ミスター・ヴァーティゴ の商品レビュー
ピリッと辛いファンタジー、ポール・オースターが描く、普通じゃない成長ストーリー。空を飛ぶマジカルと、アメリカのリアリティ。 人生のどの場面が一番幸せかなんて振り返らなければわからない。
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こういう親じゃない人に育てられる話大好き。 人生のピークみたいなものがどこに来るか自分で選べたものじゃないけど、それが初期だとそこからの人生の長いこと長いこと。
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空を飛ぶ、落ちる。もう一回飛ぶ。 金銭的・肉体的・精神的に「飛ぶ」「落ちる」が延々と繰り返される物語です。 飛べたら何をするか。 悪人をやっつけるスーパーマンとは違う形で、自分と他人の人生の一部を救おうと考え、行動した師匠。 主人公とは違って、どこまでも自己犠牲的精神を貫く、...
空を飛ぶ、落ちる。もう一回飛ぶ。 金銭的・肉体的・精神的に「飛ぶ」「落ちる」が延々と繰り返される物語です。 飛べたら何をするか。 悪人をやっつけるスーパーマンとは違う形で、自分と他人の人生の一部を救おうと考え、行動した師匠。 主人公とは違って、どこまでも自己犠牲的精神を貫く、オースターの中では一番好きなキャラクターです。
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「空を飛ぶ」「水の上を歩く」というありえない話が、本当にありそうに思えてくるから不思議。悪ガキを弟子として見出したマスターとの修行、ステージでの空中歩行披露、不思議な能力が消えてからの日々、その後の展開もマフィアになったり・・・と、ぐいぐい物語に引っ張られる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
購入後、11年寝かしたあげくにやっと読みました。 てっきり夭折する少年の話かと思っていたら、さにあらず。それに解説にはオースター作品の中ではもっともファンタジー要素が強いとかあったけど、そうかなあ?初期三部作のほうが寓話的だと思うし、この「ミスター・バーティゴ」はなんというか「敗者」となってからの物語という印象が強くて、とても現実的に思えました。「敗者」って、つまりはわれわれ自身(米)なんだと思うから。 11年ぶりに手に持ってみたんだけど、表紙はテッカテカでした。
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物語として面白いのだが、 ポール・オースターらしさをあまり感じなかった。 諦めるな人生、生きろ、ということなのか? ファンタジー色の濃い成長物語。
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ポール・オースターの小説の中でこれはとても異色なもの。 表紙を見て子供向け?と思ったのですが、充分大人向けでした。笑いあり涙ありでページをめくる手が止まらない。登場人物の魅力的なことっていったら!!
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空を飛べるようにしてあげる、と変な紳士に言われ、契約を結んで弟子入りした主人公の自伝風な小説。きかん坊な主人公、師匠のもう一人の弟子(こちらは学術の弟子で空飛ぶ弟子ではない)の黒人の少年、スー族の老婆、師匠のやさぐれた恋人など変な人がぞくぞく出てくる話だけど、一番は師匠の奇妙さが...
空を飛べるようにしてあげる、と変な紳士に言われ、契約を結んで弟子入りした主人公の自伝風な小説。きかん坊な主人公、師匠のもう一人の弟子(こちらは学術の弟子で空飛ぶ弟子ではない)の黒人の少年、スー族の老婆、師匠のやさぐれた恋人など変な人がぞくぞく出てくる話だけど、一番は師匠の奇妙さが印象に残った。いい人なのかそうでないのか、常軌を逸しているのかいないのか。とにかく変な人具合が絶妙だった。 リアリティのあるファンタジー。
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純粋にストーリーがおもしろかったなぁ。 オースターの小説は、海外文学でも抵抗なく読めます。柴田元幸の力が大きいんだろうけど。
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「夢」について。 20世紀のアメリカのおとぎ話。 オースターが立ち上げようとするのは、夢とめまい(ヴァーティゴ)のアメリカ文学とアメリカ国民なんだと思う。 一貫した真摯な本だと思う。
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