「三四郎」の東京学 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
20世紀初頭の「三四郎」の眼に映ったであろう熊本から東京、そして東京の新橋・銀座・神田・御茶ノ水の姿を彷彿とさせてくれます。東京に出てきた田舎モノの学生にとって眩しい情景が現在の上京した学生「現代の三四郎」の視線とも重ねての解説も大変分り易いです。それにしても三四郎のモデルが後に法政大学総長を務めた野上豊一郎(野上弥生子の夫)であり、同級生に谷崎潤一郎、辰野隆、重光葵、五島慶太、正力松太郎、石坂泰三が居たと聞くと、メルヘンのように思っていた小説の世界が100年前の現実であったことを知らされます。三四郎を改めて理解するのに、実に楽しい本だと思います。
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1908年、遠く熊本から上京し、帝国大学へ入学した「三四郎」が見て歩いた東京。新橋、銀座、丸の内、神田、お茶の水、本郷周辺を辿る。
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