黒い犬 の商品レビュー
かつては共産主義者の同志として、そしてなによりも深い愛情で結びついていた夫婦バーナードとジューン。なぜ、彼らは突然破局を迎えたのか?私は義理の両親にあたる二人の人生に強い興味を抱き、回想録にまとめるため、独自に真相を探りはじめた。二人から話を聞くうち、やがて彼らが袂を分かった背後...
かつては共産主義者の同志として、そしてなによりも深い愛情で結びついていた夫婦バーナードとジューン。なぜ、彼らは突然破局を迎えたのか?私は義理の両親にあたる二人の人生に強い興味を抱き、回想録にまとめるため、独自に真相を探りはじめた。二人から話を聞くうち、やがて彼らが袂を分かった背後に“黒い犬”の存在があったことが判明する。犬の姿を借りた“悪”に出会い、すべてが変わったと主張するジューン。悪の象徴など、ジューンの妄想にすぎない、と一笑に付すバーナード。“黒い犬”は実際に存在したのか?それともジューンが生みだした想像の産物なのか?私は彼らの人生を影のように覆う“黒い犬”の真実を追究するが…。ヨーロッパ戦後思想史を背景に、鬼才が夫婦の魂と愛の軌跡をサスペンスフルに描く。イギリスでベストセラーを記録した、ブッカー賞作家による注目の長篇。
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どうやら黒い犬というメタファーの意味を理解していないことには中々難しい作品ではあるらしいということだけは分かりました。 その上での負け犬的感想だが、材料が小説に昇華仕切れていない感じがする。結局夫婦の不和とも必然とも言える相違にどう絡ませたかったのか?終結部が冒頭にリンクしてない...
どうやら黒い犬というメタファーの意味を理解していないことには中々難しい作品ではあるらしいということだけは分かりました。 その上での負け犬的感想だが、材料が小説に昇華仕切れていない感じがする。結局夫婦の不和とも必然とも言える相違にどう絡ませたかったのか?終結部が冒頭にリンクしてないと思いますな。 ただ色々読者に考えることを強いる作品であることは事実、読んで損はないのでは。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アマゾンのレビューはあまり良くなくて、期待していなかったのだが、やはりマキューアン、良かった。 愛し合う二人が少しずつ、けれども決定的にすれ違って行く様子は『初夜』を思わせる。『初夜』はまさにそこに焦点を当てている作品だが、こちらはベルリンの壁崩壊や、戦中の非道な行為を描くことで現代ヨーロッパの不安や憂鬱も描いているため(その象徴が「黒い犬」)やや焦点がぼけてしまった感はあるかな、という気がした。 しかし蜻蛉を採ったことで起こる諍い(p98~)や「神がいるいないの問題を科学で解決しようとしても彼女には伝わらないし、世界の価値を精神的な面からとらえようとしても彼には伝わらない」(p160)など、どこの男女にもありそうなシーンは印象的で、心に残った。
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時代背景と政治的背景がピンとこないので そこに重きを置かれると、染み渡ってくる感じはさすがに無い 神秘主義 VS 科学主義か 確かに、何か非日常な一瞬を自分が迎えると それを何かの象徴とか転機とかに捉えがちかもしれん 理科の授業で育てた朝顔が、花が咲いてみたら自分だけ 真っ...
時代背景と政治的背景がピンとこないので そこに重きを置かれると、染み渡ってくる感じはさすがに無い 神秘主義 VS 科学主義か 確かに、何か非日常な一瞬を自分が迎えると それを何かの象徴とか転機とかに捉えがちかもしれん 理科の授業で育てた朝顔が、花が咲いてみたら自分だけ 真っ白の花だったとか(クラスの他のみんなは赤や青) 確率の問題です、たまたまですといわれたらそりゃそうなんだよね 結果に至るまでの色々は偶然で でも結果から見れば必然で なんか、そんなことを描いたシーンが 『ベンジャミンバトン』にあった気がする ううん、纏まらない だって理解してないもの
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神秘的な愛と理論的な愛。 この双方の間を歴史的な背景と供に綴る回想録。 読みやすい文章でありながら話はとても深く、読み手の生き方や今までの経験によってこの本の価値が大幅に変わると思います。 主人公であるジェレミーは不遇な少年時代を過ごす。 そして大人になり良き妻と子供にも恵ま...
神秘的な愛と理論的な愛。 この双方の間を歴史的な背景と供に綴る回想録。 読みやすい文章でありながら話はとても深く、読み手の生き方や今までの経験によってこの本の価値が大幅に変わると思います。 主人公であるジェレミーは不遇な少年時代を過ごす。 そして大人になり良き妻と子供にも恵まれ幸せな家庭を持つ。 この話の回想録は妻の両親であるバーナードとジューンである。 幼い頃から両親がいないジェレミーは義両親であるこの2人を特別な意味で接していた。 しかしこの夫婦は仲が良くなかった。 それは何故か? それがこの話の主な軸となる大部分である。 冒頭であった神秘的と理論的。 幼少期の家族への憧れと一方的な願い…入り交じる感情と落胆。 主人公は何故そこまでしてこの真実を突き止めようとするのか。 様々な感情と人物たちの心の動き、そして愛が冷める瞬間の描写まで考え深い作品だと感じる。
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どうも、翻訳ものは合う合わないが強く影響するようで…。 時間がもったいないので今回は途中放棄。また機会があったら読むことにする。
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