人はなぜエセ科学に騙されるのか(上) の商品レビュー
SF作家にして天文学…
SF作家にして天文学者、カールセーガンがいわゆる「オカルト」、似非科学に大して論じ、そのほとんどを論破した本です。その論理は明白にして簡潔、科学を愛するからこそ書けた本だと思います
文庫OFF
まさに啓蒙の書。 ただ、凡人の私には言える。人はなぜエセ科学を信じるのか?それは信じたいからだ。 理論や事実ではなく自分の信じたいものを信じたいから、蝋燭の火に照らされた自分の影を怖がっていたいから、 考えない快楽に身を委ねていたいからだ。
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ダン・ブラウンにヤバいニセ科学(水からの伝言とか)が出てきてショックを受けた家人が,「カール・セーガンを読まなきゃ」とのことで初セーガン。 翻訳は青木薫さんだったのか…!まず下巻のあとがきを読むがとても読ませる文章でしばし感じ入る。 カール・セーガンもかつてマーチン・ガードナー『...
ダン・ブラウンにヤバいニセ科学(水からの伝言とか)が出てきてショックを受けた家人が,「カール・セーガンを読まなきゃ」とのことで初セーガン。 翻訳は青木薫さんだったのか…!まず下巻のあとがきを読むがとても読ませる文章でしばし感じ入る。 カール・セーガンもかつてマーチン・ガードナー『奇妙な論理』を読んで「目を開かれた」という。 いささか古すぎる『奇妙な論理』に比べてこちらは地下鉄サリンの直後と比較的最近なこともあって読みやすい。訳者の青木薫さんのおかげも大きいのだろう。 “レーガン大統領は、第二次大戦中ずっとハリウッドで過ごしたにもかかわらず、ナチの強制収容所から人々を解放したときの手柄話をいきいきと語ったものだった。映画の世界に生きたレーガン氏は、自分が見た映画と自分の現実とを混同していたのだろう”260頁 “政治、軍事、科学、宗教の分野で指導的立場にある人が、事実と作り話の区別をつけられないとしたら、大変なことになるのは想像に難くない”261頁 ほんとに危ういなあ,と思う。というか,こんな状態だったのによく人類は全面核戦争で滅びなかったものだ…。 亡くなった両親に語りかける夢の話で始まる第十二章。本書冒頭も両親の話で始まるけど,じんときた。 亡くなった身近な人を懐かしみ個人的に語りかけることと,その気持ちに寄り添うと称して死後の世界等のまやかしを広め,人々から金を搾り取ることとは全然別だよね。
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科学は絶対ではないが、最善を導く手段である。科学的思考の根幹は批判的精神。示唆に富んでいて、とても勉強になる一冊。
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長編小説を読む息抜きに、一章ずつ読もうと考えていたが、面白さにつられて、元々読んでいた本の方が脇に回った。十代のうちに出会っていたら進路の指標になり得たかも知れない。
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図書館で借りたのだけど、 ぜひ購入して枕元に常備し気が向いたときに2度・3度と繰り返し読みたい。 1回読んだだけではわしの低性能な頭に入りきらない高度な内容だし、 科学・懐疑主義の重要性を日夜じっくりと考えたい。 しかし、残念ながらこの本は絶版になっているそうだ。 ゆとり教育の...
図書館で借りたのだけど、 ぜひ購入して枕元に常備し気が向いたときに2度・3度と繰り返し読みたい。 1回読んだだけではわしの低性能な頭に入りきらない高度な内容だし、 科学・懐疑主義の重要性を日夜じっくりと考えたい。 しかし、残念ながらこの本は絶版になっているそうだ。 ゆとり教育の弊害なのかどうかわからないが、 日本の子供たちの理数系離れが酷いときく。 最近流行りのあやしいスピリチュアル系、占い本、宗教本などよりも、 こちらのほうがはるかに教育上好ましく価値があると断言できる。 『オー○の○』とか細○数○が出る番組がいかに嘘っぱちかよくわかった。 「トンデモ話検出キット」はとても役に立つ。 相関関係と因果関係を混同したトンデモ話に気をつけなければとハっとさせられた。 自分の学生時代を思い出してみた。 カール・セーガン博士のテレビ番組『コスモス』や彼の著作によって、 科学や天文学に興味をもつようになった。 天文物理学の道に進みたいとさえ思った。 しかし、高校1年のときすでに数学についていけなくなってしまった。 あとは文系街道まっしぐら。 教師は公式や法則を次々と教える(詰め込む)のだが、 それらが、今後の人生や世の中にどう役に立っていくのかを教えてくれた人は皆無だった。 生徒が興味をもつような授業を教師に期待するのは酷なのだろうか? もし、高校時代の数学や物理の先生がカール・セーガン博士だったら、 目を輝かせてかじりつくように授業を受けることができただろうな。 ないものねだりは充分承知だけれども。 「学校教育は生徒に数学と英語のコンプレックスを植えつけるためにある」 とどこかで読んだことがある。 幸い英語に関しては大丈夫だったけれど、 数学に関してはたっぷりとコンプレックスを植えつけられたなぁ(遠い目)。 こうやって子供たちから理数系に興味を失わせる教育システムは、 日本の将来にとって非常にヤバいのではないかと心配になってくるのである。 こういう世の中だからこそ、 カール・セーガン博士の著作はもっとたくさん読まれて欲しいし、 科学に興味を持つ人がひとりでも増えてくれればと願わずにはいられない。 以上は上下巻とも読んだ感想です。
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著者の主張はまったくごもっともであり、我々が普段そう思いたいと感じている多くの事実は現実とは厳密には異なるものであり、さらなる科学的思考のもとに精査されるべきものなのだということを教えてくれる。
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“The Demon-Haunted World (Science as a Candle in the Dark”が原題。どうしてこんな酷い邦題になっちゃうのか。上巻ではUFO、宇宙人、魔女狩り、宗教などが、如何に不条理であるかを例証して行く。
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なぜ、ということの回答を求める本ではなかった点で想像していたものとは違っていた。 だが科学に向き合う態度や科学をどう捉えればよいかといった問題を考えるのに有用な言葉が多くある。
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「宇宙人による誘拐」や「セラピー」や「UFO」といった話を素朴な論理的・科学的な視点で読み解いていくエッセー。「懐疑の精神」と「人間の弱さ・愚かさの自覚」が大切だと教えてくれる。
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