ムギと王さま の商品レビュー
◆きっかけ 『少年少女のための文学全集があったころ』の中で松村由利子さんが、様々なお菓子が出てきてワクワクする、と書いており読みたくなった。2016/9/25
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子供に読ませたい本・小説との決めつけは厳密にいうと誤りだろう。 本物のファンタジーストーリーは大人“も”ではなく、 大人“を”心底感動させ、 「子供に読ませるべきものだ」と彼らに 信じ込ませるだけの魅力に満ち満ちているからだ。 この物語たちのなんと愛らしいこと、 ...
子供に読ませたい本・小説との決めつけは厳密にいうと誤りだろう。 本物のファンタジーストーリーは大人“も”ではなく、 大人“を”心底感動させ、 「子供に読ませるべきものだ」と彼らに 信じ込ませるだけの魅力に満ち満ちているからだ。 この物語たちのなんと愛らしいこと、 なんとロマンチックでスリリングで 先を読む楽しみを掻き立てる想像力の強いこと。 この本は私の人生一のそんな物語集です。
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前書き「本の小部屋」は私の永遠のあこがれだなぁ そして、ファージョンにはやっぱり、アーディゾーニのイラストがいい C.S.ルイスやトールキンにポーリン-ベインズが似合うように。
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≪県立図書館≫ 大人目線で、面白かった。 皮肉があったり、なにかしらの教訓が読み取れたりするお話ばかりだった。 子供には少し難しいようで、読み聞かせていても、ぴんとこないようだった。 つきあっていくうちに、徐々に魅力に気づいていく、というお話のように思った。
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ファージョン(1881-1965)はイギリスの詩人・作家です。岩波少年文庫の扉の紹介文によると、父は流行作家、母はアメリカの有名な俳優の娘でした。芸術的な雰囲気に満ちた家庭で本に埋もれて育ち、正規の教育は受けませんでした。 この短編集に収められた作品は不思議な味わいのあるもの...
ファージョン(1881-1965)はイギリスの詩人・作家です。岩波少年文庫の扉の紹介文によると、父は流行作家、母はアメリカの有名な俳優の娘でした。芸術的な雰囲気に満ちた家庭で本に埋もれて育ち、正規の教育は受けませんでした。 この短編集に収められた作品は不思議な味わいのあるものばかりです。それもこれも、義務教育を受けずに育てられ、自由な空想を羽ばたかせて書いた成果でしょうか。 かなり良かったと思います。お気に入りの作家になってしまったのですが、中でも私がお気に入りの話は「レモン色の子犬」、「月がほしいと王女さまが泣いた」、「七ばんめの王女」ですね。 「レモン色の子犬」は、面白いです。悲しさと美しさが共存したお話です。 王さまの木こりのジョンがある日、年とって亡くなります。その息子のジョーは特技といっては木を切ることしかありませんでしたが、王様の執事に父親亡き後の木こりの職を志願するところから、物語ははじまります。 木こりの仕事を一度は断られたジョーですが・・・王様の娘の王女さまと、意外なところで出逢います・・・。 身分の低い木こりと、王女様の恋の行方は如何に・・・。そんな話です。 「月がほしいと王女さまが泣いた」は楽しい作品です。ファージョンの作品は王様とか王子、王女様が登場することが多いのですが、ここでも無邪気というか、天真爛漫な王女サマが登場します。 王女サマは五歳とか六歳なのですが、お月様がほしくて、屋根の上にまで登って、泣いています。「あたしお月様がほしいの」、と。 その王女サマの一言がとんでもない騒動を巻き起こします。誤認逮捕の嵐、戦争の勃発・・・国中を、大混乱に陥れます・・・。 ファージョンは、技術的に「繰り返す」ことを好きな作家ですね。「レモン色の子犬」でも、同じパターンを何度か繰り返して、ラストでカタルシスが訪れる、という構造です。 作品的には児童書かもしれませんけれど、構造への意思があります。言い換えれば、自由に好き勝手に空想の翼を広げているように見えて、その実、裏では精緻な計算をしているということです。 最上級の、上質の物語がここにあります。