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誰が数学嫌いにしたのか の商品レビュー

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2012/11/18

これも積読になっていて気になっていたのですが、数学のたのしみのエッセイをまとめて、補足説明などを入れて書かれたものだそうです。 すごい色んな思いが詰まっていて、感動ものです。 さすがに、明治時代まで遡って教育の在り方を問うた本はこれまで読んだことがありません(小平先生や、広中...

これも積読になっていて気になっていたのですが、数学のたのしみのエッセイをまとめて、補足説明などを入れて書かれたものだそうです。 すごい色んな思いが詰まっていて、感動ものです。 さすがに、明治時代まで遡って教育の在り方を問うた本はこれまで読んだことがありません(小平先生や、広中先生の本とはまた異なるという意味です)。 中頃は音楽や絵画の話を交えて、数学の話しが展開されますが、これも炯眼だなぁ~と納得することしきりです。

Posted byブクログ

2013/03/03

「誰が数学嫌いにしたのか」 数学への偏見をなくしかつ数学愛好者に答える雑誌『数学のたのしみ』に連載された、「数学つれづれ草」と「数学百歩一飲」を単行本化。 「誰が数学嫌いにしたのか」という強烈なタイトルが付いている本書は、数学が好きな人や得意な人以外でも、数学に向き合えるこ...

「誰が数学嫌いにしたのか」 数学への偏見をなくしかつ数学愛好者に答える雑誌『数学のたのしみ』に連載された、「数学つれづれ草」と「数学百歩一飲」を単行本化。 「誰が数学嫌いにしたのか」という強烈なタイトルが付いている本書は、数学が好きな人や得意な人以外でも、数学に向き合えることを目指して書かれています。私がこの本を気に入った理由は「数学嫌いが生まれた背景にしっかり言及しているから」です。 「数学に対してある視野のみに固定されている一部の数学教育学者やそうした活動を許した数学者、そして検定教科書を無批判に教えてきた数学の先生によって数学嫌いはつくられた。数学嫌いは教育の犠牲者である」 という強いメッセージに、数学を小学校から学ぶ中で、色々な考えや疑問を持っていた私は、とても共感することが出来ました。 「数学は日本受験社会の中で高得点を取ることが出来る科目、取らなければならない科目である為に教育が最も力を入れている。しかし、その力を入れた結果が数学離れ(理系離れ)に繋がっている」 というのは、非常に難しい現実ですし、「受験勉強の数学には本来の数学の本質はない」という考えにも考えさせられるものがありました。数学では点を取らないといけないという意識や、専門的な用語を駆使してこそ数学であるという考えは、閉鎖的であると思いますし、数学を専攻している人間ならば当然全てを受け入れておくべきという空気にも少し疑問が生じます(この点は、どの学問でもありえること)。 それに、学問とはそもそも楽しみながら学んでこそ学問だと思いますしね。その為に苦労したり嫌いになったりするのは、決して悪いことでもないと思います。

Posted byブクログ