1,800円以上の注文で送料無料

ひとり暮らし の商品レビュー

3.2

7件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2026/04/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

さすが詩人だけあって、散文にも、ことばの使いかたに味わいがあり、感心した。世間話をそのまま文章にしたような女性作家のエッセイとは一線を画していた。 最近、家人に対してイライラすることが多く、当たってしまって反省するのだが、このエッセイを読んで、彼との生活に、心の多くを割き過ぎていることが余裕をなくしている原因だと思った。ゆるやかな絆で結ばれた縁だと思って接するのがいいように思う。 以下、印象に残った部分の抜粋です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ゆとりとはまず何よりも空間のことである。ラッシュアワーの満員電車のように、心がぎゅうづめになっていてはゆとりはもてないだろう。心にぎゅうづめになっているものが何であるかは関係ない。それが欲であろうと、感情であろうと、思考であろうと、信仰であろうと、動かすことのできる空間が残っていなければ、息がつまる。そして動かずにこり固まってしまうと心はいきいきしない、他の心と交流できない。 憎めない悪人というのがいる、反対にどうにも好きになれない正義の人というのもいる。私たちは少なくとも建前の上では、善悪正不正を判断の基準としがちだけれども、心というこのわけの分からないものは、ひとつやふたつの基準ではかれるものではないということもまた、私たちは誰に教わらずとも知っているらしい。抱く思想に関係なく私たちは狂信者におぞけをふるう。 心を動かすことのできる空間、あるいは隙間、そこにはいったい何があるのだろう。せめぎあう感情や思考とからみあって、それらを生かす意識しがたい何かがある。それもまた感情や思考のひとつかもしれないが、それはともすれば固定されようとする感情や思考をほぐす働きをもつのではないだろうか。そして名づけることのむずかしいそれを、私たちはゆとりという仮の名で呼んでいる。 家族というものの基盤が、男にとってはしばしばいわゆるマザー・コンプレックスにあるということに、私もやっとこの年齢になって気づいています。もたれ合う、依存し合う家族よりも、ゆるやかな絆でむすばれた個人の集まりとして家族をとらえるほうがいいのではないかと、その是非はともかくとして私は考えるようになっています。たとえ血がつながっていようと、結婚の誓いをともにしていようと、自分ではない人間を一個の他者と考えることが必要な時代になってきていると思うのです。 〔『家族はどこへいくのか』2000)

Posted byブクログ

2024/11/26

先日、鬼籍に入られた谷川俊太郎さんのエッセイ。2001年に発刊されたものです。新聞や雑誌などによせた散文と、「ことばめぐり」と、草思に掲載された「ある日」という三つの構成からできていました。ひとつの言葉から、話が膨らんでいく「ことばめぐり」が特に興味深かったです。 谷川さんがど...

先日、鬼籍に入られた谷川俊太郎さんのエッセイ。2001年に発刊されたものです。新聞や雑誌などによせた散文と、「ことばめぐり」と、草思に掲載された「ある日」という三つの構成からできていました。ひとつの言葉から、話が膨らんでいく「ことばめぐり」が特に興味深かったです。 谷川さんがどんなことを考えて、どう過ごされてきたのかが少し理解できて、よかったです。他の作家や詩人との交流や、あちこちに仕事で旅をされたりと、多忙な中で多くの作品が生み出されたことに驚きました。また谷川さんの死生観や家族の捉え方に、今の時代に通じるものがあり、さすがだなと思いました。 遺された多くの作品は、これからも折に触れて、読んでいきたいと思いました。心よりご冥福をお祈りいたします。

Posted byブクログ

2023/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日々の日記、生きること。なんというか、柔らかい言葉、文章でとても素敵。 死生観や時間についてのお話もあり、興味深く読んだ

Posted byブクログ

2023/03/31

うーん。。。 ごめんなさい…! 自分がまだ幼稚すぎるのか、この本の良さが本当によく分からないまま読み終わってしまった。。 日々の出来事を谷川さんが思うがままに書いた本だと思うのだけど、年代が違うせいか、残念ながら自分に共感できる部分はあまりなかった。 歳を重ねた時にまた読め...

うーん。。。 ごめんなさい…! 自分がまだ幼稚すぎるのか、この本の良さが本当によく分からないまま読み終わってしまった。。 日々の出来事を谷川さんが思うがままに書いた本だと思うのだけど、年代が違うせいか、残念ながら自分に共感できる部分はあまりなかった。 歳を重ねた時にまた読めば、見方が変わるのかな。。

Posted byブクログ

2022/04/08

「静寂から喧騒は生まれ、その静寂に喧騒は帰るのだ」 人事を尽くして天命を待つ 「人生いかんともし難いと観ずる」 ◎まるごと愛して何もしない 「自分にとって本当に切実なことは言葉では言えない。言葉にしないのではなく、言葉にならない秘密が私を生かしている」

Posted byブクログ

2010/04/26

乗り物の中で移動しながら音楽を聴くのが好きだ。 窓外を流れる風景と音楽がひとつになる快さ。 勝新太郎さん『おれっていう人間とつきあうのは、おれだって大変だよ。でもおれがつきあいやすい人間になちゃったら、まずおれがつまらない』自分とつきあうのが大変だなんて考えたことがない。自分と...

乗り物の中で移動しながら音楽を聴くのが好きだ。 窓外を流れる風景と音楽がひとつになる快さ。 勝新太郎さん『おれっていう人間とつきあうのは、おれだって大変だよ。でもおれがつきあいやすい人間になちゃったら、まずおれがつまらない』自分とつきあうのが大変だなんて考えたことがない。自分とも他人とも世間とも衝突せずに生きてこらえたと思っていたけど、実はそれは自分で自分をごまかしていたにすぎないのではないか。 自分のこころだからわからないはずはないと思うのは誤りだ。自分の心はもしかすると他人の心よりもわかりにくい。

Posted byブクログ

2009/10/04

日本語の使われ方が、絶妙です。私の普段使用しない表現や言い回し、 も含まれますが、美しく新鮮に思います。 言葉は違っても、共感するところが多くあり。 特にゆとりのところが好きで何度も読んでます。 今私のとなりにいてくださってありがとうございます。 という気持ちで読んでおります。

Posted byブクログ