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オーロラの彼方へ の商品レビュー

4.7

16件のお客様レビュー

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2022/11/10

「山から下りてきたムースが、パチン、パチンと水気のないヤナギの小枝をついばみながら、家の近くの森の中でじっと寒気に耐えている。」 東京では目にすることも耳にすることもできない動物達の息づかいが感じられる本。ただ生きることだけに集中する世界が広がるアラスカを思いださせてくれる本。

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2020/05/27

小学生の頃、サンタさんがくれた本です。この本に出てくる言葉には全て魂がこもっていて、ふとした瞬間に思い出し、励ましてくれたり、「そうだよね」と居場所を確認させてくれたりします。星野道夫さんのことをより知りたくなるような一冊です。

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2016/09/18

2016/09/18。 何度目の再読か… 奥付を見たら、2003年の9月に第一版12刷発行とのこと。随分長いことこの本は我が家にいらっしゃるんだなあ。 星野道夫さんの写真ももちろん、なのだけど、とにかくこの文章が好き過ぎる。 何度読んでもその度にひたひたと心の底の方までその言...

2016/09/18。 何度目の再読か… 奥付を見たら、2003年の9月に第一版12刷発行とのこと。随分長いことこの本は我が家にいらっしゃるんだなあ。 星野道夫さんの写真ももちろん、なのだけど、とにかくこの文章が好き過ぎる。 何度読んでもその度にひたひたと心の底の方までその言葉が沁み込んで来て、何だか泣けてくるのです。 ルース氷河の上に降るような星、遠く氷河雪崩や氷河の軋む幽かな音、突然閃き、やがて全天を覆い尽くすオーロラ。 マイナス50度なんて軟弱なわたしに耐えられないだろうと思いながら、いつも心に想い描く風景。憧ればかりの募る極北。 わたしの周りの人たちは、行きたいところばかりのわたしをなんて単純でミーハーな奴だと思っていることだろう。わたし自身だってそう思ってる。簡単に影響ばかり受けて、実行力のない単細胞と。 でもきっと、星野さんならば笑わずに頷いてくれるのではないかと、いつも勝手に思うのだ。 その風景の中に、たとえ一生現実に立つことがなかったとしても、その風景を思い浮かべることは自由なのだと。 むしろそれはその人自身の心を豊かにしてくれる。 わたしは星野さんの言葉に心の底から救われたのです。昔からTVだとか雑誌で出会う風景に素敵だ、行きたいと言うたびに家族から「お前はどこだっていいんだな」なんて笑われてたけど、わたしはその風景を今でも心の中で大事に大事にしまっているんですよ。 いつか本当に見に行けるかもしれない。一生行くことも叶わないかもしれない。 だけど、それを想うことはわたしの心を深く広く豊かにしてくれる。 でもやっぱりアラスカにはいつか実際に行ってみたい。

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2014/11/21

これほど幸せな生はない。それが共有できて本当に嬉しい。 そのままで素直な本物の詩。太古の人々の愚直さを取り戻せた人の言葉。

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2014/01/03

好きな作家、星野道夫の遺作。 亡くなられた後に遺族によって監修、発刊。 全て素晴らしい写真と文章だが、なかでも刺さった文章。 「フェアバンクスの雪は、空から地上へと、梯子を伝うようにいつもまっすぐ降りてくる。雪の世界の美しさは、地上のあらゆるものを白いベールで包み込む不思議さかも...

好きな作家、星野道夫の遺作。 亡くなられた後に遺族によって監修、発刊。 全て素晴らしい写真と文章だが、なかでも刺さった文章。 「フェアバンクスの雪は、空から地上へと、梯子を伝うようにいつもまっすぐ降りてくる。雪の世界の美しさは、地上のあらゆるものを白いベールで包み込む不思議さかもしれない。人の一生の中で、歳月もまた雪のように降り積もり、辛い記憶をうっすらと覆いながら、過ぎ去った昔を懐かしさへと美しく浄化させてゆく。もしそうでなければ、老いてゆくのは何と苦しいことだろう。」 いつか、アラスカに行きたいと思う^^

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2013/05/30

アラスカの自然写真家 星野道夫さんの本 極寒の夜空に舞う、天空の炎とも呼ばれるオーロラ 見惚れてしまうほどの写真と著者のすっと胸に入っていく言葉達 「さまざまな人生の岐路にたったとき、人の言葉ではなく、いつか見た風景に励まされたり、勇気を与えられたりすることが、きっとあるよう...

