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名君の碑 の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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会津藩藩祖の正之は3…

会津藩藩祖の正之は3代将軍家光の異母弟。私心なく、義父への感謝から松平の姓を名乗らず、清廉な政治で終生幕府を支えた。将軍家へ忠節を尽くさざる藩主が出れば排斥せよとの激越な家訓を残す。

文庫OFF

2020/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死せる保科正之、会津藩の運命を変える 会津藩家訓の事です 既視感しかないのは「将軍の子」を読んだから でも昔死ぬ前に自分の業績を全て焼き尽くした ため事績を示す古文書が少ないと読んだ気が? 母親の生き様から丁寧に書く事で、小説家らし く「あの制度」を作った動機「あの判断」を下 す基になる経験・感情を描き、腑に落ちた感を 読者に与えてくれる(偉大な作家さん) 700ページ近い分厚さで背広に入りません(笑) 通勤本にしたけど話は頭に入りました♪ 山崎闇斎とのくだりは参考になった どうしても思想史は遠ざけてしまうので、この ような物語の断片に出て来ただけで興味湧くし

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2020/07/04

少し長かったけど、保科正之は気になる存在。 『天地明察』にも登場する賢者。 文中ところどころ、現代に通じる蘊蓄があり、 勉強になりました。

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2020/02/03

長編だけど分かりやすく読みやすくもあると思う。ただ、登場人物のセリフが少ないぶん感情面とか平坦に感じ、司馬遼太郎みたいな小説的読み応えは無いかも。

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2017/09/18

清流を泳ぐ鮎のように、始めから終わりまで清涼のなかを泳ぐように読めます。 江戸の名君と言えば、真っ先に米沢・上杉鷹山公を想い出しますが、その100年以上も前に、徳川方にこれほどの名君がいたとは知りませんでした。三代・徳川家光の腹違いの兄弟で、会津藩初代藩主。 時代考証は細部に至る...

清流を泳ぐ鮎のように、始めから終わりまで清涼のなかを泳ぐように読めます。 江戸の名君と言えば、真っ先に米沢・上杉鷹山公を想い出しますが、その100年以上も前に、徳川方にこれほどの名君がいたとは知りませんでした。三代・徳川家光の腹違いの兄弟で、会津藩初代藩主。 時代考証は細部に至るまで丹念に調べられており、何より著者の保科正之に対する愛情がひしひしと感じられます。会津藩の家訓15カ条を制定し、「大君の儀、一心大切に忠勤」を第1条に定めたことから、会津藩は佐幕派となって保科正之ともども歴史から遠ざけられたようですが、足るを知り、私心なくことにあたる保科正之像はもっと知られてよいと思いました。読後は、心洗われる気分です。

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2017/03/21

そこそこページ数がありますが、読みにくさは感じません。 会津で「負わせ高」の廃止や江戸城天守閣再建に異議申し立てるところなど、ぐっときます。 保科正之公は、清廉を体で表すような偉人だと思います。 会津藩家訓十五か条も、私はその一に非常に感銘を受けるのですが、一方で、この類稀なる...

そこそこページ数がありますが、読みにくさは感じません。 会津で「負わせ高」の廃止や江戸城天守閣再建に異議申し立てるところなど、ぐっときます。 保科正之公は、清廉を体で表すような偉人だと思います。 会津藩家訓十五か条も、私はその一に非常に感銘を受けるのですが、一方で、この類稀なる名君を藩祖とした会津藩の末路を思うと、無念というか、物悲しい気持ちになります。

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2015/12/05

三代将軍徳川家光の異母弟であり、名君と謳われた保科正之について書いた本です。 保科正之には数多くの功績があり、有名なのは殉死の禁止、社倉制度を作ってコメを蓄えたことにより飢餓でも餓死者をなくしたり、90歳以上の老人に扶持を与える年金制度を作ったり、と様々な政策を実現しました。 ...

