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生きる歓び の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2022/02/11

平凡で退屈な日々を淡々と綴る。ただ、日々があるということが何よりも生きる歓びなのだろうか。人生なんてそんなものかもしれないが、小説でまでそんな人生読みたくないかな。まだ今は。

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2020/08/08

平凡を絵に描いたような、とかいうけど平凡て何かな 雑草という植物はないように 平凡、いいじゃんと思わせてくれた

Posted byブクログ

2024/10/22

短編9編を収録しています。 著者はみずから執筆している「解説」のなかで、本書に収録されている作品についての発言を引用するという手の込んだことをおこなっているのですが、そこで著者は「人生の断片は、それ自体が美しい断片であってしかるべきだと、私は思うんですね」と語っています。本書に...

短編9編を収録しています。 著者はみずから執筆している「解説」のなかで、本書に収録されている作品についての発言を引用するという手の込んだことをおこなっているのですが、そこで著者は「人生の断片は、それ自体が美しい断片であってしかるべきだと、私は思うんですね」と語っています。本書に収められているのは、まさに市井に暮らすごくふつうの人びとの人生の一コマを拾いあげて、そこに映されている輝きをていねいにえがいた物語です。 いずれの物語も、登場人物がヴァラエティに富んでおり、作品の内容も一つひとつが異なる印象をのこすものでありながら、どれもが総タイトルである「生きる歓び」を感じさせる内容になっています。「生きる歓び」といっても、大きな声をあげて表現される歓喜ではなく、静かに滋味を噛みしめるようなあじわい深さがあって、心があたたかくなるような内容でした。 評論を執筆すれば、えんえんとどこまでも御託がつづくかのような書きかたをする著者ですが、本書はうって代わってとてもシンプルな小説です。それも、それぞれの物語の着地があまりにもきれいすぎて、「もうひと工夫ほしい」と、かえってもの足りなさまで感じてしまうほどです。「解説」で上のようなもってまわった遊びを試みたのも、著者自身がだれよりもそうしたもの足りなさをおぼえていたのかもしれない、という気になります。

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2019/01/16

「生きる歓び」橋本治 ”ほのかな感動”短編集。竹色。 普通の人たちの、日常生活を切り取ってきた、何とはない物語が収められています。自分と自分を取り巻く環境に、なんだかちょっと立ち止まって考えてしまった人々の物語。 いろんな人がいて、いろんな考えをもって、いろんな人生を生き...

「生きる歓び」橋本治 ”ほのかな感動”短編集。竹色。 普通の人たちの、日常生活を切り取ってきた、何とはない物語が収められています。自分と自分を取り巻く環境に、なんだかちょっと立ち止まって考えてしまった人々の物語。 いろんな人がいて、いろんな考えをもって、いろんな人生を生きている。そんなことが読んでいるとしみじみと染み渡ってくる作品でした。 パッと見たかんじ、宗教系の雰囲気を感じてしまうようなタイトルですが、決してそんなことはないのでご安心を。 際立ってドラマティックなストーリーがあるというわけでは決してないのに、フィクションとしてゆったりと読ませられる作品。 巧い・・・っ!の一言です。 星5つのおすすめ度は決してつけませんが、こういう作品に出会えるのが散発読書の楽しみなんだよな、と思います。 ps. レビューを載せようと思ったら、同名の書籍がたくさんあっておどろきました笑 (3)

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2009/10/07

誕生日プレゼントで頂きました、ありがとうございました。 包みから出した瞬間、タイトルを見て、じわーっと心が温かくなりました。それは多分、今の私が求めてたものだったからかもしれません。 橋本治の短編は『蝶のゆくえ』、『夜』に引き続いて、この『生きる歓び』。「日本に一億の人間がいれ...

誕生日プレゼントで頂きました、ありがとうございました。 包みから出した瞬間、タイトルを見て、じわーっと心が温かくなりました。それは多分、今の私が求めてたものだったからかもしれません。 橋本治の短編は『蝶のゆくえ』、『夜』に引き続いて、この『生きる歓び』。「日本に一億の人間がいれば、一億の物語があるはずである」という橋本の発言には共感しますが、これまで私は自分の物語を紡ぐことに精一杯で、橋本の指摘するその点に、あまりにも無自覚だった気がします。 『生きる歓び』なんて、大層な名前だけど、日常を丹念に描いた作品には、読者にページをめくらす力を確かに秘めているものでした。甲乙つけがたい作品群ですが、やはり自分に照らし合わせて読んでしまうものには、惹かれるものがあります。「オレンジにはなれないみかん」という表現が多発する20代のOLを描いた「みかん」。70歳になる女性が女でなくなっていく様子を自覚していく過程を振り返る「あんぱん」は何度もかみ締めたくなるような作品だ。女性の心理描写をこのように描ききる橋本治という人間には感心するばかり。 橋本作品には必ず1作、同性愛を主題にした作品が収録されるんですが、その場合の微妙な心の揺れは彼の体験からきてんのかなあと想像しながら読みます。今回の「きりん」もその類の作品でした。 総体的に、久しぶりに小説と分類されるものを読み、懐かしいような気持ちでいます。

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2010/01/26

私の思春期を支えた、橋本治さんの短篇集三部作 読了。 どの話も何も事件は起こらないけど、心の中はいろんなことが起こっています。そりゃそうだ、うんうん。 橋本さんの、小説で出来る事を真摯にやり続けている姿勢が好き。

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