臨床的理性批判 の商品レビュー
ケアの現場などの臨床的な場面に定位しながら、コミュニケーションの哲学の可能性を考察している本です。 ハーバーマスやアーペルらが推し進めたコミュニケーションの哲学の基底は、普遍的な理性に対する信頼があります。しかし、たとえ討議的な場面がコミュニケーションの理想的な状況だとしても、...
ケアの現場などの臨床的な場面に定位しながら、コミュニケーションの哲学の可能性を考察している本です。 ハーバーマスやアーペルらが推し進めたコミュニケーションの哲学の基底は、普遍的な理性に対する信頼があります。しかし、たとえ討議的な場面がコミュニケーションの理想的な状況だとしても、そうした場面のみに定位して考えられたコミュニケーションの哲学は、いつでも役に立つとはかぎりません。たとえば、苦しんでいる患者のケアに当たっている看護士に求められているのは、理性のみに基づくコミュニケーションよりも、もっと広く豊かな感受性に基づいたコミュニケーションであることは、疑いえないように思います。本書が扱うのは、理想的な討議の場面ではなく、臨床的な場面におけるコミュニケーションとはどのような内実をもつのか、といった問題です。とくに第2章は、看護士のAさん、哲学科の学生らしいBくん、そして著者の分身と思しきC先生の対話編で、コミュニケーションの哲学の臨床的意義が論じられています。 正直なところ、少し議論の流れがつかみにくいと感じたところもあったのですが、本書が扱っているいくつかの問題には、興味をかき立てられました。
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見事な本だと思います。 別に媚を売っている(指導教官)わけではありませんが、僕にはこの本の言葉が染み渡るように思えました。 哲学書にしては文章が簡潔で読みやすく、哲学学してなくてとっつきやすい本だと思います。 分量も200ページ程度でつらくないです。 応用哲学ですがお勧...
見事な本だと思います。 別に媚を売っている(指導教官)わけではありませんが、僕にはこの本の言葉が染み渡るように思えました。 哲学書にしては文章が簡潔で読みやすく、哲学学してなくてとっつきやすい本だと思います。 分量も200ページ程度でつらくないです。 応用哲学ですがお勧めの本です。
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