螺旋階段のアリス の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
それぞれの話がアリスと重ねられていて、 鏡の国~と不思議の国~をまた読みたくなった。 個人的には中庭~と最上階~が好きかな。 完璧な箱庭の中で愛でられている・生かされているってちょっとぞっとしたな。 最上階はね、動機がもうね…うう。
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初めの3篇は、安梨沙というキャラクターの特異性だけだなあと思ったんだけど、後ろ3篇はよかったです。3篇とも最後でホロリときてしまった。 しかし、主人公2人が不思議の国/鏡の国のアリスを好きだといってもだ、妙にこじつけすぎというか…こじつけてるわけじゃないんだけど、わざわざひっぱっ...
初めの3篇は、安梨沙というキャラクターの特異性だけだなあと思ったんだけど、後ろ3篇はよかったです。3篇とも最後でホロリときてしまった。 しかし、主人公2人が不思議の国/鏡の国のアリスを好きだといってもだ、妙にこじつけすぎというか…こじつけてるわけじゃないんだけど、わざわざひっぱってきてるっていう不自然な感じがするなあ。気のせい?中には自然なものもあるんだけどね。
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「アリス」の登場人物の使い方が上手い! しかも有名なキャラクターだけでなく、まさかトカゲのビルだとか白の騎士までもが出てくるとは。「アリス」はわりと好きなので、ちょっと嬉しい。 「最上階のアリス」が最高。動機に感動。こんな感じで動機に「感動」したのは、小野不由美「東亰異聞」以来だ...
「アリス」の登場人物の使い方が上手い! しかも有名なキャラクターだけでなく、まさかトカゲのビルだとか白の騎士までもが出てくるとは。「アリス」はわりと好きなので、ちょっと嬉しい。 「最上階のアリス」が最高。動機に感動。こんな感じで動機に「感動」したのは、小野不由美「東亰異聞」以来だな。ちょっといい話。
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連作短編形式の探偵ものです。テーマは“夫婦”。重い方はさまざまで、そのせいで、すれ違ったり誤解したり。そういうのを乗り越えて、絆ってつくられていくものなのかもしれません。
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脱サラした中年男性・仁木が、新米探偵として一人きりで始めたばかりの探偵事務所に、迷い込んだ一人の少女。まるで不思議の国のアリスから抜け出してきたような容貌の彼女・安梨沙が探偵助手になることを志願。当惑する仁木の前に、一人目の顧客が尋ねてきた。初めての依頼「鍵探し」は上手くいくのか...
脱サラした中年男性・仁木が、新米探偵として一人きりで始めたばかりの探偵事務所に、迷い込んだ一人の少女。まるで不思議の国のアリスから抜け出してきたような容貌の彼女・安梨沙が探偵助手になることを志願。当惑する仁木の前に、一人目の顧客が尋ねてきた。初めての依頼「鍵探し」は上手くいくのか?【以下ネタバレ含むため未読の方はご注意】中年新米探偵と美少女という異色のコンビが探偵事務所に持ち込まれる事件を解決する、いわば「日常の謎」タイプのミステリ。ルイス・キャロル著「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」に若干絡めた内容の7つの短編から成っている。というか二人が好きな作品という設定なので、彼らの会話によく引用されているといったほうが適当かも。探偵の仁木よりも勘の鋭い安梨沙の推理が冴えてるあたりが面白い。毎度持ち込まれる依頼は、殺人などの凶悪な事件とは全く関係のない、取るに足らない(仁木ががっかりするような)ものばかり。でも結末は思いがけなく、ほろ苦い味付け。浮気調査が小企業の機密漏洩に繋がったり、素行調査が事故を装った殺人の可能性を示唆したり。そして、一番気になっていたのは、安梨沙がなぜ探偵事務所に積極的に関わろうとしたのかということ。最終話を読むまでは、仁木の妻(やり手のキャリアウーマンらしい)絡みの因縁があるのでは?とかいろいろ勘ぐってしまった。このまま安梨沙がいなくなってしまったら相当寂しいだろうなと思わせてのラストがニクイ。清涼感あふれるミステリだ。(自分の覚書のための各短編メモ)「螺旋階段のアリス」亡くなった夫が残した貸金庫の鍵を探してほしいという女性の依頼。彼女の性格を読んでいた夫の隠し場所とは?「裏窓のアリス」浮気をしてない調査の依頼。とりあえず張り込み調査はするものの…自分で自分の首を絞めるような依頼人の間抜けさに愕然。「中庭のアリス」飼い犬探しの依頼。生きていくことの辛さも時には必要。「地下室のアリス」誰も出ない書庫の電話を鳴らしているのは誰か?内部告発は難しい。「最上階のアリス」自分を外出させようとする妻の意図を探ってほしいという依頼。これまでになく危険な企てが隠れていたが、愛しいあまりに…悲しい真相、結末。「子供部屋のアリス」生後間もない赤ん坊の世話を任された二人。ベビーシッターではなく探偵を雇った裏には…。このような被害に合う女性の気持ちを推し量ることは難しいが、救いのあるラスト。「アリスのいない部屋」安梨沙が突然仕事を休みたいと言っていなくなってしまった。しかも彼女の行方を捜して父親が仁木を問い詰める。いったい安梨沙はどこにいるのか?
