「量子論」を楽しむ本 の商品レビュー
「量子」について、多くの一般人は考えたこともないだろう。文系人間の私も、物理学は高校以来触っていなかった。 本書は私のようなワカランチンにも分かるように、極力平易な言葉で量子論の研究と発展の歴史を書いたものである。 1920年代ごろから、北米や欧州の物理学者たちが研究と試行錯誤を...
「量子」について、多くの一般人は考えたこともないだろう。文系人間の私も、物理学は高校以来触っていなかった。 本書は私のようなワカランチンにも分かるように、極力平易な言葉で量子論の研究と発展の歴史を書いたものである。 1920年代ごろから、北米や欧州の物理学者たちが研究と試行錯誤を重ねて、量子論は改善されてきた。それでも現在まだ完成形には至っていないのだそうだ。本書が書かれたのは24年ほど前だが、調べたところ新しい理論の発見には行ったっていないそう。 量子論の特徴は確率論であらわされる自然のあいまいさであり、アインシュタインの提唱した白黒はっきりとさせる相対性理論と矛盾する箇所があったため、長い間物理学者たちの間で仮説・実験・議論が交わされてきたという。 一生懸命に理解してついていこうとしたが、最後2割くらいのところで行き詰った。そこまで行かれただけで良しとしよう。 昔から世界にはとんでもないレベルの天才たちがいて、一般人がまったく考えないことを一生かけて研究しているのだなと改めて思った。革命的な発見があったとして、それがどう自分に関係するのかもイマイチ分からないが、そういう人たちのおかげで現在携帯電話やパソコンなどが使える恩恵を受けているようだ。 理系出身の人ならたやすく理解できると思う。そうでない人も読んで損はない。
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「量子論」というテーマ自体が難しすぎるので理解しきれない箇所はいくつもあったが 全体的に読みやすく、とても分かりやすい説明 相対性理論を楽しむ本もぜひ読んでみたい
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わからなかったけど、おもしろかった! そんな感じ。 他の量子論の本も読んでみたい。 この人の本は読みやすい。
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「量子論」について書かれた本。議論の争点になった箇所は、そのいきさつまで書いてあったりして面白い。 「量子論」の開拓者であるボーアやファインマンですら、量子論を『完全に理解している人はいない』と語っているので、気負わずに読むことができる。 量子論の発端は、光が粒か、波かを追...
「量子論」について書かれた本。議論の争点になった箇所は、そのいきさつまで書いてあったりして面白い。 「量子論」の開拓者であるボーアやファインマンですら、量子論を『完全に理解している人はいない』と語っているので、気負わずに読むことができる。 量子論の発端は、光が粒か、波かを追求することで生まれた。結論から述べると、光は波の性質を持つ粒、両方の性質を持つ考えが主流である。その過程で、電子の電子のダブルスリットからの光の不確定原理の提唱の流れは、経験則から導き出された。波の性質は私たちには観測できないことにミクロ世界の奥深さというか魅力が詰まっていると思う。 また、量子論にも主流であるコペンハーゲン解釈と多世界解釈が存在する。これらは、ドラえもんの道具のような非常にロマンあふれるものとなっている。 文系、理系問わずぜひ手に取ってほしい一冊である。
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量子コンピュータと、半導体不足が叫ばれる中、そろそろ量子論の触りだけでも知っとかないと、と思い手に取った。評価としては、非常に分かりやすかった。(私は力学系の研究者のたまごなので、素養はあるつもり。)分かりやすかったが、分からないことが増えた。僕が古典力学に苦闘している何十年も前...
量子コンピュータと、半導体不足が叫ばれる中、そろそろ量子論の触りだけでも知っとかないと、と思い手に取った。評価としては、非常に分かりやすかった。(私は力学系の研究者のたまごなので、素養はあるつもり。)分かりやすかったが、分からないことが増えた。僕が古典力学に苦闘している何十年も前から、こんなわけわからん理論が生まれてたんだなぁと、途方もなさを感じた。
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相対性理論に続き読了。 佐藤さんのこのシリーズは文系でも分かり易く、深ぼるべきところはしっかりと書かれており、物理初心者として良書。 自然法則は常識とはかけ離れた、 わかったようなわからない噛めば噛むほど味があるとても面白い量子論 波動関数の確率解釈が最も興味深い 今目の前...
相対性理論に続き読了。 佐藤さんのこのシリーズは文系でも分かり易く、深ぼるべきところはしっかりと書かれており、物理初心者として良書。 自然法則は常識とはかけ離れた、 わかったようなわからない噛めば噛むほど味があるとても面白い量子論 波動関数の確率解釈が最も興味深い 今目の前にあるものは目に見える前は重ね合わせの状態にあって確率的にしか位置を特定できない、 シュレーディンガーの猫は箱が開けられた瞬間に波の収縮により生死が決定される、なんてこと理解できるはずがない 物理法則が決定論であるべきというアインシュタインの持論も頷ける ただこの量子論の考え方が実用化が近い量子コンピュータや量子暗号の基礎になっている まだまだ世界は謎でいっぱいで、全てを明らかにするなんてことはできないんだろう それがまた世界をより一層魅力的にする
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分かったような分からないような、でも分からないままだと落ち着かないのでどうしても関連本を漁ってしまう量子論。この世界が、宇宙が、本質的にどこまでも不確定性の重なり合いで構成されているというのは本当にスリリングで面白い。自分が生きている間に宇宙の真理が果たしてどこまで解明されるのだ...
分かったような分からないような、でも分からないままだと落ち着かないのでどうしても関連本を漁ってしまう量子論。この世界が、宇宙が、本質的にどこまでも不確定性の重なり合いで構成されているというのは本当にスリリングで面白い。自分が生きている間に宇宙の真理が果たしてどこまで解明されるのだろうか、と考えるとなかなか死にきれない。
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良書!なんども読まないと理解できない、あるいは何度読んでも理解できないと思うけど、だんだん整理できてくる。量子論をとりまく科学者の挑戦にワクワクしながら読めた。
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物理学は全くの素人だが、単純に読み物として面白い。 おそらく10%も理解できてないが、何度も読み返して理解したいと思った。 唯一理解できそうな二重スリット実験辺りの説明が少なかったのが残念。
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2020.7.1 読了 シンプルに量子論面白い。 自分の研究を一歩引いて、かつ半導体や個体物性とのつながりをスムーズに理解につなげてくれた。 応用物理系の学生は最初に読むべき本
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