死体を買う男 の商品レビュー

歌野晶午(著者)

2011/08/08

タイトル買いした一冊。内容はそんなおどろおどろしくない。

現在が舞台の話と、さらにその中に出てくる「白骨鬼」という小説の二部構成になっている。「小説の中の小説」っていうのがユニークだし、切り替わり方が絶妙。構成は斬新で面白かった。

最後の二転三転したのは良かったけど、トリックが並というか分かりきってたので「ふーん・・・」で終わってしまった。

萩原朔太郎の迷探偵っぷりが良い。

2012/01/05

歌野先生の本ではあるものの、歌野先生の手まけで書かれたわけでないこの作品…
ちょっと残念です(´･ω･)

2011/07/24

江戸川乱歩風の推理小説。乱歩先生と萩原朔太郎先生のやり取りがいかにもで面白いです。この作中劇の作者とある作家が絡んできますがちょっと御都合主義かな。でもラストどんでん返しが綺麗に決まり満足に読了です。

2011/06/24

乱歩と萩原朔太郎が登場する探偵小説、が登場する探偵小説。
乱歩が好きで好きで、論文まで書いていたあの頃を思い出しました。
私のミステリ好きの原点は少年探偵団。乱歩を読み返したくなります。
どんでん返しが歌野作品らしいけれど、乱歩テイストが強すぎてとにかく乱歩。おもしろかったです。

2011/04/17

小説の中でもう一つの小説が進行し、その小説の起源、謎が次第に明らかにされ…。
他に類を見ない、これを「本格ミステリ」と呼びたい！

職場の同僚より拝借し読了。
のっけから意外な始まり方をし、一気に引き込まれた。
最後に待っているどんでん返しまで、飽きることなく読めた。
出会えてよかった。この小説を読んだ事が自慢です。
ありがとう、Y盛さん！

2011/03/28

乱歩の未発表作が発見された？
その一作から始まる幾重にも折り重なったストーリーがページを次から次へと捲らせてくれます。
作中作でもある「白骨鬼」の大まかな筋立てと言うかトリックは大体のとこは当たり。
どんでん返し的なものがあると思ってはいたので最終的な結末は驚きは少なかったものの良質な物語を読めたなあという感じがしました。

2011/01/29

作中作と言う事で、すわアンチミステリか！？と思ったが違った。
面白い。朔太郎のキャラが面白さ倍増。
なぜ作中作になったのか、納得の結末。
いろいろ最後に盛り込んであって、つい冒頭に立ち返って読み返した。

2011/01/25

わ〜！こりゃ困った、説明が難しい。

乱歩の未発表作(実は、乱歩を真似た作品で実際にあった事件をもとにして作られた。)を手に入れたがる男がいて…。
男の目的は何なのか？本当の真相とは？
みたいな感じ。あぁ〜ネタバレになるから何も言えない。(ぐすん)

本の印象としては、作ろう作ろうとし過ぎてガチガチになったイメージ。むつかしい。でもでも、そこはさすがの歌野さんなっとくのオチです！

歌野さんの良いところは、たくさんのオチを用意してくれるとこですよね。終わった〜と思ったら、また続きあって、また終わった〜と思ったら…みたいな。

PS:私は江戸川乱歩さんの作品を読んだことがないのですが(お恥ずかしい)、好きな人が読んだらもっと面白いのかなっと思いました。

2010/12/19

東京には二つの団子坂がある。
一つは、明治の昔、菊人形の名所として名を馳せた、文京区千駄木の団子坂で、界隈に団子を売る茶店があったことから、そう呼ばれるようになったという。二葉亭四迷の『浮雲』や夏目漱石の『三四郎』にも登場する、あの団子坂である。江戸川乱歩が好きな者には、明智小五郎のデビュー作『Ｄ坂の殺人事件』の舞台としても馴染み深いことだろう。
もう一つの団子坂は、新宿区のほぼ真ん中……

江戸川乱歩が書いたと思しき未発表小説『白骨鬼』
南紀・白浜を訪れた乱歩が遭遇した月恋病患者である女装青年の不可解な首吊り事件。詩集『月に吠える』所収の「天上縊死」をなぞらえたかのような死体。

　遠夜に光る松の葉に、
　懺悔の涙したたりて、
　遠夜の空にしも白ろき、
　天上の松に首をかけ。
　天上の松を恋ふるより、
　祈れるさまに吊されぬ。

この変死の謎を、当代一の探偵作家・江戸川乱歩と、尖鋭の詩人・萩原朔太郎が解明に乗りだすという話。
朔太郎が人々に渡す名刺に刷られた文字…御納戸色→オナンドイロ→コナン・ドイル…が微笑ましい。
最後２つのどんでん返しは、なかなかのもの。
ぜひ、一読あれ。

2010/11/20

「えっ、そうなん？」「えっ、どっちやぁ」「それもかよ」と、なかなか面白くて半日で読み切ってしまった。二つの時間軸も、納得の結末