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氷点 の商品レビュー

4.3

24件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

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2014/06/22

五十年前に書いた作品とは思えない位のストーリー展開と綿密な人物表現。テーマは原罪。原罪とは人間が生まれながらに持っている罪を指す。 殺人犯の子として生まれた陽子とそれを取り巻く人物たちの憎しみ恨みつらみ。名作と呼ばれてふさわしい作品。

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2013/01/23

旭川で病院を経営する辻口啓造の長女ルリ子が殺される。悲しみに沈む妻夏枝は、女の子を養子に迎えたいと希望し、啓造は友人で産院医師の高木に養子斡旋を頼む。夏枝と病院の眼科医村井の不倫を疑って嫉妬する啓造は、ルリ子を殺してすぐに自殺した犯人の娘をくれるよう高木に依頼し、殺人者の娘を夏枝...

旭川で病院を経営する辻口啓造の長女ルリ子が殺される。悲しみに沈む妻夏枝は、女の子を養子に迎えたいと希望し、啓造は友人で産院医師の高木に養子斡旋を頼む。夏枝と病院の眼科医村井の不倫を疑って嫉妬する啓造は、ルリ子を殺してすぐに自殺した犯人の娘をくれるよう高木に依頼し、殺人者の娘を夏枝に育てさせ、それを不倫に対する復讐にしようと考える。 一見幸せに見える家庭内の問題を、家族それぞれの心理面から描いた秀作。やはり名作と呼ばれるものはよい作品だと思った。

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2012/10/13

10月の7冊目。今年の179冊目。最近はなかなか本が読めずペースダウン。 これは名作だと思いますね。すごい良い小説だと思いますね。ただ、ちょっと暗めの雰囲気なので、途中で若干なえました。しかし、最後まで読み切ったときは、とても4、50年前に書かれた小説とは思えないほど、現代的と...

10月の7冊目。今年の179冊目。最近はなかなか本が読めずペースダウン。 これは名作だと思いますね。すごい良い小説だと思いますね。ただ、ちょっと暗めの雰囲気なので、途中で若干なえました。しかし、最後まで読み切ったときは、とても4、50年前に書かれた小説とは思えないほど、現代的と言うか、現代に生きる人にとって響くものがあると思いますね。これ読んでたら、関係ないけど『砂の器』を思い出しました。

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2011/05/16

何て話でしょうね…。 「汝の敵」=娘の敵の遺児とのたまう啓造の神経といい、 夏江「何も死ななくてもいいのに このまま死なれたら人はわたしを何というだろう」 高木「罪について、こんなにきびしく意識する人間は、誰の子に生まれても、結局同じ考え方をするようになるだろう」 女の子一人自殺...

何て話でしょうね…。 「汝の敵」=娘の敵の遺児とのたまう啓造の神経といい、 夏江「何も死ななくてもいいのに このまま死なれたら人はわたしを何というだろう」 高木「罪について、こんなにきびしく意識する人間は、誰の子に生まれても、結局同じ考え方をするようになるだろう」 女の子一人自殺未遂まで追いつめておいて、己の言動を恥もせず、陽子一人の責任と考える無反省ぶりといい。 どう考えても全部あなた方のせいですから。 夏枝も最初は愛するゆえに陽子が許せないというジレンマがうかがえましたが、最後の方は単に嫌な継母にしか見えなかった。 こんな身勝手で冷やかな心の大人に囲まれて、陽子や徹が優しい人間に育ったのが奇跡ですよ。 陽子の養父母への愛の深さも相まって、それがよく分かります。 この両親にはもったいなさすぎです。 (夏枝たちの批判はここでやめます。すでに何十年も多くの人がやってるし、私は「悪人」の悪行は諦めがつきますが、「いい人」の納得できない言動の方により怒りを燃やすので) 「原罪」って殺人犯の娘や不義の子として生まれることですか? 罪人の血が流れてるから罪を犯す可能性があると? まさかと思うし、もう一度時間をかけて読めば少しは理解できると思いますが、再読することはないと思います。

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2010/05/06

妻夏枝の浮気?を知った夫啓造が、復讐の為、三歳の実の娘を殺した犯人の娘を引き取る。 事実を知らない夏枝は亡くなった娘の代わりに陽子と名付けた赤ん坊を慈しんで育てるも、その子が6歳の時に事実を知ってしまう・・・。 現実にはあり得ないようなストーリーで共感が難しい個所もあるが、「人を...

妻夏枝の浮気?を知った夫啓造が、復讐の為、三歳の実の娘を殺した犯人の娘を引き取る。 事実を知らない夏枝は亡くなった娘の代わりに陽子と名付けた赤ん坊を慈しんで育てるも、その子が6歳の時に事実を知ってしまう・・・。 現実にはあり得ないようなストーリーで共感が難しい個所もあるが、「人を許す」ということについて考えさせられる。夏枝の気持ちは、自分に置き換えても察するに余りあり、次第に歪んで、意地悪く変わっていく彼女の感情と、自分が養女だと知っても明るくけなげに生きようとする陽子の素直な心が対照的であった。

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2010/04/01

人間の愛憎を描いているのだけど、とても読んでいてイライラしてしまった。イライラしたのは登場人物の一面一面に自分にも似たような所があるのを感じたのかもしれない。続きが気になって全部読んだけど、とても疲れた。。。

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2009/11/15

自分を犯した罪を後悔することから救われるのか、誰かが犯した罪を許したりできるのか ていうのが根本的なテーマなのかな…? 昼ドラ的な要素がたくさん入ってるけど、テーマはかなり深い。

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2009/10/07

大学図書館で借りて読みました。 何度も映像化されてるようで、どろどろなんだろなと 思ってましたが、やはりどろどろでした。 でも、おもしろかった。陽子がんばれ!と思って読んでました。 話の内容(謎解き)はやはり続編を読んでからでないと、 すっきりしないだろうなと、続編を読んでから感...

大学図書館で借りて読みました。 何度も映像化されてるようで、どろどろなんだろなと 思ってましたが、やはりどろどろでした。 でも、おもしろかった。陽子がんばれ!と思って読んでました。 話の内容(謎解き)はやはり続編を読んでからでないと、 すっきりしないだろうなと、続編を読んでから感じます。

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2009/10/04

「罪の許し」というテーマに焦点をあてた作品。 人間は人の罪を許すことができるのか。 憎しみの連鎖を止めることができるのか。 非常にメッセージ性の強い一冊です。

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2009/10/04

すっごく簡単な言葉で表せば、どろどろしてます。 あらすじを書いてしまうと長くなりすぎるんで割愛します。 この「氷点」というタイトルはどんなことがあっても明るく朗らかであり続けた陽子の心がついに凍ってしまう瞬間をあらわしているみたいです。 陽子の心が凍ってしまった瞬間、わたしの時...

すっごく簡単な言葉で表せば、どろどろしてます。 あらすじを書いてしまうと長くなりすぎるんで割愛します。 この「氷点」というタイトルはどんなことがあっても明るく朗らかであり続けた陽子の心がついに凍ってしまう瞬間をあらわしているみたいです。 陽子の心が凍ってしまった瞬間、わたしの時間も少し止まってしまった気がしました。

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