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偶景 の商品レビュー

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2016/03/08

「偶景」(原文ではincidents)というのは造語で、「ミニ・テクスト、短い書きつけ、俳句、寸描、意味の戯れ、すべて木の葉のように落ちてくるもの」とある。この本では、バルトが偶然見かけた光景をスケッチするように書き留めた、断片的なテキストを読むことが出来る。小説の面白い部分を、...

「偶景」(原文ではincidents)というのは造語で、「ミニ・テクスト、短い書きつけ、俳句、寸描、意味の戯れ、すべて木の葉のように落ちてくるもの」とある。この本では、バルトが偶然見かけた光景をスケッチするように書き留めた、断片的なテキストを読むことが出来る。小説の面白い部分を、最小単位まで分解したようなもの。バルトは、「あらゆるものに意味を見出してしまう記号人間(ホモ・シグニフィカンス)」らしい。だから、意味の束縛から解放されて、ただ目の前の映像を描写することにあれこれチャレンジしていたんだと。 映像の勉強をしているとしょっちゅう、バルトの思想や書籍と出会う。初めて彼の本を読んだが、なんとなくその理由がわかった。彼は評論家でありながら、テキストというメディアを使って色々な実験を行なっているメディア・アーティストだったのかも。イメージや経験に関していろいろ考えながら生きてた人なんだなぁ…だから映像や映画表現に関しても造詣が深いのかな〜。もっと他の本も読んでみたいです。

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2009/10/04

物事の「意味」や「構造」を追究しないではいられないという、 記号学者であるバルトが、逆に意味なんか見出さず、断片的に感覚に訴える。独特の妖艶な切り口。

Posted byブクログ

2009/10/04

物事の「意味」を追究しないではいられないという、 記号学者であるバルトが、逆に意味なんか見出さず、断片的に感覚に訴える。 独特の切り口。

Posted byブクログ