マリアンヌの夢 の商品レビュー
小学生のときにものすごい勢いで読み返していた本。 「描いたことがすべて現実になる魔法の鉛筆」を軸として、子供心の不安や恐怖、そしてそれらをいかにして克服していくか、ということが物語のテーマなのですが、強烈に印象に残っていたのは、主人公マリアンヌが、マークに向ける嫉妬やいらだち...
小学生のときにものすごい勢いで読み返していた本。 「描いたことがすべて現実になる魔法の鉛筆」を軸として、子供心の不安や恐怖、そしてそれらをいかにして克服していくか、ということが物語のテーマなのですが、強烈に印象に残っていたのは、主人公マリアンヌが、マークに向ける嫉妬やいらだち、そしてそれらをどうやって解消したかと、その結果、どんな恐ろしいことが起こってしまったか、ということでした。 いやもちろん、「良書とは、食べ物や食事のシーンが実においしそうに描写されている作品のことである」の法則に外れることなく、ソーセージとゆで卵の食事の場面も素晴らしいのですが……。 (そして私はこの本で、半熟のゆで卵嫌いを克服した記憶がある(笑)) 続編があるらしいのですが、例によってこの作品が好きすきて未読。
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成長期にあるマリアンヌの複雑な心理や葛藤が、よく描かれている。マークも、その年頃の少年の感じがよく出ている。 マリアンヌの内面世界とリンクしたかのようなマークの状態は生々しく、2人が味わう恐怖と、力を合わせてそこから脱出する過程はスリリングで迫力がある。続編は図書館から借りて読ん...
成長期にあるマリアンヌの複雑な心理や葛藤が、よく描かれている。マークも、その年頃の少年の感じがよく出ている。 マリアンヌの内面世界とリンクしたかのようなマークの状態は生々しく、2人が味わう恐怖と、力を合わせてそこから脱出する過程はスリリングで迫力がある。続編は図書館から借りて読んだが、現実的でやや単調に感じられ、わたしは『マリアンヌの夢』のほうが断然面白かった。子供の頃に読むと、どうだろう? あの岩たちは相当怖いのではないだろうか。
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病気で数ヶ月療養しなくてはならなくなった、10歳になったばかりのマリアンヌ。退屈しのぎに裁縫箱から探し出した鉛筆で絵をかくと、それと同じ風景が夢の中に出てきて・・・。 子供の頃ってこんなことを思ったり感じてたんだなぁ、と読後ほろ苦く思った。現実の方のマリアンヌが、先生の誕生日に見...
病気で数ヶ月療養しなくてはならなくなった、10歳になったばかりのマリアンヌ。退屈しのぎに裁縫箱から探し出した鉛筆で絵をかくと、それと同じ風景が夢の中に出てきて・・・。 子供の頃ってこんなことを思ったり感じてたんだなぁ、と読後ほろ苦く思った。現実の方のマリアンヌが、先生の誕生日に見せたマークへの嫉妬心などすごくよく分かる。なんであの時は素直に云えなかったんだろう。素直じゃないことに気が付いているからこそ辛くて惨めで涙が出るほどなのに。
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食べ物を食べるシーンとかゆで卵ひとつ割るだけでもわくくわくしてます。エンドがさっぱりしてるのも好きです。西欧の生活が伺えるのがとにかく最高です。日常な非日常を感じる本です。
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病床に伏せったマリアンヌが見つけた不思議な鉛筆で絵を書けば、全ては夢となって現れる。夢の向こうで繋がる現実が、心躍るものとは限らないとしても。
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