冷静と情熱のあいだ の商品レビュー
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本の厚さにたじろぐけれど、急速に進まない恋愛小説だからそれでいいのかも。ハッピーエンドに傾くような終わり方。私としては二人が会わないで終わってもよかったかな。
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かつて恋をしたひと、いま恋をしているひと、これから恋をしたいひと─。 すべての胸に響いたあの二冊の本が、一つの物語に生まれかわった。 99年刊の同名図書「Rosso」「Blu」を一冊にまとめた愛蔵版。 。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・ H24.10.23 読了 気分...
かつて恋をしたひと、いま恋をしているひと、これから恋をしたいひと─。 すべての胸に響いたあの二冊の本が、一つの物語に生まれかわった。 99年刊の同名図書「Rosso」「Blu」を一冊にまとめた愛蔵版。 。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・ H24.10.23 読了 気分が塞いでいる時に読んだせいか、江國香織が綴るアオイの生活に心がぴったり寄り添ってしまって、どうにも切なかった。 アオイにとってのバスタブの存在意義。 胸が痛い。 分厚いので時間をかけて読むつもりだったのに、もう読み進める手を止められず、一気読み。 マーヴ……。 あんな完璧な優しさに、胸が苦しくなる。 rossoとbluが交互に綴られるような形に再構成されていたので、2人の物語が交錯するところが見られて良かった。連載当時のままらしい。 でも、最後に順正が「精算」という言葉を頭に描いたのにはショックだった。 あそこらへんは、男と女の考え方の違いなのかな、と思ったり…。 今度はrossoだけで読んでみたい。
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古い読書記録より。 辻さんの文体は、透き通る水を連想させる。 淡々として、すこし枯れた感じ。 深い泉をのぞきこんだよう。読むうちにふしぎに落ち着いてくる。 江國さんは、少々アーバンラブがすぎるので、 登場人物が現実にはいなさそうなくらいアーバン&セレブになり気味で少々連続して...
古い読書記録より。 辻さんの文体は、透き通る水を連想させる。 淡々として、すこし枯れた感じ。 深い泉をのぞきこんだよう。読むうちにふしぎに落ち着いてくる。 江國さんは、少々アーバンラブがすぎるので、 登場人物が現実にはいなさそうなくらいアーバン&セレブになり気味で少々連続して読むには飽きやすい。 しかし、簡素で素朴な文体のなかにひらがなを多用する効果か、 女性の語りは一層潤いを帯びて、うねるような熱を感じさせる。 本作においては、江國さんの、柔らかく熱を帯びた書きぶりと見事に好対照を見せてくれた。 二人の作家の本が対になっているからこそ、BLUの恬淡、ROSSOの熱情が生きてくる。
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江國さんは、『rosso』で、葵の順正に対する想いが冷静から情熱に変化する過程を描いた。 それに対し、辻さんは『blu』で、順正が葵への冷静な想いと情熱的な想いのあいだを行き来する姿を描いている。 両者の違いが、作者の違いか男女の違いか。 心の機微がとても繊細に表れてくる。
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それぞれの想いを掛けあうような展開で、序盤から、いい本に出会えたという感じがした。 少ない文字では語り尽くせないほど、感じるものがあった。終わり方も好き。
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最後の感情のグラデーション実況は秀逸。 熱が引いていく感覚が残酷なまでに伝わった。 でも最後に「冷静と情熱のあいだ」くらいの熱に戻ることができてよかったね。 時間は残酷という表現について考える機会になった。この表現を使う人は、「変化」をコンプレックス(負け意識的な意味で)ととるんだな。あまりに悠然と流れ、全く他に動じない「時間」への、人間が放つ負け惜しみなんだなと考えさせられた。 「変化」を深刻に考えすぎない、野太い人間になろうと思った。 ***************************** 2012.7.26 実際にフィレンツェに行ってきた。もちろんこの重い本と共に。 芽実の「排他的な街」という表現がすごくしっくりきた。 中世から500年近く姿を変えることのない石造りの町並み。というか姿を変えないようにしている街並み。 人の生活に合わせるのではなく、人が生活を合わせている街ですね。 悠然としたたたずまいの風景には、どこか寂しさを感じました。でもそれがカッコイイ!! ドゥオモのクーポラも登った。 この本の聖地巡礼をしたわけだが、フィレンツェは観光地で賑わっているから、この作品のような重たい雰囲気を味わいなら場所を選ぶと良いです。
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もう何度読んだか分からない。 読むたびに好きになって、読むたびに切なくなる。 冒頭がすき 阿形順正は、私のすべてだった。 あの瞳も、あの声も、ふいに孤独の影がさすあの笑顔も。 もしもどこかで順正が死んだら、私にはきっとそれがわかると思う。どんなに遠く離れていても。 ...
もう何度読んだか分からない。 読むたびに好きになって、読むたびに切なくなる。 冒頭がすき 阿形順正は、私のすべてだった。 あの瞳も、あの声も、ふいに孤独の影がさすあの笑顔も。 もしもどこかで順正が死んだら、私にはきっとそれがわかると思う。どんなに遠く離れていても。 二度と会うことはなくても。 ――人の居場所なんて誰かの胸の中にしかないのよ。 クリスタルグラスにいれたアマレットが無性に飲みたくなった。
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昔の恋人を忘れられない女性が、別の男性と海外で生活を共にするお話です。文章がとても美しく、絵國香織さんの入門書だと思います!! 愛されているのに孤独な主人公が印象的です。
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友達が貸してくれて再読。半分くらいストーリーを忘れていた。映画もたぶん、チラッと観たことがあると思わしくたまに情景が浮かんでくる。たしか順正を竹野内豊がやっていた。 舞台がイタリアというのがいいな。なんたってご飯がおいしい。 以前読んだ時はほとんど気にも留めなかった「外国人」の意...
友達が貸してくれて再読。半分くらいストーリーを忘れていた。映画もたぶん、チラッと観たことがあると思わしくたまに情景が浮かんでくる。たしか順正を竹野内豊がやっていた。 舞台がイタリアというのがいいな。なんたってご飯がおいしい。 以前読んだ時はほとんど気にも留めなかった「外国人」の意味を少し考えた。イタリアに15年住みながらイタリア語を話そうとしなかった(話さなくても暮らせたんだね)アオイの母。アメリカ人会は嫌いでもその生活スタイルは変えず、イタリア人のパーティは苦手なMarv。そして順正もアオイも帰国子女で日本では自己の居場所がかなり不安定である。私は日本生まれ育ちだけど、国が居場所であると言う感覚はよくわからない。東京に出てくる地方の人が「地元」を拠り所にするようなものなのだろうか。同じような感覚はうちの息子は持っているようだ。 アメリカの小説を読むようになって、おばあちゃん達のパワーを知った。再読した今回も、順正の祖父やおば、アオイの周りのおばあちゃん達に尊敬の念をもつ。もうあちらの年齢のほうが近いのだけれど全然なってない自分、がんばれ。 待ち合わせの場所に開館前から来る順正、閉館ぎりぎりに訪れるアオイ。くすくす。
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切なくて 苦しくて でも暖かくて 幸せ 恋愛モノは滅多に読まないけど スラスラ読める感じ フィレンツェに行きた
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