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学ぶ意欲の心理学 の商品レビュー

3.8

32件のお客様レビュー

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2022/04/05

全四章。第一章では動機づけに関する心理学理論をコンパクトに紹介。心理学の教科書よりもわかりやすい。 二章、三章は精神科医、教育社会学者との対談。良い動機づけとは、外発的vs内発的のどちらかという単なる二項対立ではないことがわかる。 第四章では著者の提唱した二要因モデルをもとに話が...

全四章。第一章では動機づけに関する心理学理論をコンパクトに紹介。心理学の教科書よりもわかりやすい。 二章、三章は精神科医、教育社会学者との対談。良い動機づけとは、外発的vs内発的のどちらかという単なる二項対立ではないことがわかる。 第四章では著者の提唱した二要因モデルをもとに話が進む。具体的にどうすれば人は動機が高まるのか。この章では実証的な議論というより、著者の想いが語られる。 全体を通して、よくまとまっているなあと感じる。本の構成としても、心理学や生徒指導の入門としても活用できるだろう。

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2022/02/15

啓蒙読みものとして理想的だと思う。対談入ってるのもいい。トピック自体が魅力的ではあるんだけど、こういうのがたくさんあるとよい。

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2021/01/09

心理学の観点からみた学習における動機「やる気」についての考察。 内発的動機(学ぶことそのものに楽しみをみいだす) - 充実志向、訓練志向、実用志向 外発的動機(報酬や罰などを理由に勉強する) - 関係志向、自尊志向、報酬志向 これらの2つの軸を中心に、「なぜ人は学ぶのか」「教...

心理学の観点からみた学習における動機「やる気」についての考察。 内発的動機(学ぶことそのものに楽しみをみいだす) - 充実志向、訓練志向、実用志向 外発的動機(報酬や罰などを理由に勉強する) - 関係志向、自尊志向、報酬志向 これらの2つの軸を中心に、「なぜ人は学ぶのか」「教育において勉強をどのように教えていくのが望ましいのか」などについて考察している。 外発/内発動機に関する意見を異にする人たちとの対談も交え、話し言葉でわかりやすく書かれている。

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2018/12/15

教育心理学の立場から「動機づけ」にかんする研究成果をわかりやすく解説するとともに、教育問題について活発に発言をおこなっている精神科医の和田秀樹や、教育社会学の観点から教育問題についての議論を展開している苅谷剛彦との対談が収録されています。 主として初等・中等教育が念頭に置かれて...

教育心理学の立場から「動機づけ」にかんする研究成果をわかりやすく解説するとともに、教育問題について活発に発言をおこなっている精神科医の和田秀樹や、教育社会学の観点から教育問題についての議論を展開している苅谷剛彦との対談が収録されています。 主として初等・中等教育が念頭に置かれて議論がなされていますが、大学生や大人がみずからの勉強のしかたを見なおすためのヒントも引き出すことが可能です。また、アカデミックな心理学の研究と、現実の社会における教育制度とのあいだにはかなりのギャップがあることにもあらためて気づかされました。

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2018/12/02

もう少し実用書的な内容を期待していたが、かなり教育心理学の学問的な内容が多い。 最終章では、学ぶ意欲をコントロールして、成果を上げる実践方法が記されている。学生時代の学習は、「なりたい自己」と「なれる自己」を広げることが大切だという部分には納得できる。

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2018/02/04

著者は学ぶ動機づけを二つの要因モデルで解説している。学ぶことを手段として報酬や名誉を得るための外発的動機、学ぶことそのものを目的とする内発的動機。人、目的、対象によって動機を使い分ける必要がある。1章4章は著者の持論が展開され、学ぶところが多い。2章3章は、脳医学者和田秀樹、教育...

著者は学ぶ動機づけを二つの要因モデルで解説している。学ぶことを手段として報酬や名誉を得るための外発的動機、学ぶことそのものを目的とする内発的動機。人、目的、対象によって動機を使い分ける必要がある。1章4章は著者の持論が展開され、学ぶところが多い。2章3章は、脳医学者和田秀樹、教育学者苅谷剛彦との対談。

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2017/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2001年刊。  学ぶ意欲は、どのような機序で生み出されるのか。  この点、本書では、従来は、内発的・外発的と区分けしてきた学習意欲の発生要因につき、内発・外発の意味をより詳細かつ明確にし、区分けも細分化するなど、学習意欲が生み出される要因を具体的に明らかにしようとする。  また、和田秀樹氏、苅谷剛彦氏からの批判及び彼らと著者との対談も付加されている。  1、4章は非常に説得力があり、読み応えもある。著者と上記二者との対談も興味深い。  ただし、マクロ苅谷とミクロ(ないしそれに近い)市川とでは、論がかみ合っていない感はあった。  もっとも、マクロ苅谷が懸念する社会階層の影響を緩和する方法として、ミクロな学習心理学が独自の役割を持てば建設的とは思う。

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2016/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

心理学者による一般的な動機の分類と教育評論家(和田秀樹)や教育社会学者(苅谷剛彦)との対談。 前半は主に心理学的にみた動機の分類。 一般的な動機の分類に関しては「学習の功利性(報酬への関心の強さ)」か「学習の重要度(学習内容自体への関心)」の2軸で6つの動機づけを分類している。 一般的には外発、内発に近い分類手法。著者自身は内発、外発どちらにもメリットはあるといっているが、どちらかというと内発型を推進するスタンス。 後半は和田氏との対談や苅谷氏との対談 和田氏との対談に関してはざっくりいうと、外発的要因の大切さを主張する和田氏と外発だけに偏ることの危険性を指摘する筆者というスタンス。 この点は和田氏が教育評論家であり、実際に受験指導をしていて、現代の子供たちの学力低下への危機感が強いことが原因と考えられる。 苅谷氏との対談では筆者が個人自体の動機づけを研究しているのに対し、苅谷氏はマクロな社会的要因からの動機づけを強調。 それぞれの立場が違うため、動機づけに対する観点や主張がそれぞれ違うのが面白い。

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2018/05/27

どうすれば子供に学ぶ意欲をもってもらえるのかを知りたくて読んでみた。 前半の基礎心理学の紹介は、非常に明快でわかりやすく、人間以外の動物も、報酬(エサ)がなくても学習しようとする、とか、複雑なものを解き明かしたいという心理をもっているという動物実験や人体実験の結果に基づいた理論は...

どうすれば子供に学ぶ意欲をもってもらえるのかを知りたくて読んでみた。 前半の基礎心理学の紹介は、非常に明快でわかりやすく、人間以外の動物も、報酬(エサ)がなくても学習しようとする、とか、複雑なものを解き明かしたいという心理をもっているという動物実験や人体実験の結果に基づいた理論は非常に納得できた。 途中の、和田氏、苅谷氏との対談は、お二人の本を読んでいないためあまり良くわからなかった。 一番知りたかったことは最後の第4章の30ページに書かれているが、具体的でよくわかる。 教育心理学の他の本も読んでみたくなった。

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2016/04/27

動機に関する研究者による書。組織心理学等の紹介から、自身の理論の説明、反対の立場をとる研究者とのバシバシの議論など、とても興味深い内容と行動が並んでいる。マクレランドの動機理論が含まれていなかったのは残念。

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