プリズンホテル(2) の商品レビュー
普通のお客様は滅多に来ませんから、の言葉にニヤリとしてしまう、ワケありホテル、プリズンホテル。 夏に続いて、秋も派手にやらかす。無礼講の警察に、しめやかなヤクザ。夢破れた歌手に、健気な少女ミカ。 どうなるどうなると、ページを捲る手が止まらない。夕食の料理のシーンは間近で見たかった...
普通のお客様は滅多に来ませんから、の言葉にニヤリとしてしまう、ワケありホテル、プリズンホテル。 夏に続いて、秋も派手にやらかす。無礼講の警察に、しめやかなヤクザ。夢破れた歌手に、健気な少女ミカ。 どうなるどうなると、ページを捲る手が止まらない。夕食の料理のシーンは間近で見たかった、味わいたかったと強く思った。 次も楽しみ。
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ドタバタトラブルの波状攻撃がみごと。 幕あいに挟み込まれる小ネタが時限爆弾のように読み進めて行く内に効いて来る。チクリチクリと待針でつっくような社会批評と重層に構成された物語は止まることを知らず一気にゴールに叩き込まれる。 そして最後は演歌な大団円。 決して当事者になりたいワケで...
ドタバタトラブルの波状攻撃がみごと。 幕あいに挟み込まれる小ネタが時限爆弾のように読み進めて行く内に効いて来る。チクリチクリと待針でつっくような社会批評と重層に構成された物語は止まることを知らず一気にゴールに叩き込まれる。 そして最後は演歌な大団円。 決して当事者になりたいワケではないが、くすぶり加減が良い塩梅。人生このくらいじゃないと深みに欠ける。 真野みすずはマリアンヌ・フェイスフル、柏木ナナには華原朋美をキャスティングだな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2巻も1巻に負けず劣らず面白かった! 警察VSやくざの戦いとかちょっとしたコントです。 木戸孝之介はやくざのように心意気もよいわけではなく、弱いものにばかり暴力をふるって普通に好きになれないのですが、それでも憎めないように描くのはうまいなぁと思います。 生育環境によってひねくれてしまったというのはわかるけど、あんまりよね・・・ とはいえ、登場人物の皆さん本当に愛嬌があり、すごく気持ちの良い小説だと思います。早く3巻も読まないと!
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季節は秋となり、警官が慰安旅行としてプリズンホテルにやってくるところから物語が始まる。 仲蔵の親分を中心に、大スター真野みすず、うだつが上がらないまま定年を迎える警官ナベ長の絡み合った過去が明らかになる。主人公はしばし蚊帳の外に。 他の登場人物の過去と現在の二軸で深堀がなされ...
季節は秋となり、警官が慰安旅行としてプリズンホテルにやってくるところから物語が始まる。 仲蔵の親分を中心に、大スター真野みすず、うだつが上がらないまま定年を迎える警官ナベ長の絡み合った過去が明らかになる。主人公はしばし蚊帳の外に。 他の登場人物の過去と現在の二軸で深堀がなされた一冊。
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死ぬことに理由はいらないけど、生きてくためには理由が要ります タキシードを着た極道でございます。ホテルマンという男の道を極めようとしている、ひとりの極道でございます。 「天才って?」「才能を信じ続ける才能のことだよ。」 一巻から二巻の間にこんなにクオリティがあがるのか。すげーな...
死ぬことに理由はいらないけど、生きてくためには理由が要ります タキシードを着た極道でございます。ホテルマンという男の道を極めようとしている、ひとりの極道でございます。 「天才って?」「才能を信じ続ける才能のことだよ。」 一巻から二巻の間にこんなにクオリティがあがるのか。すげーな浅田先生。そして、ぐっと浅田さんらしい雰囲気になって、もうめっちゃいい・・・先生が歪すぎながらも少しずつつ変わっていたり、叔父がとにかくかっこよかったり、あとは支配人も厨房も息子も、とにかく全員がかっこよすぎる
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プリズンホテル二作目。 一作目同様に非常に面白いです。 導入部分がなかった分、一作目よりストーリーそのものを楽しむことができました。 御存知やくざによる、やくざのためのホテルプリズンホテル。 今回はひょんなことから警察一同が慰労会でプリズンホテルに泊まることに。当然のことな...
