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ローマ人の物語(10) の商品レビュー

4.2

21件のお客様レビュー

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2024/02/05

古代ローマのインフラについて取り上げた巻。 街道、橋、水道、医療、教育といったハード・ソフト両方の基盤を紹介してくれる。 特にハードなインフラの方はレベルの高さに驚かされる。今から2000年以上前とは思えないクオリティで作られ、維持されていたとのこと。 例えば水道は長いもので全長...

古代ローマのインフラについて取り上げた巻。 街道、橋、水道、医療、教育といったハード・ソフト両方の基盤を紹介してくれる。 特にハードなインフラの方はレベルの高さに驚かされる。今から2000年以上前とは思えないクオリティで作られ、維持されていたとのこと。 例えば水道は長いもので全長90キロメートル以上で、場所によって高架橋であったり地下を水が流れる。垂れ流しにすることで腐らないようにしていて、水質が良かったとのこと。そして一人当たりに供給される量は現代の主要都市と変わらなかったらしい。 こんなことを当時やっていたのはローマ人だけで、属州への普及には骨が折れたらしい。 こういったインフラを大事にする民族性が、長きに渡る帝国を作り上げたのかもしれないと思った。

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2021/11/03

2021/11/3 ローマは高度なインフラストラクチャーを整備した最初の文明である。ハードなものでは街道、橋、水道であり、ソフトなものでは平和、法律、医療、教育である。街道と橋は、軍の速やかな派兵、交易などの民間交流、公営郵便とあわせた情報伝達を可能にし、ローマ帝国下にあることの...

2021/11/3 ローマは高度なインフラストラクチャーを整備した最初の文明である。ハードなものでは街道、橋、水道であり、ソフトなものでは平和、法律、医療、教育である。街道と橋は、軍の速やかな派兵、交易などの民間交流、公営郵便とあわせた情報伝達を可能にし、ローマ帝国下にあることのメリットを属州民にも感じさせ、ローマ帝国を帝国民が自ら代償を払ってまでも守りたいと思う意味のあるものにしたり。 水道は、公衆衛生向上に貢献した。劇場、闘技場、公会堂、神殿などの文化施設、司法・行政施設とともに、帝国民にとって統治機構面や文化面でローマ的な暮らしを実現するために必要なものであり、これもローマ帝国に実体を与えるものであった。ローマの為政者もこれらのインフラを整備することは、人間らしく生きるための重要な仕事として認識していた。 ローマ帝国民であることのメリットを感じさせる、ローマ帝国に実体を与えるものとして、忘れてはいけないのは平和の提供である。リメスで外敵の侵攻を防ぎ、内部の治安を維持することによるパクス・ロマーナこそが最も重要なインフラだったとも言える。 ・学問と芸術という文化面では優位性を保持していたギリシャ人もローマの街道と水道についてはローマ人の発明だと認めていた

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2021/05/12

この巻は今までのと違うから、あんまりおもしろくないかもしれないと、前書きに書いてあったのですが、そんなことはなかったです。著者の古代ローマへの愛が感じられます。古代ローマ人はスゴイ!!すすんでます。現代の政治家の方々に見習ってもらいたいです。

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2021/02/21

文庫版では27・28に相当。この巻はこれまでのように時系列や皇帝の歴史に沿うのではなく、ローマのインフラについての巻で、いわば番外編。 しかしこのインフラについてまとめるという視点はよかった。わかりやすいし、教訓もたくさん。 インフラはローマ人の定義では「人間が人間らしい生活を...

文庫版では27・28に相当。この巻はこれまでのように時系列や皇帝の歴史に沿うのではなく、ローマのインフラについての巻で、いわば番外編。 しかしこのインフラについてまとめるという視点はよかった。わかりやすいし、教訓もたくさん。 インフラはローマ人の定義では「人間が人間らしい生活をおくるためには必要な大事業」ということで、現代の政治家よ国策よ、そうしておくれ。

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2019/12/09

9巻までの共和制から帝政までの為政者たちの歴史から打って変わり、ローマ街道、上下水道、医療、教育などインフラに特化した作品。 街道も水道も2000年前に作られたとは思えない、とてつもない距離だ。しかも、ピラミッドのように為政者の権威を示すものではなく、人々が暮らしのために使う機...

