十三角関係 名探偵篇 の商品レビュー
荊木歓喜先生のシリー…
荊木歓喜先生のシリーズ作品を全て収録している。胡散臭さ抜群の歓喜先生の周りで起こる事件を飄々と解決していく。長編「十三角関係」の犯人の独白が胸に迫る。
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容疑者全員が嘘をつい…
容疑者全員が嘘をついている、そんなとんでもない設定の本格ミステリー。
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山田風太郎の破天荒な…
山田風太郎の破天荒なミステリー。時代小説も良いですが、ミステリーももっと書いて欲しかったです。
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荊木歓喜もの全作品(合作をのぞく)が、これ一冊で読めるというお得な文庫版全集。ミステリとしては物理トリックによる不可能犯罪ものがメイン。原色で塗りたくった悪夢のような作品世界にはこうしたトリックが嵌まる気がする。ベストは「帰去来殺人事件」。メイントリックのとんでもなさには唖然呆然...
荊木歓喜もの全作品(合作をのぞく)が、これ一冊で読めるというお得な文庫版全集。ミステリとしては物理トリックによる不可能犯罪ものがメイン。原色で塗りたくった悪夢のような作品世界にはこうしたトリックが嵌まる気がする。ベストは「帰去来殺人事件」。メイントリックのとんでもなさには唖然呆然。よくもまあこんなことを思い付くものだ。
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ミステリー傑作選2<名探偵編>はキャラクターのおもしろい名探偵が登場、魅せられた痛快読み物であった。 八つの短編「チンプン館の殺人」「抱擁殺人」「西条家の通り魔」「女狩」「お女郎村」「怪盗七面相」「落日殺人事件」「帰去来殺人事件」と一つの中篇「十三角関係」。 『雀どころかクマ...
ミステリー傑作選2<名探偵編>はキャラクターのおもしろい名探偵が登場、魅せられた痛快読み物であった。 八つの短編「チンプン館の殺人」「抱擁殺人」「西条家の通り魔」「女狩」「お女郎村」「怪盗七面相」「落日殺人事件」「帰去来殺人事件」と一つの中篇「十三角関係」。 『雀どころかクマタカの巣みたいなモジャモジャ頭。大兵肥満だが、年はちょっと見当のつかぬ男。ちんばで、おまけに右の片頬に三日月のような傷跡がある。』新宿のチンプン館というボロアパートに住む酔いどれ医者「荊木歓喜」ものシリーズ。 はっきりしたキャラの面白さのきわめつけが「ガックリ、ガックリ」。その表現がユニーク。何のことかと思ったら?片足が不自由な主人公の歩く姿の特徴からきてるのだ。 お医者だけれど売春婦の闇堕胎が専門。昭和二十年代が舞台なのでさもありなん、売春禁止法案がちらほら出ているころ。身辺に起きる事件に巻き込まれ異色の探偵となって解決に手貸す。 それが非常に痛快。そんなことあり?と言うほどのミステリーマジック。なるほど単なる娯楽読み物だけではない、人の心の奥底に訴えるものがある。 何かあるだろうとはテレビ番組から想像はしていたが、山田風太郎という作家の幅の広さの魅力だろう。非日常の世界に日常性を描く才が長けていて、わかるのだ。おもしろくて人生のためになる気楽な読み物。病み付きになる事請け合い。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「異端の探偵」 山田風太郎2作目。名探偵編という事で、茨木歓喜という一貫した探偵役が登場する巻。本格ミステリとは言えないか。歓喜先生は、犯人の動機に同情し、時に自身も犯罪に加担することさえしかねないような破天荒な人物だが、どこか憎めないばかりか、時に鋭い人間観察眼をのぞかせる人物である。その当時の時代背景や、作者自身の人間に対する考察(ネガティブなものと思うが)が作品からうかがえると思われる。
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長くなりそうなので、レビューは『帰去来殺人事件』『十三角関係』のみです。 「帰去来殺人事件」 山田風太郎といえば、僕のなかで変格的なミステリを書く作家というイメージがあったのですが、今作は真っ直ぐド直球の本格ミステリの傑作短編でした。(結末に限っては普通の探偵小説とは一線を異にし...
長くなりそうなので、レビューは『帰去来殺人事件』『十三角関係』のみです。 「帰去来殺人事件」 山田風太郎といえば、僕のなかで変格的なミステリを書く作家というイメージがあったのですが、今作は真っ直ぐド直球の本格ミステリの傑作短編でした。(結末に限っては普通の探偵小説とは一線を異にしていますが…。)まず足跡の問題がすごく良くできています。答えはすぐそこにありそうなのに、手が届かないもどかしさ。そして特筆すべきは、あまりに悪魔的なアリバイトリックです。これは○○トリックの派生系でしょうが、この一作をもってして完璧に作り上げられています。どこからこのような発想が思い浮かぶのか、不思議で仕方がありません。そしてラストは名探偵荊木歓喜らしい締めくくりでとても満足しました。 「十三角関係」 帰去来にくらべて落ちる印象はあるものの、長編で荊木ものが読めるのは嬉しい限りです。本作で面白いのは、短期間で被害者の部屋に幾人もの怪しい人物が出入りし、どの段階で殺されたのかがわからない、さらに死体は四肢を切断されていた、という舞台設定でしょう。初期に殺されていれば、そのあとの人たちは死体を見ているわけですが、登場人物たちが人を喰ったような奴ばかりのため安易に容疑者を絞れない。そして訪れる解決編で指摘される犯人は意外すぎるもの。しかしそれを成立させてしまう山田風太郎の並々ならぬ手腕が凄すぎます。 日本屈指の名探偵、荊木歓喜の登場作すべて詰まった本書は、ミステリファン必読でしょう。
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【チンプン館の殺人】【抱擁殺人】【西条家の通り魔】【女狩】【お女郎村】【怪盗七面相】【落日殺人事件】【帰去来殺人事件】【十三角関係】収録。 型破りでアウトローな名探偵・茨木歓喜が活躍する傑作選です。 長編の【十三角関係】は、複雑な人間関係の中に組み込まれた構図と、真犯人の動機の...
【チンプン館の殺人】【抱擁殺人】【西条家の通り魔】【女狩】【お女郎村】【怪盗七面相】【落日殺人事件】【帰去来殺人事件】【十三角関係】収録。 型破りでアウトローな名探偵・茨木歓喜が活躍する傑作選です。 長編の【十三角関係】は、複雑な人間関係の中に組み込まれた構図と、真犯人の動機の凄まじさが印象に残る傑作です。 短編の中では、【帰去来殺人事件】が私的ベストです。探偵役である歓喜自身が深く関わったプロットが秀逸でした。 その他はやや小粒な感じでした。
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帰去来殺人事件が抜きん出て傑作である。探偵自身も罠にはめる構造と胸に染みる人間心理。表題作は歓喜先生の魅力があまり発揮されていないように思われ残念である。説教じみた語りが多くこれでは鼻につく。対して被害者の魅力は作中人物のみならず読者をも魅了してやまない。それだけに一見理不尽な犯...
帰去来殺人事件が抜きん出て傑作である。探偵自身も罠にはめる構造と胸に染みる人間心理。表題作は歓喜先生の魅力があまり発揮されていないように思われ残念である。説教じみた語りが多くこれでは鼻につく。対して被害者の魅力は作中人物のみならず読者をも魅了してやまない。それだけに一見理不尽な犯人の動機に同情と理解が生まれる。
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相変わらず物語性ゆたかな作品。トリックに目を見張るものはなかったけど、男女の心理の機微をよく書いている。悲しい余韻を残す作品が多い。
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