アラスカの自然写真家 星野道夫さんの本 極寒の夜空に舞う、天空の炎とも呼ばれるオーロラ 見惚れてしまうほどの写真と著者のすっと胸に入っていく言葉達 「さまざまな人生の岐路にたったとき、人の言葉ではなく、いつか見た風景に励まされたり、勇気を与えられたりすることが、きっとあるような気がする」 アラスカの氷河の上で寒い夜を過ごしながら、オーロラと降るような満天の星を見ながら、今は亡き著者と思いを共有できたら、なんて素晴らしいだろう

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2013/03/08

詩のような綺麗な文章と、見たことのない壮大な写真。文章はとても読みやすく、本当に自分が凍えそうな空の下にいるきになる。 2013/03/08

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2011/11/06

久しぶりに読んだ星野道夫さんの本。 やっぱり、いいな、星野道夫さん。 写真は勿論、そこに添えられているエッセイが、心に静かにしみ込んできて、星野ワールドというのでしょうか、そんな世界に引き込まれます。 結果が、最初の思惑通りにならなくても、 そこで過ごした時間は確実に存在する。...

久しぶりに読んだ星野道夫さんの本。 やっぱり、いいな、星野道夫さん。 写真は勿論、そこに添えられているエッセイが、心に静かにしみ込んできて、星野ワールドというのでしょうか、そんな世界に引き込まれます。 結果が、最初の思惑通りにならなくても、 そこで過ごした時間は確実に存在する。 そして最後に意味をもつのは、 結果ではなく、 過ごしてしまった、かけがえのないその時間である。 (本文46頁) 星野さん、ヒグマに襲われて、思いがけなくその一生を終えることになりました。本当に悔しいというのか、惜しまれます。 もっと生きて、もっとたくさんの星野さんの写真や言葉を聞きたかった。 でも、彼がアラスカで過ごし、そこで体験し、感じ考えた事は、場所も時も離れているけれど、確実に私という一人の人間に感動を与えてくれている。 「そして最後に意味をもつのは、  結果ではなく、  過ごしてしまった、かけがえのないその時間である。」 その言葉が心に沁みます。

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2011/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

写真の美しさはもちろん, 言葉ひとつひとつが身に染みた. 自分は素敵な景色を目の前にしたときに 頭は空っぽで,その美しさの中でただただ泳いでいるという風だと思っていた.そしてそれを楽しんでいると. しかし,素敵な景色は,自分の心ー自分の経験や自分の感情を通じて見ていたのだと知った. 私が目にしている景色は,私の景色. 愛する人に,1人で見た景色の,その美しさやそれを見た時の気持ちをどんなふうに伝えるかー 「自分が変わってゆくこと」 自分が変わる,変わろうとするような景色, 最近ゆっくり見ようとしたかな.

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2011/07/10

オーロラの写真が見たくて手に取った一冊。 写真ももちろん素晴らしかったが、文章がそれ以上に素晴らしい。思わず声に出して読んでしまった程。 独り言のような、語りかけてくるような文章。 とても貴い物語を語って聞かせてもらっているような時間だった。 涙が出そうになった。 星野さんの他...

オーロラの写真が見たくて手に取った一冊。 写真ももちろん素晴らしかったが、文章がそれ以上に素晴らしい。思わず声に出して読んでしまった程。 独り言のような、語りかけてくるような文章。 とても貴い物語を語って聞かせてもらっているような時間だった。 涙が出そうになった。 星野さんの他の本も読みたい。

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