紅一点論 の商品レビュー
アニメや特撮の背後に…
アニメや特撮の背後にある無意識的、意識的なジェンダー。娯楽だから良いと開き直るのではなく、「わかったうで愉しむ」という姿勢が必要でしょう。
文庫OFF
子供たちが目にする機…
子供たちが目にする機会が多いアニメや特撮、伝記のヒロイン像に仕組まれた大人の意図。「言われてみると、確かにその通りかも…」と思わせる勢いがあります。多少断定的な部分が多いような気がしますが、この本の意図からすれば、OKでしょう。少し違う角度から物事を見たい人にはお勧めです。
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「挑発する少女小説」が面白かったので読んでみましたが、揚げ足取りな感じがどうも不快で途中から斜め読みに。私が元ネタにあまり詳しくないからかも?
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最初から男性中心構成をこき下ろしまくりなのですが、目の前で語っているかのような温度感・臨場感のある文体なので、むしろ面白く感じました。 しかも、きれいに分類・整理されているのでなるほどと納得感もありますし、言われて初めて気付く「女性像」の呪縛にはとても驚かされ、ぐいぐいと引き込...
最初から男性中心構成をこき下ろしまくりなのですが、目の前で語っているかのような温度感・臨場感のある文体なので、むしろ面白く感じました。 しかも、きれいに分類・整理されているのでなるほどと納得感もありますし、言われて初めて気付く「女性像」の呪縛にはとても驚かされ、ぐいぐいと引き込まれていきました。 確かに少し古いので、これをインプットに今の作品群を見てみると、変化と不変を感じられて面白くなりそうな気もします。
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「うわははは! その通り過ぎてどうしようもねえや!」と大ウケするか、「俺の好きな『○○』を貶すんじゃねえ!!」とガチギレするかに分かれるなぁ……と思っていたら、姫野カオルコが解説でズバリそう書いていた。俺も修行が足りねえや。 本書が刊行され20年以上経ち、「男の子の国」「女の子...
「うわははは! その通り過ぎてどうしようもねえや!」と大ウケするか、「俺の好きな『○○』を貶すんじゃねえ!!」とガチギレするかに分かれるなぁ……と思っていたら、姫野カオルコが解説でズバリそう書いていた。俺も修行が足りねえや。 本書が刊行され20年以上経ち、「男の子の国」「女の子の国」はどう変わったのかを考えてみると……「女の子の国は」、<親から見たいい子>化がさらに先鋭化した<永遠の箱入り娘>であるプリキュアやアイカツが幅を利かせ、「男の子の国」は『エヴァ』から何も進歩しちゃいないのであった。
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アニメのキャラ構成などをこういった視点から考えたことはなかった。私たちは知らず幼少時代から影響を受け、大人の都合のいいように教育されてしまってきたのだと初めて気づいた。良書。
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最近読み終わったわけではなく、10年前くらいにこの作品をベースに卒論を書きました。その後、ジェンダー関連の本をたくさん読むようになった、原点みたいな作品です。
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最近は、なんでマジでドラえもんとかサザエさんとかあのフォーマットでまだやってんだろ、やばいでしょ、と思ってる私です。 さて、本書は1998年発行。 それ以降のアニメ、特撮も追加して考察してみたい。 しかし、果たして進歩があったかと言えば、ないな。(本書の言葉で先に反論しておけば...
最近は、なんでマジでドラえもんとかサザエさんとかあのフォーマットでまだやってんだろ、やばいでしょ、と思ってる私です。 さて、本書は1998年発行。 それ以降のアニメ、特撮も追加して考察してみたい。 しかし、果たして進歩があったかと言えば、ないな。(本書の言葉で先に反論しておけば、「重箱の隅的知識をひけらかす連中が必ず出てくるのだが、総体としてどうかを問うているのだ」よ。p208) アニメの章は若干根拠が私的な感も否めないが、伝記の章は大きく頷くしかない。 天使なんてつまんねーわ。織田信長的うつけ感が女の偉人にだってあって良いでしょうに! #紅一点論 #アニメ特撮伝記のヒロイン像 #斎藤美奈子 #読書記録
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烏兎の庭 第一部 12.1102 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/koitteny.html
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『妊娠小説』(ちくま文庫)の著者が、アニメ、特撮、子ども向けの伝記のヒロイン像を分析した本です。 『ウルトラマン』や『ガンダム』などの舞台は、科学技術を基盤にした軍事大国だと著者はいいます。他方『魔法使いサリー』や『秘密のアッコちゃん』などの舞台は、非科学的な魔法を基盤にし、王...
『妊娠小説』(ちくま文庫)の著者が、アニメ、特撮、子ども向けの伝記のヒロイン像を分析した本です。 『ウルトラマン』や『ガンダム』などの舞台は、科学技術を基盤にした軍事大国だと著者はいいます。他方『魔法使いサリー』や『秘密のアッコちゃん』などの舞台は、非科学的な魔法を基盤にし、王子様に依存する恋愛立国です。本書では、『セーラームーン』『エヴァンゲリオン』『もののけ姫』に至るまでの、これら二つの国におけるヒロイン像の変遷をたどっていきます。 その一方で、子ども向けの伝記のストーリーは、マンガやアニメに似ていると著者はいいます。ナイチンゲールが「白衣の天使」とされ、キュリー夫人がラヴ・ロマンスのヒロインに仕立てられ、ヘレン・ケラーが「聖女」とされていったことに、著者は鋭い批判のまなざしを向けていきます。 すこし気になったのは、宮崎駿の『もののけ姫』に対してのみ、批判のポテンツが一段階あがっていることでしょうか。著者は、『ナウシカ』以降の宮崎作品のヒロインが、男のヒーローを手本にした女性像であり、「男並み」の実現であることを指摘したうえで、「エボシひきいるタタラ場の論理が破綻しているのは、女がなぜ生産労働や軍事の現場から排除されていったか、という歴史を学んでいないことである」といい、それは「男女平等社会どころか、悪しき近代社会のカリカチュアなのである」と批判します。もちろん他の作品に対してもこうした分析が加えられているのですが、それらが「茶化し」なのに対して、ここでの議論は対象を正眼に見据えての批判となっています。 本書刊行後に男が責任を取ることを限りなく回避しつづけることを可能にする「セカイ系」の流行があったことを考えると、こうした批評に著者の慧眼を読みとるべきなのかもしれません。
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