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編年体大正文学全集(第2巻) の商品レビュー

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2019/10/16

大正二年(1913年)に発表された作品を小説、評論、詩歌と横軸(同時代)で楽しむ全集。 雑誌の発禁処分が多発し、「新しい女」が青鞜誌上で叫ばれる時代の転換期。鴎外は「阿部一族」を書き荷風は江戸趣味に溢れた「戯作者の死」を書き、虚子は「所謂「新傾向俳句」雑感」を書いた時代…と。 ...

大正二年(1913年)に発表された作品を小説、評論、詩歌と横軸(同時代)で楽しむ全集。 雑誌の発禁処分が多発し、「新しい女」が青鞜誌上で叫ばれる時代の転換期。鴎外は「阿部一族」を書き荷風は江戸趣味に溢れた「戯作者の死」を書き、虚子は「所謂「新傾向俳句」雑感」を書いた時代…と。 面白かったのは、広津和郎の「疲れたる死」ですね。(ざっくり言うと、今で言うメンヘラ女にイケメンがつきまとわれて大変な目にあうストーリー…) 鴎外の「阿部一族」を収録して評論に佐藤春夫の「阿部一族の評論」を載せたり、碧梧桐の日本俳句鈔第二集の首と虚子の「新傾向俳句雑感」を載せる…といった感じに、ネタが関連して対比できるように収録作を選別してるのも良いですね。

Posted byブクログ