キェルケゴールと親鸞 の商品レビュー
キルケゴールは絶対に読みたい作家だと思っていたが、その想いがますます強まった。 "彼における最も根源的な課題は「私はいかにしてキリスト者となるか」という問題であった。この問いを問いつづけることこそがキェルケゴールの思惟の本質であった。しかし、「私はいかにしてキリスト者...
キルケゴールは絶対に読みたい作家だと思っていたが、その想いがますます強まった。 "彼における最も根源的な課題は「私はいかにしてキリスト者となるか」という問題であった。この問いを問いつづけることこそがキェルケゴールの思惟の本質であった。しかし、「私はいかにしてキリスト者となるか」 という問いは、きわめて個人的な問いである。世の人々はこぞって「キリスト教とはいかなる宗教であり、それはどのような真理であるか」と問い、その答えを期待している。あたかもその答えが得られるなら即座にキリスト者になれるような錯覚まで抱いて。 キェルケゴールは、このような「キリスト教の客観化」という時代の病の只中にあって、「私はいかにしてキリスト者となるか」という実存的問いをあえて世に問うたのである。"p13
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