三代将軍徳川家光の異母弟であり、名君と謳われた保科正之について書いた本です。 保科正之には数多くの功績があり、有名なのは殉死の禁止、社倉制度を作ってコメを蓄えたことにより飢餓でも餓死者をなくしたり、90歳以上の老人に扶持を与える年金制度を作ったり、と様々な政策を実現しました。 晩年は家族の不幸などもあったようで、数多くの見事な政策だけでなく、こういった人間味のある保科正之がよく分かりました。 ↓ ブログも書いています。 http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-479b.html

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2016/02/12
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10数年ぶりに、読んだ。やはり保科正之が主人公とあって、秀忠の妻お江与が悪く書かれすぎるのが気の毒としかいいようがない。その点を除けば、本当に読み出したら止まらない作品。今回読み直して、島原の乱の際に、保科が家臣に不備な点を問いただしたり、武家諸法度のここがいけないという点を将軍家光に進言したりと感心しきり。 あと、高遠、山形、会津とお国替えするにしたがって、引き継ぎされていった家臣の処遇に関して、藩主としての心がけというものはこんなものだと勉強になった。

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2015/01/15

面白かった。 700ページ弱のボリュームだが、自分でも信じられないほどのペースで読み終わった。正直、キモチ悪いくらいの名君ぶりで、どこまで本当なのか?という気もするが、将軍の側室がどういう手順で将軍の寝室まで行くことになるかなど、まるで見てきたかのような詳細な描写で、その時代の背...

面白かった。 700ページ弱のボリュームだが、自分でも信じられないほどのペースで読み終わった。正直、キモチ悪いくらいの名君ぶりで、どこまで本当なのか?という気もするが、将軍の側室がどういう手順で将軍の寝室まで行くことになるかなど、まるで見てきたかのような詳細な描写で、その時代の背景も含めて書いてくれているので、リアリティーがある。 この作者の他の作品も読んでみたくなった。

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2014/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

会津松平家初代藩主である保科正之を主人公とした作品。 保科正之という人を私は「天地明察」で初めて知った。この作品の中での彼は、私のイメージしていた所謂「大名」とは全く違っていた。私の中の大名って、なんかこう民百姓のことなんかどーでもよくて、徳川ラブ!お上ラブ!みたいな上を見て尻尾ばかり振ってる的な…漠然とそんな感じだった。 ところが、保科正之は全く違った。島原の乱を契機に、何故一揆が発生するのか?何故民は飢えるのか?何故こんな事が起こるのか?と考え続け、その結果様々な善政を実行し、会津藩の安寧を実現する。まだ大阪夏の陣どころか関ヶ原からもそんなに経っていない時代。多くの大名はいわゆる「武闘派」で、民百姓のことなんざ屁とも思ってない。そんな時代に、もう戦いで世を治める時代は終わった、これからは文政で民を守り慈しみ、その結果藩政を豊かにし、ひいては徳川幕府の安定につなげる。こんなものの考え方をして実行した大名がいたのか?!と猛烈に惹かれた。ちなみに同作中の水戸光圀もグレイジーオヤジっぷりを遺憾なく発揮していて、こっちは冲方丁氏が別の作品で大暴れさせてるらしいのでそっちを読みたい。つか冲方先生お願いだから保科正之の本書いて! 他にも江戸城天守閣が明暦の大火、所謂、振袖火事で全焼したあと、再建しようとする案に反対。理由は昔は必要だったけど今は戦も終わってるし戦闘要塞としての天守閣なんか必要ないよね?だったらその金で江戸の町を再建した方がいいよね?というもの。このあたりの考え方が時代の先行き過ぎ。さらに玉川上水を作って江戸の町を潤そう!という案に対して「江戸への水路作ったらそこから進軍されちゃうじゃん!」という反対意見にも「誰が攻めてくるの?」と至極まっとうな意見で一蹴。他にもそれまで常識と言われてきたやり方を変えていき、成果を出していく。 それまでの常識にとらわれず、何が問題で、どうしたらその問題を解決できるのか?を常に学び、考え、実行し続けている。そして目的・目標がぶれていない。一に徳川家のため、二に民のため。やっぱりブレない軸って大事だよね。 勿論将軍の異母兄弟であり、叔父であり補弼役でもあり、ちょっと特殊な立場だったというのもあると思うけど、それにしてもやはり凄い。変えないのは楽。偉くなればそれは尚更じゃないかな?それを改革を続ける行動力。凄いよねぇ。 ここまで無理だとしても、この姿勢は見習っていきたいものだなぁ

Posted byブクログ