9巻までの共和制から帝政までの為政者たちの歴史から打って変わり、ローマ街道、上下水道、医療、教育などインフラに特化した作品。 街道も水道も2000年前に作られたとは思えない、とてつもない距離だ。しかも、ピラミッドのように為政者の権威を示すものではなく、人々が暮らしのために使う機能的なものとして作られていることが古代でありながら新鮮に感じる。 ローマ皇帝の責任である食と安全、その前提となる平和を維持達成するための必要最小限の軍隊、自治を認める形での属州化と文明化。そのための手段としてインフラの確立とメンテナンスがあった。現代の国家の枠組みがとても小さく、遅れていると感じるほど先進的な考え方ではないか。

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2019/03/07

番外編で、ローマ人が得意としたインフラ整備にまつわるお話。 RoRでのローマの塔Rは忌み嫌われているけれど、あれはかなり史実通りなんよねえ。人が陸路を行くのにローマ時代より早く移動できるようになったのは汽車が通ってから、とか。なお、後ろ1/3は写真集なので注意(?)。この部分、文...

番外編で、ローマ人が得意としたインフラ整備にまつわるお話。 RoRでのローマの塔Rは忌み嫌われているけれど、あれはかなり史実通りなんよねえ。人が陸路を行くのにローマ時代より早く移動できるようになったのは汽車が通ってから、とか。なお、後ろ1/3は写真集なので注意(?)。この部分、文庫ではどうするんかね。

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2018/10/23

ローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。この巻では、ローマの財に支えられたインフラ整備に終始。ローマ人の国づくりとは、どのようなものかが分かります。

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2018/10/22

ローマ人の物語で唯一つ未読であった「第10巻」を読むことにした。 この巻を飛ばしたのは著者のまえがきに『他の巻と違って(退屈だから)覚悟して読むように』と書かれていたので、それではとスキップした。 この本を手になるきっかけは指輪物語を読んだ時のオルサンクの塔、ミナス・ティリス、ア...

ローマ人の物語で唯一つ未読であった「第10巻」を読むことにした。 この巻を飛ばしたのは著者のまえがきに『他の巻と違って(退屈だから)覚悟して読むように』と書かれていたので、それではとスキップした。 この本を手になるきっかけは指輪物語を読んだ時のオルサンクの塔、ミナス・ティリス、アルゴナスの門等々の偉大な建造物が印象に残ったからであった。 実際の歴史上で最大の文明を作り上げたローマ人がどのような考え方で現在に残る建造物を作り上げたのか興味をそそったからである。 ぜんぜん退屈しませんでした。 ハード・インフラとして道、橋、水道について書かれている。 ローマ人が道を造ることにかける意気込みが、征服した民族を同化させるためであったことは他の巻で何度も述べられていたことであるが、特に水道の建設が医療というソフト・インフラに対する考え方に相通じるものを持っていたことは印象に残った。 ローマ人の医療に関する基本的な考え方が『直すより予防すること』であることから、清潔な水を無料で供給し続けることが重要、かつ実績をあげていた(後世のヨーロッパの都市がいかに不潔であったかを考えるととても興味深い)。 巻末にある写真と地図が貴重です。トールキンの本を読んでいるときに地図を離さずに読んでいたので、丁度舞台となる空間が同じなのでつい錯覚しました。

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2017/10/14

塩野七生によるローマ人の物語の第10巻。この巻はシリーズの他の作品と異なりインフラというテーマに絞って書かれている。ローマ人のインフラへの考え方から、なぜローマ帝国は人類史上類をみないほどの成功を納めたのかを探っている。インフラはハードなものとソフトなものに分けられており、前者は...

塩野七生によるローマ人の物語の第10巻。この巻はシリーズの他の作品と異なりインフラというテーマに絞って書かれている。ローマ人のインフラへの考え方から、なぜローマ帝国は人類史上類をみないほどの成功を納めたのかを探っている。インフラはハードなものとソフトなものに分けられており、前者は街道や橋、水道などで後者は医療と教育についてである。シリーズのこれまでの内容を総括する上でも、今後の内容を先取りする意味でも意義深い一冊となっている。

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2015/03/11

ローマのインフラ、特に街道、橋、上下水道のハードなインフラと医療、教育のソフトなインフラに一冊を丸々割いた感じ。ローマ帝国の凄さをこの一冊からだけでも感じとれる。

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