沈まぬ太陽(1) の商品レビュー
「白い巨塔」などを手がけた山崎豊子の最新連載巨編。国内最大手の航空会社の腕利き若手社員が、労働組合の組長として抜擢され、腐った会社のシステムを立て直す為に立ち上がる。しかし、経営陣に嫌われ、遂にはナイジェリアという僻地勤務という不当人事を通達されてしまう。アフリカと言う地で、妻子...
「白い巨塔」などを手がけた山崎豊子の最新連載巨編。国内最大手の航空会社の腕利き若手社員が、労働組合の組長として抜擢され、腐った会社のシステムを立て直す為に立ち上がる。しかし、経営陣に嫌われ、遂にはナイジェリアという僻地勤務という不当人事を通達されてしまう。アフリカと言う地で、妻子と離れ、孤独に仕事に尽力しながらも「自分の正義」の為に会社に立ち向かっている一社員を描いた作品。
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1巻は、主人公の恩地元さんが労働組合の委員長として奮闘し、その結果カラチ支店に飛ばされるまでの話です。逆境にあっても信念を曲げない主人公に、感動します。
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大手航空会社で、不当な扱いを受けながらも与えられた仕事を誠実にこなす主人公。 第3部・御巣鷹編はあの、日航機墜落事故が舞台です。 企業対個人。今もその闘いがどこかで起きているはずです。
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仕方なしに労働組合委員長を引き受け、会社と戦ったが故に中東・アフリカの僻地に10年以上も飛ばされてしまう。フィンクションではあるあが、JALをどうしても想像してしまい、大企業の体質に憤りを覚える。
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読んでてハッと気がついたら、すごく歯を食いしばってたこと多数。国家って、会社って、サラリーマンって…。不器用にも強く生きる主人公が、すごく好きです。
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今2巻目を読書中ですが、とてもやるせない。主人公に幸せは訪れるのか?? また、JALやJR西日本と重なってしまい、不信感を抱いてしまう。
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この本は、某社の飛行機墜落事故(御巣鷹山)の事故に関連した、山崎豊子著の本です。 アフリカ編は、主人公の恩地のケニア滞在時について書かれています。 この本は数年前にも読んだことがあるのですが、下のようなたった数行の文章が読みたいためにまた買ってしまいました。 『夜になると、急激...
この本は、某社の飛行機墜落事故(御巣鷹山)の事故に関連した、山崎豊子著の本です。 アフリカ編は、主人公の恩地のケニア滞在時について書かれています。 この本は数年前にも読んだことがあるのですが、下のようなたった数行の文章が読みたいためにまた買ってしまいました。 『夜になると、急激に気温は下がり、漆黒の闇に包まれ、夜空に南十字星が凍りつくようにまたたいている。(略)東アフリカのケニアに来て三年目になる恩地には、ケニアのサバンナに棲息する獣の声を聞き分けることが出来た。獣の悲しみの声を聞く時は、自分の最も悲しかったことを思い、怒りの声を聞く時は、自らが心底、憤った時のことを、飢えの咆哮を聞く時は、自分の心が最も飢え凍えた時のことを思いだす』 私が南部アフリカで見た"南十字星"は、天の川の中に燦然と輝き、とても美しかった。 「凍りつくように」という文章が頭から離れなかったのですが、「観光気分で見る"南十字星"と見え方違うのだろう」と思っています。
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全5巻。航空会社の魑魅魍魎を描きだす社会派小説の金字塔。しかし主人公の生き様には共感できなかった…。
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大手航空会社に勤務するオンチ君が主人公で、「善人」のモデルとなっています。全5巻にわたって、善をまっとうすることが1つのテーマであり、テーゼになっています。オンチ君の反対のモデルがギョウテン君で、企業・社会を上手く生きていくために、正義を見てみぬふりをしたり、不正を行ったりします...
大手航空会社に勤務するオンチ君が主人公で、「善人」のモデルとなっています。全5巻にわたって、善をまっとうすることが1つのテーマであり、テーゼになっています。オンチ君の反対のモデルがギョウテン君で、企業・社会を上手く生きていくために、正義を見てみぬふりをしたり、不正を行ったりします。こちらが大勢だったりもします。
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社会派小説の真骨頂。親方日の丸企業の体質と労働組合の意義を問う。そしてなによりも、正しき企業人としての生き様を示した名著。
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