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真っ暗な夜明け の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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 メフィスト賞から出…

 メフィスト賞から出た 本格ミステリの作家さんのデビュー作。ミステリー論とか少々硬いところもあるんだけど 興味深い1冊でした

文庫OFF

ガチガチの本格です。…

ガチガチの本格です。多少まわりくどい説明にうんざりしそうになりますが、全てが結実ししかも論理的なので気を張って読むべし!

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メフィスト賞を受賞し…

メフィスト賞を受賞した氷川透氏のデビュー作。ロジックの展開が楽しめる作品です。

文庫OFF

2023/03/02

終電間際の地下鉄駅構内のトイレで、かつてのバンド仲間の一人が死体となって発見された。 ただ、殺されたのは駅の改札入り口前で別れたはずの人物だった。 また、犯行には一見凶器に適しているブロンズ像ではなく、なぜかその台座が使用されていた。 警察の捜査と並行し、主人公も仲間と連絡を取り...

終電間際の地下鉄駅構内のトイレで、かつてのバンド仲間の一人が死体となって発見された。 ただ、殺されたのは駅の改札入り口前で別れたはずの人物だった。 また、犯行には一見凶器に適しているブロンズ像ではなく、なぜかその台座が使用されていた。 警察の捜査と並行し、主人公も仲間と連絡を取りながら情報を集めている中、第二の殺人が行われる……。 複数人の登場人物視点で、切り替わりながら話が進んでいくため、全体の流れはとても分かりやすかったです。 第一の殺人の際、なぜ台座が使用されたのかと、凶器に注目するところから、論理的に犯人を特定する点は、新鮮味を感じました。 被害者が駅構内に入ったタイミング、犯人が殺害を行ったタイミングについては、かなり綱渡り的なものとなっていますが、そこは致し方ないかと思いましたが読み応えのある作品でした。

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2022/11/30

氷川透。学生時代のバンドメンバーの同窓会の帰りに、改札前だ別れたメンバーが駅構内のトイレで死体として発見される。推理小説家志望の主人公は事件の犯人を追う。 ほんのささいな可能性も拾って検討し一つ一つ潰していくスタイルは徹底的で感心する。しかしくどいと思う人もいるだろう。小説として...

氷川透。学生時代のバンドメンバーの同窓会の帰りに、改札前だ別れたメンバーが駅構内のトイレで死体として発見される。推理小説家志望の主人公は事件の犯人を追う。 ほんのささいな可能性も拾って検討し一つ一つ潰していくスタイルは徹底的で感心する。しかしくどいと思う人もいるだろう。小説としてよりひたすら謎解きに力を入れた作品です

Posted byブクログ

2021/12/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

単純な事件だからこその幾多もの可能性を一つ一つ紐解き、一つ一つ論理的に削除していく。 仮説を立て、そして壊す。その"構築"と"崩壊"の作業がとても面白く、それだけでも十分な満足感を得られる。 最終的に解決の決め手となる「犯人が像ではなく台座を凶器に選んだ理由」があくまでも蓋然性の高い可能性であることが唯一の穴かもしれないが、大したことではないだろう。 その理由も十分に意表を突くものであり、そこからタイミングや誰が持ち込めたか(大きなカバン)と発展し、スルスルとパズルが解けていくさまも圧巻。 島田荘司は「薦」で本書を一種の究極的論理小説と評し、括弧内で だってどこにでもある地下改札口とトイレ、どこにでもいるバンド・メンバーだけでできあがっているこの長編を、ほかになんと言おう。密室も生首を館もない。 と記している。 そう、何を隠そう本書には論理しかないのだ。 文体も好みだし、解決編の中で堂々と”分かりにくい"冗談を連発するという粋なことまでしてくれる。さすがメフィスト賞。さすが氷川透。 他に類を見ない、替えの利かない傑作だ。

Posted byブクログ

2018/06/15

駅構内でバンド仲間が殺害される。並みの作品では、考慮すらしない別解を残らず潰していく。それが、ある種のパフォーマンスの役割も果たしている。彼は確かに名探偵に相応しい存在だ。意外性がほぼ無い展開ではあるが、最後まで退屈することはなかった。

Posted byブクログ

2015/03/21

 灰汁の強いミステリが受賞することの多いメフィスト賞の中で、正統な本格ミステリであるが故、返って知名度が低くなってしまっているような気がする本書であります。 特徴はなんといっても、過剰なまでの論理性でしょう。作者が、本書で成し遂げようとしたのは、ミステリを語るとき、しばし議論に上...

 灰汁の強いミステリが受賞することの多いメフィスト賞の中で、正統な本格ミステリであるが故、返って知名度が低くなってしまっているような気がする本書であります。 特徴はなんといっても、過剰なまでの論理性でしょう。作者が、本書で成し遂げようとしたのは、ミステリを語るとき、しばし議論に上がる『推理の絶対性』というものだと思います。 しかしこの場合、あらゆる可能性を上げ、それを丹念に考察して、片っ端から排除していく。といった工程が不可欠になります。そしてこの部分が物語の殆どを占めているため、盛り上がりに欠けるといった意見があるのも仕方がないでしょう。 それでも、フーダニット以外に、『なぜ凶器におあつらえ向きの像があるのに、その下の台座を凶器に用いたのか』という魅力的なホワイダニットが用意されており、充分読ませてくれました。その答えも、幾度となく議論されたからこそ、活きてくるもので「あっ、そうか!」と思わず手を打ちました。 そのほかにも、被害者の隣人が聞いたという、ドアの開閉音とインターホンの謎、などについての推理も大変楽しく読めました。 派手なトリックこそないものの、端正なロジックで本格ミステリの面白さを十二分に味わえる良作です。

Posted byブクログ

2013/10/18

図書館にて。 裏表紙にメフィスト賞受賞とあったので、どれどれと読んでみたが、序盤で退屈してしまった。 最初の殺人が起こるまで、すでに会話が理屈っぽくてのろのろした感じ。 謎が始まる頃にはなんかどうでもよくなっていた。 その後も飛ばし読みしてみたが、種明かしがずっと二人の会話で進み...

図書館にて。 裏表紙にメフィスト賞受賞とあったので、どれどれと読んでみたが、序盤で退屈してしまった。 最初の殺人が起こるまで、すでに会話が理屈っぽくてのろのろした感じ。 謎が始まる頃にはなんかどうでもよくなっていた。 その後も飛ばし読みしてみたが、種明かしがずっと二人の会話で進みつ戻りつして展開していくせいか、どうもすっきりしない。 すっきりしないのにかっこだけはつけたいみたいな感じがして、もしかしたらトリックは素晴らしかったのかもしれないが、全く入ってこなかった。 きっと私には合わなかったということだろう。

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2014/03/08

ロジックを主体とした本格ミステリーです。ロジックの積み重ねで犯人を絞っていきます。「何故犯人はブロンズ像そのものではなく、台座を凶器に使ったのか?」のロジックは読み応えありました。 ロジカルな読者挑戦物好きの方なら必読です。 ただ、かなり地味だったので、どこかにアクロバットな仕掛...

ロジックを主体とした本格ミステリーです。ロジックの積み重ねで犯人を絞っていきます。「何故犯人はブロンズ像そのものではなく、台座を凶器に使ったのか?」のロジックは読み応えありました。 ロジカルな読者挑戦物好きの方なら必読です。 ただ、かなり地味だったので、どこかにアクロバットな仕掛けがあればいいなと思いました。

Posted byブクログ