わたしの田舎暮らし の商品レビュー

俵萠子(著者)

2021/12/01

なんとなくすんなり読めないというか、何か心に響かないものがありながら読んだ。最終章のみグッとくるものがあったのだけどそれはあとがきを読んで気が付いた。多分、フィクションの部分があると著者が言うところに何か引っかかったのかもしれない。
　ドタバタしている印象があり、田舎暮らしにある清逸さがあまり感じられないのである。別に面白おかしくする必要などあるのだろうか？
　田舎暮らしで起こる体験、いろいろな出来事、トラブルをそのまま描くことに面白さがないとでもいうのだろうか。
　都市で暮らすことにも田舎で暮らすことにもそれぞれに面白さ、良さはあると思う。私は都会での暮らしが好きだったが、事情があって田舎の実家に暮らすことになった。でも、そこでその田舎の自然の素晴らしさに今はすっかりなじみ切っている。本を読んでいてそれを共感できればなと思う。脚色する誇張、フィクションは必要ないところでの話を読みたかった。