クリムゾン・リバー の商品レビュー
映画化もされた傑作ミ…
映画化もされた傑作ミステリ。意外性に富んだラストは見もの。
文庫OFF
同タイトルで映画化。…
同タイトルで映画化。映画よりも奥深いストーリーが魅力です。
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なぜか突然、「フランスの小説が読みたい!」と猛烈に思い、「なるべくハードなやつ! アメリとかトゥーサンとかサガンとか地下鉄のザジみたいな、オシャレとか少し変わってることがウリじゃないやつ!」と、おなかがすいた小動物のように頭をフル回転させて考えた結果、これを読むことにした。 「そ...
なぜか突然、「フランスの小説が読みたい!」と猛烈に思い、「なるべくハードなやつ! アメリとかトゥーサンとかサガンとか地下鉄のザジみたいな、オシャレとか少し変わってることがウリじゃないやつ!」と、おなかがすいた小動物のように頭をフル回転させて考えた結果、これを読むことにした。 「その女アレックス」を読んだ時に思ったけど、硬派な話の中におフランスな名前が出てくると、すごく萌えるんです・・・ 読むのを中断するのが難しいほどおもしろかった。 ショッキングで残忍な連続殺人と、それとは全く無関係そうな寂れた田舎町での事件とも言えないような出来事とが、ゆっくりゆっくり接近していく様子がもうたまらなかった。 映画化されたものを数年前に見ているのですが、映画でもそこの部分がやっぱりすごくおもしろい!と思った。 でも、実際のところ、映画と本は、その大まかなプロットと舞台設定が同じっていうだけで、あとは全然違う。 映画では私はとにかく二人の刑事のキャラクターがすごく気に入っていて(特にヴァンサン・カッセルの飄々としたキャラクターが素敵で)、だからこそ本も読みたくなったのだけど、本の方の主役二人ときたら、めちゃくちゃ狂暴でビックリした。映画では対照的な二人、って感じだったのに、本だと二人のキャラが悪い部分でかぶりまくってるし。 やだ、こんな怖い人たち、私はとても愛せないわよ・・・と一瞬読むのをやめたくなったけど、でも、先に述べたミステリ部分がとにかくおもしろくて、結局のところ、夢中になって読んだ。 種明かしについては、映画も本もどっちも犯人たちの動機が私にはちょっと足りない気がした。 でも、もともとどのミステリを読んでも、私は謎の真相とかトリックの部分については納得できる話の方が少ない。アガサ・クリスティとか読むと、銃をゴムでびよよーんとか、何それっていう・・・まあ、いいや・・・いずれにせよ、有名作品のオチに今までさんざんガッカリしてきたせいで、ミステリには謎解き部分にリアルを求めない癖がついていて、そこは特に問題なし。 ただ、終わり方の幸福度が、映画と本では正反対で驚いた。もちろん映画の方が全然いいと私は思った。これは完全に個人的な好みによると思うが。 脚本には著者も参加していたらしいので、このあたりの違いはすごく興味深いです。チームとして推敲することの効果なのか、そもそも著者が発表する時に正反対の結末も考えていたのか、どっちなのかは分からないけれど。
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グランジェ1998年発表作。自身も脚本で参加した映画でも話題となった作品だが、派手さはなく、終盤までは地道な捜査活動に終始する。フランス司法警察の警視正ニエマンスと地方警察の警部アブドゥフの二人が別の発端/ルートを経て、一つの事件へと結びつく構成だが、敢えて枝分かれさせた手法がそ...
