月の光はいつも静かに の商品レビュー

甲斐透(著者)

うわ！泣ける・・・。…

[文庫ＯＦＦ]

うわ！泣ける・・・。貴族の家に生まれた病弱な次男がいかに「自分が必要とされていなかったか」を綴った話と。人質として連れてこられた王女と生まれの所為で出世が出来ない騎士（有能）の三視点で書かれた表題作。本当にやるせなくて各々に悲しくて、泣きそうになりました。お薦めです。

将来を約束された近衛…

[文庫ＯＦＦ]

将来を約束された近衛騎士の青年・アドリアンは、異国から虜囚としてやってきた姫と駈け落ちした。黒龍隊長ゼルス・ダガンは、逃げた二人を追いながら思う。何故そんなことをする必要があったのかと。しかし、月の輝く砂漠でダガンが二人を追いつめた時、アドリアンが吐露した心情、希求の叫びとは―。悲しいほどにすれ違い続けたそれぞれの心情が切ない。そのぶん、書き下ろしの「街の灯は黄水晶色にあたたかく」には希望があります。