シュガーレス・ラヴ の商品レビュー
アトピーという単語に反応して読んだ・・・ どんな話なんだろうーってね 自分の病気だしw なんか・・・色々な病気の登場
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◆彼女の冷蔵庫――骨粗鬆症・・・先妻の娘が両足首を骨折したという連絡が入り、急遽上京した私。どんな事故かと思いきや、彼女は歓迎会の席で正座をしていただけだという。 ◆ご清潔な不倫――アトピー性皮膚炎・・・女房と娘がいる主任は、私のアトピー性皮膚炎という病気を受け入れ、気遣ってくれ...
◆彼女の冷蔵庫――骨粗鬆症・・・先妻の娘が両足首を骨折したという連絡が入り、急遽上京した私。どんな事故かと思いきや、彼女は歓迎会の席で正座をしていただけだという。 ◆ご清潔な不倫――アトピー性皮膚炎・・・女房と娘がいる主任は、私のアトピー性皮膚炎という病気を受け入れ、気遣ってくれる。 ◆観賞用美人――便秘・・・新しく入ってきた事務の子は、さすが元モデルでかなりの美人だが、仕事ができず、そしてやたらとトイレに立つ回数が多い。 ◆いるか療法――突発性難聴・・・教師をやめ、今私は暇さえあれば水族館に通い、2匹のいるかを眺めるのが習慣となっていた。 ◆ねむらぬテレフォン――睡眠障害・・・軽いが優しい恋人の剛。彼からの電話に、私は縛られているの? ◆月も見ていない――生理痛・・・誰も見ていない。私が生理前のイライラを、夜道でオヤジにスタンガンを押しつけることで憂さ晴らししているなんて。 ◆夏の空色――アルコール依存症・・・無理に入った進学校。ただ、咲と一緒にいたかっただけなのに。 ◆秤の上の小さな子供――肥満・・・彼女はどうしてモテるのだろう?私よりも明らかにセンスが悪く、私よりもだいぶ太っているのに。 ◆過剰愛情失調症――自律神経失調症・・・身体の調子がずっと悪い彼女に仕事を辞めさせた。彼女を気遣っているつもりだったのに・・・ ◆シュガーレス・ラヴ――味覚異常・・・突然味を感じなくなった。私の職業は、フードコーディネーターなのに。 以上10編の短編集。主にストレスによって起こる様々な女性の病気を絡めた話が集められている。 やっぱりこの暗さ加減がたまらない(笑)。病気に苦しみながらも、女性特有のひがみや皮肉、本音がそこはかとなく香ってくる感じもいい。【ご清潔な不倫】【秤の上の小さな子供】が特に好き。 ◆秤の上の小さな子供――肥満・・・太っていたり服のセンスが最悪だったり、女から見るととても魅力的には思えない子が、実はめちゃくちゃ男にモテるというのはよくある話。それが不思議でしょうがない主人公が、何年かぶりに会ってもやっぱり太っていてセンスが悪いその子をプールに誘うという、なんともいえぬ陰険な話(爆)。でもその子は全く水着姿をさらすことを恥とも思っていないし、逆にそのプールでまたモテっぷりを披露してしまう。外見にとらわれすぎている主人公は、その理由がやっぱりわからないが、でも自分が間違っていたことには気付く。大多数の女性は、この主人公側でこの話を読むんだろうなと思う。私もしかり。最後、意図して自虐とも思える行動を起こした主人公が、ちょっとすごいなと思った。 痩せさえすれば、センスを身につけ化粧を施し、 テレビや雑誌で見かける女の人のようになれば、 私も幸せになれると思っていた。 高価な車に乗っているクラスの高い男の人に愛されて、 もう不安な夜を過ごさないでいい人生を貰えるとばかり思っていた。 そう、ここを女は勘違いしがちなのだ。
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2010年8月20日読了。それぞれに病を抱えながらも仕事を持ち、現代社会を生きている女性たちを描く短編集。骨粗鬆症・統合失調症・味覚障害などの疾患に加え生理痛・便秘などの、男の身からすると「それって病気?」と思うような症状に悩まされる女性のエピソードも出てくるが・・・余計なことは...