プリズンホテル二作目。 一作目同様に非常に面白いです。 導入部分がなかった分、一作目よりストーリーそのものを楽しむことができました。 御存知やくざによる、やくざのためのホテルプリズンホテル。 今回はひょんなことから警察一同が慰労会でプリズンホテルに泊まることに。当然のことながらやくざ御一行もいるわけで。 そりゃあもう荒れることが必至な設定なわけで。 予想通りやくざと警察はもめにもめるんですが、最後はすごく気持ちよく終わります。 本作は警察とやくざのストーリーをメインに進むんですが、同時平行するストーリーの登場人物もすごく魅力的です。悲しくも、温かい。 売れなくなったアイドル歌手。主人公の愛人の娘。指名手配犯。 どれも芯の通った愛を貫く、到底真似できない強い人達。 そんな登場人物に温かい気持ちをもらう、そんな悲しくも素敵な物語。 三作目も楽しみです。
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ヤクザの経営するホテルにヤクザさんの御一行様と警察署の御一行様が鉢合わせ。 他にも訳ありの人たちが一緒になり大騒動。 「愛憎ぶつかる温泉宿の夜は笑えて、泣けて、眠れない」のキャッチコピー通り、 ハチャメチャにあきれながらも、登場人物の情けの深さにしんみり。 人を思いやる気持ちが伝...
ヤクザの経営するホテルにヤクザさんの御一行様と警察署の御一行様が鉢合わせ。 他にも訳ありの人たちが一緒になり大騒動。 「愛憎ぶつかる温泉宿の夜は笑えて、泣けて、眠れない」のキャッチコピー通り、 ハチャメチャにあきれながらも、登場人物の情けの深さにしんみり。 人を思いやる気持ちが伝わってきます。 『夏』編でも好きになれなかった登場人物は相変わらずでしたが、 彼にもそうなってしまう事情がある。最後はホロリとさせられました。
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プリズンホテル秋今読み終わりました。あいも変わらず面白い作品でスイスイと読むことができました。舞台は変わらず登場人物が変わっていく中で、これだけのものが作れると言うのはすごいなと感じました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2巻に入って、俄然面白くなる。 佐藤優の言っていた、人を侮ること、侮られまいと足掻くことが、実感として腑に落ちる物語だった。 なべ長がガラッと雰囲気を変えるのは、245ページでこれは手打ちだと思ったところからだろう。『他人には言えぬ悩みや悲しみや、クタクタに疲れた体や押し殺した怒りやー様々のストレスで爆発寸前の、自分自身との手打ちなのだ。』 『俺、わからねえもの。自分がどこの誰だか、何をしてるんだか、ずっとわからねえんだ。』 『ぼくは暗澹とした。真っ暗な底知れぬ、不可解な人生の淵を覗き込むようなきぶんになった。』 人間の価値とか、あり方、大きさ、真摯さというものは、決して出世とか、見た目や、表面的な行動だけで測ることはできないということ。そしてややもすると、自分でも自分の持っているそうした資質を忘れて日々生きているということがあるということに、気付かされた。プリズンホテルの魅力が漸く腹に落ちてきた。 其れにしても、主人公の作家は、事情はわかるけど、ちっとも理解できない。解説の人たちが書いてる様な、愛があるとは感じられず、愛すべきキャラクターとは思えないなぁ。その点では、鉄砲常の言葉に痺れる。『女子供をなかせるような外道は、この鉄砲常が活かしておかんですよ』
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再読完了。 今回は極道御一行様vs警察官慰安旅行御一行様 ベテラン歌手と仲蔵叔父の関係は? アイドル崩れと腐れマネージャーの行く末は? 作家先生と愛人のコドモとの関係は? やっちまえ〜と作家の声が聞こえてくるようなやりたい放題。 作家先生のひねくれきった愛情表現に辟易だけど、そ...
再読完了。 今回は極道御一行様vs警察官慰安旅行御一行様 ベテラン歌手と仲蔵叔父の関係は? アイドル崩れと腐れマネージャーの行く末は? 作家先生と愛人のコドモとの関係は? やっちまえ〜と作家の声が聞こえてくるようなやりたい放題。 作家先生のひねくれきった愛情表現に辟易だけど、そうやって実は甘やかされてきたのだと本人が気付く日は来るのだろうか? 今回も福田クイズ第2問は出来た。
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