているけれど、吉村貫一郎という人物のことは知らず読み始めた。 初めの方では守銭奴、剣豪でかつ学もあり脱藩し、妻子のために遠く離れて稼ぎ…というイメージ。 彼に対してはそれだけの印象だったのが、関係各者へのインタビューが進むにつれ、彼の人となりが少しずつ解ってくる。 そして、吉村貫一郎への情も少しずつ深まってきたところで、下巻へ続く。 これからどう語られていくのか、凄く楽しみになってきた。 吉村貫一郎の生き様に、惚れつつある。
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吉村貫一郎が描写の通りの人なら、その人柄の良さに好きにならざるを得ない。全てのエピソードが涙なしでは読めない、素晴らしい一冊に出会えた。 新選組っていう乱暴で変質的な集団の中に、こんな人がいてほしいと思う。 いざ下巻へ。
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盛岡藩を脱藩し、家族の為に命をなげうった男のそしてその周りの人たちをも呑み込んでゆく歴史の波。 新選組のこと、明治維新のこと、知っていたようで今まで何も知らなかったということがわかった。 涙なくしては読めない小説。
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