クルド人もうひとつの中東問題 の商品レビュー
世界で唯一国家をもたないクルド人の歴史と今も続く戦いについて詳しく書かれている。PKK(クルド労働党)所属の知人について知りたいと思い購入。第一次世界大戦の各国の無責任な土地争いにより国土を奪われ、虐殺され、イラク・イラン戦争でも兵隊として使われ、あげくのはてに言葉と教育を奪われ...
世界で唯一国家をもたないクルド人の歴史と今も続く戦いについて詳しく書かれている。PKK(クルド労働党)所属の知人について知りたいと思い購入。第一次世界大戦の各国の無責任な土地争いにより国土を奪われ、虐殺され、イラク・イラン戦争でも兵隊として使われ、あげくのはてに言葉と教育を奪われトルコへの強制同化政策を強いられた人々。 今もまだ彼らの悲しい闘いは5国にまたがり解決は困難を極めている。
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「クルド人」を中心に据えた中東の通史です。クルド人問題は、中東問題を論じるのに避けて通ることが出来ませんが、クルド人の関与した事件にクルド人という表現をこれまで必ずしも使っていなかった気がします。それに加えて、トルコ、イラン、イラク、シリアの各国の利害関係、各政党間の内ゲバ的な闘...
「クルド人」を中心に据えた中東の通史です。クルド人問題は、中東問題を論じるのに避けて通ることが出来ませんが、クルド人の関与した事件にクルド人という表現をこれまで必ずしも使っていなかった気がします。それに加えて、トルコ、イラン、イラク、シリアの各国の利害関係、各政党間の内ゲバ的な闘争、そして欧米諸国の様々な思惑などが絡み合い、問題が複雑になっています。本書は、ジャーナリスティックな視点ながら、そんな絡み合った糸を解きほぐして、クルド問題の全体像を浮き彫りにしています。 新書という手軽なフォーマットとして、今までありそうでなかった企画だけに、クルド人問題を知りたい人には是非オススメの一冊です。
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【キーワード】中東、クルド人、歴史、トルコ ただ単に歴史をつらつら並べて書いているので読んでてすごく疲れます。私のように忍耐力が無く、単調な文章を読むことに慣れてない人には辛いでしょう。 あとこれは仕方ないことですが、地名や人名がカタカナでいくつも出てくるので何がなんだか分ら...
【キーワード】中東、クルド人、歴史、トルコ ただ単に歴史をつらつら並べて書いているので読んでてすごく疲れます。私のように忍耐力が無く、単調な文章を読むことに慣れてない人には辛いでしょう。 あとこれは仕方ないことですが、地名や人名がカタカナでいくつも出てくるので何がなんだか分らなくなってしまいました。でも学べる部分も多いです。クルドとトルコについて多くを知ることができました。
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クルドの近現代史がまとまっている。抑圧と抵抗の歴史であり、部族や地域、思想の違いなどから中々まとまることのできないクルド人の戦いに暗澹とした気持ちになった。 闘い続ければ光明が見える日もくるのだろうか?
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アフリカの情勢とも似ていますよね。 資源があるがゆえに、先進諸国や欧米の利権で国境を引かれ、民族が分断されてしまったこと。 部族意識が強く、一つの「民族」や「国民」としてまとまることが困難なこと。 クルド人国家を作ろうというよりは、中央政府への反抗としての側面が強いこと。 各国の...
アフリカの情勢とも似ていますよね。 資源があるがゆえに、先進諸国や欧米の利権で国境を引かれ、民族が分断されてしまったこと。 部族意識が強く、一つの「民族」や「国民」としてまとまることが困難なこと。 クルド人国家を作ろうというよりは、中央政府への反抗としての側面が強いこと。 各国の駆け引きのために、利用されること。 生きるためにはうまく立ち回らなければならない、と思いました。
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(2004.01.29読了)(2003.09.19購入) クルド人という言葉を始めて聞いたのは、湾岸戦争のころ、1990年ごろのことだったのだろうか? トルコ、イラク、イランの3カ国の国境沿いに住んでいる人々で、人口2500万人ぐらいという。独自の文化と言語を有するが国家がない。...
(2004.01.29読了)(2003.09.19購入) クルド人という言葉を始めて聞いたのは、湾岸戦争のころ、1990年ごろのことだったのだろうか? トルコ、イラク、イランの3カ国の国境沿いに住んでいる人々で、人口2500万人ぐらいという。独自の文化と言語を有するが国家がない。 トルコに1200万人、イランに600万人、イラクに350万人、シリアに100万人、ドイツに50万人、そのほか旧ソ連、西欧諸国等にもいるという。 クルド語は、ペルシャ語系で大きく分けると3つぐらいの方言があるというが、お互い通じないほどではないという。日本でも方言同士なら東北と九州ではほとんど会話が成り立たないのだからそれよりもっと近いといえるのではないだろうか! クルド語も日本語同様独自の文字を持っていないということで、地域ごとに、ラテン文字(トルコ)、キリル文字、ペルシャ文字(イラン・イラク)、アラビア文字、等で表記されている。確立した統一言語と統一表記がないということが、クルド人としてのまとまりをとりにくくしている。文字化の要求は、20世紀に入ってからであろうから、そのときはすでに所属する国々が複数に分断されていたのだから、やむ得まい。 クルド人は、必ずしも独立国家を望んでいるわけではないようなので、トルコ・イラン・イラクの経済が安定する時が来れば、自治が認められ、クルド語の使用が許され、出版も出きるように成るとは思うが、その日が早く来ることを祈るしかない!? ●関連図書 「最近中東事情」丸山 徹、丸善ライブラリー、1994.04.20 (「BOOK」データベースより)amazon 祖国なき最大の民といわれるクルド人。居住地域はクルディスタンと呼ばれ、おもにトルコ、イラン、イラクにまたがり、面積はフランス一国にも匹敵する。さらにその人口は二五〇〇万人とも推定され、パレスチナ人約八〇〇万を大きくしのぐ。クルドの名は、古代シュメールにまで遡り、かのイスラムの英雄サラディンもクルド人であった。十九世紀末以降、自治、独立を求める戦いを激しく繰り返すが、常に居住国の中央政府、西欧列強、近隣諸国の利害に翻弄されつづけ、分断されてきた。九一年の湾岸戦争後、クルドはようやく日本でも報道されるようになるが、問題の大きさに比べて、その認識はまだまだ低い。本書は、パレスチナとならぶ中東地域における大きな火種のひとつ、クルド問題に光をあてるものである。
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クルド人にとって20世紀は悲運。。。「千のため息、千の涙、千の反乱、千の希望」という本の帯(クルドの詩だそうです)が良いです。
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