泥棒はライ麦畑で追いかける の商品レビュー
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泥棒バーニィの9作目。 有名な作家サリンジャーにも興味はないし、 「ライ麦畑でつかまえて」の世代でもないし、 またバーニィが美女にだまされているが、 NYに戻れて良かった。 作家と一緒に暮らしたことのある美女から、 作家の手紙を盗み出してほしいと頼まれる。 芸術家が多く長期滞在する伝説的なホテル、パディントン・ホテルから。 個人的には、クマのぬいぐるみ、パディントンが貸し出される このホテルの方が気になる。 日本人はクマ必ず借りるし、時には二頭も三頭も。 写真を山のように撮るし、 最後にはお金を払ってでも連れて帰る。 よくわかっていらっしゃる。 多分、自分も同じことをすると思う。 実在するのであれば、というか実在してほしい。 バーニィがだまされているのは美女に、だけではない、 従業猫のラッフルズの「ニャー」にもだまされて、 エサの二重取りをされている。 バーニィは泥棒かもしれないが、 詐欺師には向いていない、ということだ。 でも、最後に作家の手紙を燃やして、いや燃やしたと見せかけて、 手紙をほしがるみんなに売りつけ、 警官レイにも分け前をうまく渡して、 がっつりもうけたので、詐欺師としてもやっているかも。
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泥棒探偵バーニイがパディントンホテル@NYに住むとある大物出版エージェントの部屋に有名作家からの手紙を盗みに入るのだが、そこで出くわしたのは思いがけずベッドに横たわる死体。 有名作家のモデルとなっているのはタイトルからご想像通りのあの人。 人前にめったに姿を現さない暮らしぶりや、女性をめぐるエピソードなど作家の来歴をトレースしており、物語の味付けとして抜群。 (ただ自分はあの本は未読なので今度読んでみようと。) ローレンス・ブロックは所読だと思うが、ザ・謎解きミステリの凡庸さはさておき、軽妙な会話がふんだんに入っているなかなか心地よい読書体験だった。 古本屋と猫の組み合わせも『本の虫の本』を読んだ後では味わい深い設定だった。
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泥棒バーニイシリーズの最新作。 タイトルの通りあの作家がモチーフになっている。 [more] 謎が錯綜する仕掛けは著者お得意のもの。 そのライトミステリというにはもったいないほどの面白さ。 その洒落た雰囲気もなかなか。
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感想はブログにて。 http://croco.blog14.fc2.com/blog-entry-13.html
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泥棒バーニイ第九作。 原題"The Burglar in the Rye"。 今度は作家の手紙を巡ってひと騒動。 野球カードで知り合いになった、 マーティン・ギルマーティンがまさかの再登場。 最後は粋な終わり方。 下敷きとなった事件を知っていると、 もっと...
泥棒バーニイ第九作。 原題"The Burglar in the Rye"。 今度は作家の手紙を巡ってひと騒動。 野球カードで知り合いになった、 マーティン・ギルマーティンがまさかの再登場。 最後は粋な終わり方。 下敷きとなった事件を知っていると、 もっと面白く読めるのだろう。
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自分は泥棒には不向きだ、と実感しました。私が考えた最適と思える隠し場所は悉くレイ刑事が探してる。お手上げです。 もうちょっと古い時代設定を想像していたのと、引き合いに出される有名人の名前が全くわからなかったのと(ジーターとクリントンくらいしか…)、探偵にありがちな秘密主義のために...
自分は泥棒には不向きだ、と実感しました。私が考えた最適と思える隠し場所は悉くレイ刑事が探してる。お手上げです。 もうちょっと古い時代設定を想像していたのと、引き合いに出される有名人の名前が全くわからなかったのと(ジーターとクリントンくらいしか…)、探偵にありがちな秘密主義のために最初は読みにくさを感じましたが、事情が飲み込めてくるとジョークを楽しんで読めました。自分の人生を変えたと言ってもいい作家を助けるためと思えば、例えセクシーな美女からの依頼じゃなくても受けたくなりますよねぇ。その結果殺人犯と間違えられて警察に捕まってしまうとしても。そこへ絡んでくるのが偶然盗めたルビー。異性愛と同性愛、所有欲に知識欲に独占欲、色んなものが絡み合いつつもこんがらがってしまうことはなく、読み心地がすっきりしてます。真犯人は後出しっぽいし(全くヒントがないワケじゃないけど)決定的な証拠はブラフで得るというちょっと反則っぽいところもありますが、犯人あてがメインじゃありませんのでね。個々の事象は何故起きたか、そこから何が見えてくるのか。そこが面白い。 作中で好んで飲まれるのがライ・ウィスキー。クレイグ・ライスを読んで以来、いつか私もビールをチェイサーに飲んでみたいと思っております。日本人の肝臓では2,3口しか耐えられないかもしれませんが。
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文学界の巨匠、サリンジャーの実際の新聞ネタをモデルにした事件。殺人事件の犯人追跡とルビーの盗難事件、それにマスコミ嫌いで知られる大作家の手紙を競売にかける話が交錯する。 犯行現場にいた人達の部屋の出入り様は、神のいたずらとしか思えないほど都合良くできていたが、その運命のいたずらってやつがバーニィにあれだけ苦労させたと考えると、少し笑える。そういうのは嫌いじゃない。けれど、人物関係はちょっと凝りすぎたかな。 犯人は納得いかない人物だった。 別にそこまで意外性を狙わなくても充分面白い仕組みなのに。全然犯人っぽくないと今でも考えてしまう。ミス303号室の存在ももう少し早く明らかにして良かったかもしれない。 大作家の手紙に関する結末は、すんなりいった。手間のかかる仕掛けってのが少しひっかかるけど、正義漢ぶった終わり方もバーニィの主義に合わないし、作家も面白がってたし(その気持ちも良くわかる)、あんな風に犯人当てもやってくれたらなあ。 共時性 - シンクロニシティ:偶然の一致以上の意味を持つ、因果的に無関係な事柄の同時発生。 マンクス・キャット(P108):マン島からきてるらしい。→ 『マン島の黄金』アガサ・クリスティ
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登場人物が多かった。しかもアリスとアイリス名前似てるからわかんなくなっちゃうし(笑)。いつものとおりバーニイとキャロリンとレイの掛け合いは最高。ヘンリーも超良かった。
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泥棒探偵バーニィーシリーズ9作目とあった。早いなー。アル中探偵マット・スカダーや、殺し屋ケラーも素敵だが、バーニィーもとても素敵。ウィットの含まれた会話っていうのが、英語版で読んでいないのでいまいち伝わらないが、会話自体を楽しんでいるのが分かってそこが好き。「ライ麦畑でつかまえて...
泥棒探偵バーニィーシリーズ9作目とあった。早いなー。アル中探偵マット・スカダーや、殺し屋ケラーも素敵だが、バーニィーもとても素敵。ウィットの含まれた会話っていうのが、英語版で読んでいないのでいまいち伝わらないが、会話自体を楽しんでいるのが分かってそこが好き。「ライ麦畑でつかまえて」の話が織り交ぜてあり、読んでいたらもっと楽しめたかも。実は未読。村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」は買ってあるのだか…読むのが楽しみです。
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