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * にゃんくの本『果てしなく暗い闇と黄金にかがやく満月の物語』より (あらすじ) 七歳になるリーベリの元に、或る日、継母のケイとその娘ミミがやって来ます。継母に虐められ、リーベリは学校にも通えず、幼い頃から働かされ、友達すらいなくなります。 リーベリの心の拠り所は、亡くなったママ・ジュリアが遺してくれた魔法の教科書だけ。リーベリは毎日魔法の勉強をし、早く大人になり自由な生活を送れる日が来ることを夢見る毎日です。 成長したリーベリの唯一の仲間はぬいぐるみやカラスだけです。 或る日、そんなリーベリは、海岸にひとり男が倒れているのを見つけますが……。 ↓ここから本を試し読みできます http://p.booklog.jp/users/nyanku
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色んなタイプの話があったけど、どれも良かった。 どの話も登場人物たちのやりとりが面白い。 『ヤング・ケート』『レモン色の犬』『貧しい島の奇跡』『モモの木をたすけた女の子』『西ノ森』『小さな仕立て屋さん』が特に好き。
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短編集。子どもができたら、毎晩少しずつ読んであげたい。声に出して、耳から聞きたいおはなしばかりでした。
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岩波少年文庫2071~ムギと王様,次がほしいと王女様が泣いた,ヤング・ケート,金魚,レモン色の子犬,モモの木をたすけた女の子,小さな仕立屋さん,天国を出ていく,ティム一家,十円ぶん,《ねんねこはおどる》~ 一番わからないのが最初の「ムギと王様」,次が2番目に出てくる「月がほしいと...
岩波少年文庫2071~ムギと王様,次がほしいと王女様が泣いた,ヤング・ケート,金魚,レモン色の子犬,モモの木をたすけた女の子,小さな仕立屋さん,天国を出ていく,ティム一家,十円ぶん,《ねんねこはおどる》~ 一番わからないのが最初の「ムギと王様」,次が2番目に出てくる「月がほしいと王女様が泣いた」,最後の短編に《》が付いているのかもよくわからないし「こ」が小さい理由も分からない。表紙の絵の説明も原本である"The Little Bookroom"にしないと理解できないぞ。自選短編集でカーネギー賞と第1回クリスチャン・アンデルセン賞をとったものらしいけど,良さが理解できません。何しろ,その頃生まれた赤ん坊がおじいさんになるくらいの年月を経ていますのでね。おっと,作者まえがきを読むのを忘れていたから,理解に苦しんだのかも知れないね
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この本、一つ一つの物語もキラキラしていてとっても素敵なんだけど、それよりなにより惹かれてしまうのは挿絵です。 どれ1つをとってもため息ものなんですよね~。 モノクロ(表紙は彩色されているけれど、それでも色数をぐっとおさえてある)なのに、色が浮かび上がり、静止画なのに空気や風が...
この本、一つ一つの物語もキラキラしていてとっても素敵なんだけど、それよりなにより惹かれてしまうのは挿絵です。 どれ1つをとってもため息ものなんですよね~。 モノクロ(表紙は彩色されているけれど、それでも色数をぐっとおさえてある)なのに、色が浮かび上がり、静止画なのに空気や風が香り立つような感じ・・・・・とでもいいましょうか。 そしてそれにさらに輪をかけて素晴らしいのが石井桃子さんの美しい日本語です。 これにはもちろん著者であるファージョン自身の持っている品格・・・・のようなものも大いに寄与しているとは思うのですが、それを石井さんの甘すぎず、かと言って淡々とはしすぎない絶妙なバランス感覚で選び抜かれた日本語がさらに素敵なものにしてくれている・・・・・そんな素敵な短編集だと思います。 (全文はブログにて)
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挿絵も何もかもたまらんです。 特に好きなお話は「ムギと王さま」「 月がほしいと王女さまが泣いた」「 金魚」「 西ノ森」「 七ばんめの王女」…って全部ええなあ。
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