すいかの匂い の商品レビュー
夏に起こった、少し不思議な出来事を綴った短編集。切なかったり、懐かしかったり、どのお話も好きだった。特に「弟」が好き。
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何がと言われると難しいけれどどの話もうっすら怖いようなしっとりと纏わりつくような要素をはらんでいる。 子供視点の作品であっても厭な部分もリアルに切りとり、決して子供扱いしない誠実さが好きだ。
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何度も読み返すと、また違った味わいがあるかもしれない。 夏のちょっと不穏な感じ、夏、何かが起きるよな感じ。昔の夏の夜の空気を思い出させるような物語。 また来年の夏、読み返してみたい。
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結構好き。短編集ですぐ読める 江國香織はきらきらひかるに続き読むのは2冊目 きらきらひかるは、日常を描く感じの普通の話だった記憶だけど、これはまじで全部が不思議な話だった。最初の1話(すいかの匂い)を古本屋で立ち読みして、即購入を決めたくらいには惹かれた
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子どもの時に感じたことがあるような感覚を呼び起こす、なんとも言えない気分になる短編集。 どこか恐ろしく、なんだか孤独で…。江國香織さんの本を読む度に、読了後の余韻にどっぷりハマるのです。
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「すいかの匂い」というタイトルからこの夏に読んでおきたいと思って臨月に入ってから読み始めたはいいけれど、文章のやさしさと丁寧さから紡がれるなんて仄暗い湿度の高い世界……。 前に江國香織さんの別作品を読んで世界観に魅了されたからこれを読んだわけだけど、江國香織さんの作品ってこういう...
「すいかの匂い」というタイトルからこの夏に読んでおきたいと思って臨月に入ってから読み始めたはいいけれど、文章のやさしさと丁寧さから紡がれるなんて仄暗い湿度の高い世界……。 前に江國香織さんの別作品を読んで世界観に魅了されたからこれを読んだわけだけど、江國香織さんの作品ってこういう感じなのか。 臨月じゃなかったらなんとも思わなかったけど、新しい命の誕生を待つ期間に読むには気持ちがついてこなかったな。
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もっと、夏にあるある!って感じかと思ったら、全然あるあるではなかった。なのに、なぜか夏を感じてしまう不思議さ。「あげは蝶」の旅に出る感じは少し共感できた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
夏が来ると読みたくなる一冊。 11人の少女の夏の秘密。 どちらかといえば爽やかさのない、じっとりとした気怠い感じの夏である。 アイスクリームの木べらの味、団地の階段室の匂いと重たい玄関扉のガッチャンと閉まる音、ビニールプールのへりに頬っぺたをもたれさせた時のぬるい撓み、体育館の積まれたマットから見る景色、人さらいのうわさ…子供時代の記憶があまりにも生々しく呼び起こされる。 記憶の奥底にしまいこんである、大人になって思い返せばなんてことない事だけど、ひとたび思い起こせば当時の感覚ごと鮮明に甦る。 そんな記憶が私にもあったかもしれない。
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11人の少女の夏の物語、短編集。なんというかちょっと怖い。子どもの頃のダークな江國さんがギュッと詰め込まれた物語たちなのだと思う。 読み終えて、スッキリするような物語では全然無くて、どれも読んでてなんだか悲しくなってしまう。「焼却炉」も悲しくなるんだけど、ちょっぴり年上の男の子と...
11人の少女の夏の物語、短編集。なんというかちょっと怖い。子どもの頃のダークな江國さんがギュッと詰め込まれた物語たちなのだと思う。 読み終えて、スッキリするような物語では全然無くて、どれも読んでてなんだか悲しくなってしまう。「焼却炉」も悲しくなるんだけど、ちょっぴり年上の男の子と同じ匂いを感じて思いを寄せるところは好きだなと思つつ、やっぱり少し悲しい。 夏の終わりにまた読み返してみたいな。
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100冊目は愛すべき江國香織さんに捧げました。(やや調整も入ったが) その決断に寸分の間違いもなし。大好き。 江國香織の小説は江國香織でしか味わえない絶妙な味わいがある。 ふいに大衆的、ふとしたときに官能的。それでいて浮世離れしていて、なのに自然体。とてつもなく好きだ。 病室のベ...
100冊目は愛すべき江國香織さんに捧げました。(やや調整も入ったが) その決断に寸分の間違いもなし。大好き。 江國香織の小説は江國香織でしか味わえない絶妙な味わいがある。 ふいに大衆的、ふとしたときに官能的。それでいて浮世離れしていて、なのに自然体。とてつもなく好きだ。 病室のベッドで蝉の声を聞きながらこの本を読み終えたひととき、なんだかとっても貴重でした。 追記 : ドヤ顔しておいてお恥ずかしいが、この本100冊目じゃなかった!なんてことだ! すまん香織
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