グランジェ1998年発表作。自身も脚本で参加した映画でも話題となった作品だが、派手さはなく、終盤までは地道な捜査活動に終始する。フランス司法警察の警視正ニエマンスと地方警察の警部アブドゥフの二人が別の発端/ルートを経て、一つの事件へと結びつく構成だが、敢えて枝分かれさせた手法がそれほど効果を生んでいるとは思えない。両者の性格、捜査法に極端な違いがある訳ではなく、さらにいえば、猟奇的な連続殺人事件に関わるニエマンスに比べ、単なる墓荒らしに執着するアブドゥフの動機がいささか弱いこともある。プロットの核にあるのは優生学であり、レイシズムなのだが、暗躍するグループが最終的にどのような目標を持っていたのかという重要な説明も抜け落ちている。といっても、謎に満ちた「少年」の真相に迫るアブドゥフのパートが中盤以降サスペンスを高めていく展開で読ませるので、ミステリとしては充分な出来だろう。結末における刑事らの悲劇的なシーンもドラマティックで、余韻を残す。
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映画が2まで出てたはずだけど小説はこれのみ?と思ったら、映画2はリュック・ベッソンがキャラクターだけ流用したオリジナルストーリーだったんですね。 映画をしっかり観た記憶はないけど、読んでるとジャン・レノが脳裏をちらつき(笑。 雰囲気がすごく良かったので、別の作品も読んでみたいです...
映画が2まで出てたはずだけど小説はこれのみ?と思ったら、映画2はリュック・ベッソンがキャラクターだけ流用したオリジナルストーリーだったんですね。 映画をしっかり観た記憶はないけど、読んでるとジャン・レノが脳裏をちらつき(笑。 雰囲気がすごく良かったので、別の作品も読んでみたいです。 狼の帝国、コウノトリの道なら手に入りそうかなぁ。
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京極堂のシリーズからうんちくを少なめにしたような印象。 最初はアクション要素が多そうに見えるけれど、すぐに調査要素中心になります。 ちょっと動機がヨーロッパ的なのも読んでいて新鮮でしたね。
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映画化もされたフランスのミステリ作品(文庫はノベライズではなく、原作の翻訳)。公開当時TVのCMはなかなかショッキングなシーンを流していたけれども、読む限りではホラー色はそれほど濃くもなく、よくできた(という言い方も何だが)ミステリーだな、という感じ。 不可解な状況で次々に発見...
映画化もされたフランスのミステリ作品(文庫はノベライズではなく、原作の翻訳)。公開当時TVのCMはなかなかショッキングなシーンを流していたけれども、読む限りではホラー色はそれほど濃くもなく、よくできた(という言い方も何だが)ミステリーだな、という感じ。 不可解な状況で次々に発見される惨殺死体。そして別の町で起こった、これまた不可解な墓荒らし。二つの事件が徐々に結ばれて明らかになる真相……ってのが大筋ってとこか。 隠された秘密(被害者側の)とは、医学系ホラーではよく用いられるもの。但しこの作品では登場人物の口を借りて数ページを延々と要するような難しい方法は用いられていない。 全体を通じ、暗く陰鬱な冬のフランスの雰囲気を味わえる(行った事ないんで想像だけだけどw)。
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映画よりは良かったけれど、本も映画もほとんど覚えていないのです。本は読み終わったばかりなのに、頭に入ってこなかった。 フランスの雪山だったり、状況がぴんと来ないせいか?なので、あまり好きじゃなかったです。どうもアメリカ以外の外国ものは名前や地名が苦手なのです。
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映画は結論に辿り着くまでが速いけれど、原作はちゃんと推理探索していて面白かった。 主人公二人のキャラクタも奇抜なだけじゃないんだと納得出来るのは小説だからか。 調べた所、映画続編はリュック・ベッソンのオリジナル脚本という事で…それでああいう事になったのか。
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2つの場所、2つの不可解な事件―― 山脈を隔てて起こった、猟奇殺人事件と小学校への侵入事件。それを追う二人の刑事。やがて“深紅の川(クリムゾンリバー)”という言葉の元に、この2つの事件は結びつく。 初めて読んだ推理小説でした。プロローグから引き込まれるような描写、場面、ストーリー...
2つの場所、2つの不可解な事件―― 山脈を隔てて起こった、猟奇殺人事件と小学校への侵入事件。それを追う二人の刑事。やがて“深紅の川(クリムゾンリバー)”という言葉の元に、この2つの事件は結びつく。 初めて読んだ推理小説でした。プロローグから引き込まれるような描写、場面、ストーリー展開に映画化されるのも肯けます。ジャン・レノが主人公の1人、ピエール・ニーマンス刑事を演じるのも、良く合っていると思いました。
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