不平等の経済学 の商品レビュー
本書はアマルティア・センによる不平等の考え方を数理的アプローチも交えて比較的厳密に論じた本である。経済学における不平等の考え方を記した上で、それを徐々に拡張して議論している。 ひとえに不平等と言ってもさまざまなベクトルでさまざまな形態があり得るために、不平等の何が問題かを捕らえる...
本書はアマルティア・センによる不平等の考え方を数理的アプローチも交えて比較的厳密に論じた本である。経済学における不平等の考え方を記した上で、それを徐々に拡張して議論している。 ひとえに不平等と言ってもさまざまなベクトルでさまざまな形態があり得るために、不平等の何が問題かを捕らえるためには多角的な分析が必要となってくることを、本書を通じて改めて認識した。本書が執筆されてから20年近く経っており、当時から現状は少し変化した部分があるが(たとえば実験経済学や行動経済学の台頭によって効用関数が測定可能になってきたり、幸福という概念が出てきたり、ピケティが新たな視点を導入したり、など)、本書で書かれている内容は現在不平等を考える際にも大いに重要な観点となるため、本書の内容を把握しておくことは重要である。また、本書で政治哲学との交わりについて、当然ながらロールズについては言及されていたが、コミュニタリアニズムなど今日的な政治哲学には当然言及されていないため、政治哲学との関係性については個人的に興味深いものとなった。
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今一番有名な経済学者(というか思想家?)の一人ではないか。 シラバスにセン教授がどーたら書いてあったから、はるばる農学部まで行ったのになんか期待はずれだった。授業が。
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