アンソニー の商品レビュー
茂一久美子さんのファンタジー児童小説ですね。 絵は、黒井健さんです。 海辺の町に、「はまなす写真館」という、百年以上続く古い写真館があります。 店の五代目になった龍平さんがいます。龍平さんは、なりたくて、はまなす写真館の五代目になったのではありません。父親が病気で亡くなり、し...
茂一久美子さんのファンタジー児童小説ですね。 絵は、黒井健さんです。 海辺の町に、「はまなす写真館」という、百年以上続く古い写真館があります。 店の五代目になった龍平さんがいます。龍平さんは、なりたくて、はまなす写真館の五代目になったのではありません。父親が病気で亡くなり、しかたなく、家の跡をついだのです。 龍平さんが、ぐちをつぶやいたとき、後ろで、とつぜんくぐもった声がしました。「アンソニー」の愛称でよばれている、古い箱形で、蛇腹のついた、この写真館ができた時からある、カメラがしゃべっていたのです。 「ア、アンソニーがしゃべっている……。」 龍平さんとアンソニーの不思議なお話の始まりです。 目次 1 龍平さんとアンソニー 2 海に帰った白い馬 3 薄雪写真館のひみつ 4 ふしぎな夜 5 山寺のカエデ 6 春の種 7 ザシキワラシ 「海に帰った白い馬」は、ふしぎなグラスの写真を撮ってほしいとの、いらいです。グラスには海の馬が閉じこめられていて、月夜の浜辺で海の水をいれたら、馬が海に帰ってしまうというのです………? 「薄雪写真館のひみつ」は、はまなす写真館の町にはもう一件「薄雪写真館」があります。ある晩に、紺色の上着を着た、真っ黒なネコがたずねてきました。 自分の記念写真を撮って欲しいとのいらいです。 でも、話を聞いて見ると、その猫は、「薄雪写真館」の店主だと言うではありませんか………? 「ふしぎな夜」は、アンソニーが、月の光の海の写真を撮りたいと言い出して、浜辺に行きます。 すると沖に、白い帆をはった帆船が、幻のようにうかんでいるではありませんか………? 「山寺のカエデ」は、カレンダー屋さんから、秋の写真のいらいがありました。 龍平さんは、大喜びで山に撮影に出かけます。 ところが、山で道にまよっていると、ぽっかり前方がひらけて、小さなお寺が現れました。そして、そこには見事に紅葉したモミジの木が立っていました。 龍平さんが、写真を撮っていると、緑色のカエルが姿を表しました。とつぜん、カエルがしゃべりだしたのです………? 「春の種」は、小学二年生の真理という女の子が、店の前に、かざっているスズカケノキの写真をみていて、龍平さんに「ここに写っている人)…。」と指さしました。お話を聞いてみると子ネコが、写真の中に閉じ込められたと、言うのです………? 「ザシキワラシ」は、港近くの、蔵のある大きな屋敷のおばあさんから、「家族の写真をお願いしたい」と、いらいがありました。 出掛けて、写真を撮ろうとすると、ふしぎな女の子がすわってるいるではありませんか………? 茂一久美子さんの、ロマンチックでやさしいメルヘンの世界と、龍平さんの先祖からの温かいお話で、まったりとしました。黒井健さんのすばらしい絵が物語をかざります。愉しいひとときを、ファンタジーの世界にひたるのは嬉しいですね。
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海辺の町で百年以上続く「はまなす写真館」。ここに古くから伝わる、箱形で蛇腹のついたカメラ「アンソニー」が語る、はまなす写真館の歴史とは…。「海に帰った白い馬」「山寺のカエデ」など7話の連作ファンタジー。 小学生の頃に図書室で何度も読んだ思い出。読みたくなって購入。優しい町の匂い...
海辺の町で百年以上続く「はまなす写真館」。ここに古くから伝わる、箱形で蛇腹のついたカメラ「アンソニー」が語る、はまなす写真館の歴史とは…。「海に帰った白い馬」「山寺のカエデ」など7話の連作ファンタジー。 小学生の頃に図書室で何度も読んだ思い出。読みたくなって購入。優しい町の匂いの中で、移り変わる時代とそれを継いできた写真館が思い浮かぶ。自分は昔から「誰かが歴史を紡いでいく」ことが好きだったんだなあと思った。
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小学校中学年ぐらいに、友達におすすめされて読んだ作品。 残念ながらカメラが喋ることぐらいしか憶えてないので、後でしっかり読み返したい
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写真館を訪れる人と、最初は嫌々ながら写真館を継いだ主人公の不思議なお話。 黒井健さんの絵なら、絵本があってもいいなと思います。
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この本を読んだのは、小学生の頃だった そのときは、まだ本を読むのが好きじゃなかったから最後まで読んでないけど たぶん、当時読んだ時と今読む時では感じ方も違うんだろうな〜
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突然父親の後を継ぐことになった若きカメラマンの主人公が、はまなす写真館で起きる不思議で幻想的な出来事を通して、写真館が何故今も人々に愛されているのかを知り、真剣に写真館の主を務めようと決心していくお話です。カエル、猫、ユニコーン、座敷童など、ユニークな登場人物たちがそれぞれ、撮影...
突然父親の後を継ぐことになった若きカメラマンの主人公が、はまなす写真館で起きる不思議で幻想的な出来事を通して、写真館が何故今も人々に愛されているのかを知り、真剣に写真館の主を務めようと決心していくお話です。カエル、猫、ユニコーン、座敷童など、ユニークな登場人物たちがそれぞれ、撮影技術や修正技術やカメラの知識と共に、人との繋がりの大切さも教えてくれて、中学時代に読んでからというもの未だ鮮やかに覚えている特別な本の一つです。
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小学校のころの読書感想文コンクールの課題図書だったので、お父さんに買ってもらった。ろくに内容も確認せず、ただ表紙のユニコーンが綺麗だったのでこの本を選んだ。しかしその内容はとてもすばらしく、何より美しかった。しゃべるカメラ、アンソニーと写真館の主、隆平さん、そして不思議なお客さんたちで織りなす、素敵なファンタジー。
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当時は好きになれなかったけれど、今読んでみると印象が全然違いました。 冒険物語のように上がり下がりがあったりするわけではなく、どきどきするわけでもないのですが、優しい空気がすべての話の中に流れています。 表紙を見てもわかるようにちょっと神秘的な? 部分もあったり。このグラスが私も欲しいです。 読書感想文の課題図書だった記憶がありますが、どんなことを書いたのかはさっぱり忘れましたねw
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背表紙の猫が手にとらせた一冊。 アンソニーというのがこの猫の名前かと思いきや、 それはカメラさんのお名前でした。 しゃべり方でなんとなくおばさんをイメージしていたので、 一話目の最後でぼく、と言ったのにちょっと驚いた。 猫さんは短編のなかで登場。 寝る前にひとつひとつ読んでいくのにちょうどいい感じ。 やっぱ猫さんのおはなしが好きかな。 あと、海賊さんの。 あー蛙さんもなかなか。それから座敷わらしちゃんのはほっこりだったなあ。 そうそう、ユニコーンも綺麗だったし。 節目節目に家族で写真、とかちょっと憧れ。 そりゃー七五三とかはとったけど、 お誕生日に、とか年に一度の恒例、とか、いいよなあ。
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小学生の時に読んでとても気に入っている本。 ストーリーも挿絵も素敵。 黒井健さんの温かみのある絵がとても好き。 よく考えたら、幼稚園の頃大好きだった「ころわん」シリーズも黒井さんの絵。
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