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連作短編。好きです。幸せ〜な気分に成ります。 「不思議の国のアリス」すきにも、良い!(私も、大好きだし)。 「最上階のアリス」は、最後にほろっとしてしまう。 …続くのだろうか?続きが読みたい。
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早期退職して念願の私立探偵事務所を立ち上げた順平のもとに安梨沙と名乗る美少女が助手にしてほしいと現れる。 依頼された仕事は想像していたものとはかけ離れたまったくスリリングなものではないが 順平は安里沙とともになぞをとくうちにさまざまな人間の生き方を目にしてく。 ルイス・キャロル...
早期退職して念願の私立探偵事務所を立ち上げた順平のもとに安梨沙と名乗る美少女が助手にしてほしいと現れる。 依頼された仕事は想像していたものとはかけ離れたまったくスリリングなものではないが 順平は安里沙とともになぞをとくうちにさまざまな人間の生き方を目にしてく。 ルイス・キャロルのアリスをなぞらえた表現がたくさん出てくる。 加納朋子は「月曜日の水玉模様」はけっこうおもしろかったけど、これはなんだかいまいちい深みもないし現実ばなれなかんじだった。 アリスもそんなによくしらないし。 さとこ
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加納さんの本がやっと読めました。 おじさんと少女の組み合わせということですが、なんともほんわかしたお話でした。アリス、もとい安梨沙に関しては未だ謎が多いので、続編も楽しみです。だいぶ前に読んだ「不思議の国のアリス」をもう一度読みたくなりました。
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脱サラした中年の私立探偵と、自称・探偵志望の見習少女・安梨沙が、持ち込まれるよろず事を解決する物語。 探偵物とはいえ、裏社会だともつれた男女の痴話だの不条理な死だの、そういった話は、出てこない。 それが加納さんの作品の身上なのだ。 一応、一話完結の短編集で、最終話以外はタイ...
脱サラした中年の私立探偵と、自称・探偵志望の見習少女・安梨沙が、持ち込まれるよろず事を解決する物語。 探偵物とはいえ、裏社会だともつれた男女の痴話だの不条理な死だの、そういった話は、出てこない。 それが加納さんの作品の身上なのだ。 一応、一話完結の短編集で、最終話以外はタイトルに『〜のアリス』が付く。このアリスは無論ルイス・キャロルの“アリス”である。この名作、主人公に名前も雰囲気もそっくりな安梨沙と探偵・仁木が共に好んでいて、話の中にも毎回のように『鏡の国のアリス』の登場人物に擬えた人物が登場する。 モチーフがアリスなだけに、小さな謎解きを楽しむ優しいファンタジーとして楽しめる作品である。
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○2008/10/10 久々な気がする加納さん。 オッサンと女の子の組み合わせ(笑)と思ったけど、仁木さんものすごくいいなぁと。奥さんとのコンビも亜梨沙とのコンビも。脱サラして探偵て、夢はあるけど相当大変だろうなぁとは思うけれども。 抜けてるおっさんときびきびした女の子。妙すぎ...
○2008/10/10 久々な気がする加納さん。 オッサンと女の子の組み合わせ(笑)と思ったけど、仁木さんものすごくいいなぁと。奥さんとのコンビも亜梨沙とのコンビも。脱サラして探偵て、夢はあるけど相当大変だろうなぁとは思うけれども。 抜けてるおっさんときびきびした女の子。妙すぎる取り合わせに和むのは加納さんの文があってからこそだ。 全体的にやっぱりほわんとした雰囲気だし、どの短編も良かった。日常にはあふれてる、ちょっとの善意とか、ちょっとの悪意とか。 特にこれが!というのもなく、やっぱりどれも、かなぁこの本の場合。 アリスを真剣に読んだ覚えはないのだけど、仁木さんがフリークというならば次までに2つとも復習しておくか。鏡の国はほんとに読んだことなかったかな…? 次に続編読むかささらさや読むかものすごく迷っている。
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