2010年8月20日読了。それぞれに病を抱えながらも仕事を持ち、現代社会を生きている女性たちを描く短編集。骨粗鬆症・統合失調症・味覚障害などの疾患に加え生理痛・便秘などの、男の身からすると「それって病気?」と思うような症状に悩まされる女性のエピソードも出てくるが・・・余計なことは言わないが吉か。ハッピーエンドの話ばかりでなく、かといって安直に絶望に浸るようなエンディングばかりでもない。後書きにあるように「疼痛」のような、自分の内側から染み出てくるじくじくした心地よいような痛みに、嫌悪感を催しつつも目を離せないような、そんな短編集だ・・・「シュガーレス」のタイトルの通り、甘くない。仕事が出来るキャリアウーマンも、男性に依存する専業主婦も、若さを武器に男性を弄ぶ小悪魔も、皆生き辛い世の中であることよ。
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心のどこかに潜んだ出来事が、気付かないうちに 体を蝕んでしまう。 心当たり、あるなってお話がありました。 自分ではいいと思っていても、体は正直なんだよね。 でも、自分で気付くのが一番難しい。
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再読。 山本文緒はこういう連作テーマの短編がすごく上手いと思う。 村上由佳と唯川恵と山本文緒は作風もジャンルも似てるけど、山本文緒が一番好き。
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まず、タイトルに魅かれた。 読み終わってからも、秀逸なタイトルだなあとうっとりした。 各種の、ストレスからくる病気に沿って 人間のちょっとした不安や恐怖、恥じらいを浮き彫りにさせて、提示している。 肩の力を抜いて、ゆったり読める短編集でした。
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こういった女性向けの小説は普段読まないのですが、姉に勧めらて読んでみました! 内容は読みやすくて面白くて、普段読んでる本の箸休めといった感じでした。 今度は友達に勧めてみようとおもいます!
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甘くてにがい。シュガーレスな恋。 現代のストレスから来る病気や色々な症状をからめた小説。 これは・・・何作品かをのぞいては、私は「うーん・・・」という感じ。 最後の話は結構好きなんですが・・・。 でも、ストレスの病と病気をからめて書くって言うのは、とても 面白い視点だと思いま...
甘くてにがい。シュガーレスな恋。 現代のストレスから来る病気や色々な症状をからめた小説。 これは・・・何作品かをのぞいては、私は「うーん・・・」という感じ。 最後の話は結構好きなんですが・・・。 でも、ストレスの病と病気をからめて書くって言うのは、とても 面白い視点だと思いました。 現代人は、大変なんだ。
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骨粗鬆症、アトピー性皮膚炎、便秘、突発性難聴、睡眠障害、生理痛、 アルコール依存症、肥満、自律神経失調症、味覚異常 それぞれに悩む女性を描く、10話の短編集です。 仕事や恋愛や家庭でのストレスから、蝕まれていく心と体。 病気と健康のグレーゾーンを我慢して、我慢して それでも頑張...
骨粗鬆症、アトピー性皮膚炎、便秘、突発性難聴、睡眠障害、生理痛、 アルコール依存症、肥満、自律神経失調症、味覚異常 それぞれに悩む女性を描く、10話の短編集です。 仕事や恋愛や家庭でのストレスから、蝕まれていく心と体。 病気と健康のグレーゾーンを我慢して、我慢して それでも頑張っちゃう女性たち。 そして、なんとか自分の道をみつけて歩き出します。 精神的にも危うくなって、痛々しくなってきます。 読んでいて、切ないし苦しい場面あって、 「もっと、楽になって…」と願っちゃいます 一番のストレスって、自分に嘘をついていることなんでしょうね。 そこに気づいた時、ふっと肩の力が抜けるんだと思います。 山本さんは、こういう「心ブス」になっちゃう女性を上手く描きますね。 ドキッとさせられます…
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ひとりで悩みを抱えて我慢してしまうと、 その我慢が限界になったときに何らかの病として現れてしまう。 自分の我慢の限界に気づき、自分の弱さを受け入れ、 自分を素直に見せられる場所・人を見つけたときに、新たに、前に進んでいけるんだと思う。
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