ハネムーン の商品レビュー
モラリストぶっていない、この不安定さがいいのかもしれない。空気感はそのまま吉本ばななだった。MAYA MAXという人のイラストが挿絵に使われているが文章と存在感がぶつかるので、なかった方が良かったと思う。ツレうつと似てた。
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近年の吉本作品のなかで、かなり傑出した作品だと思う。 自らも不幸な生い立ちを背負いながら、救いがたい絶望のなかでもがく恋人を思いやり、共に再生していこうとする軌跡を痛いほど精緻な文体で綴った物語。ついに結婚に至った二人がハネムーンの行き先に選んだ場所とは…。 新興宗教のもつ狂...
近年の吉本作品のなかで、かなり傑出した作品だと思う。 自らも不幸な生い立ちを背負いながら、救いがたい絶望のなかでもがく恋人を思いやり、共に再生していこうとする軌跡を痛いほど精緻な文体で綴った物語。ついに結婚に至った二人がハネムーンの行き先に選んだ場所とは…。 新興宗教のもつ狂気、そして誰かが宗教にハマることで周囲の人々に齎す甚大な被害と悲しみのことが、触れれば血が流れるほどのリアルさをもって迫ってくる傑作。
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毎日をていねいに生きるということ。 犬は家族。 そんなことがちりばめられた、かわいくて大切なお話。 まなかと裕司っていう、名前がいい。
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ほとんどが主人公のまなかと裕志を綴った内容で、他には二人の家族くらいしか出てこない。 若い夫婦の話なんだけど、幼馴染だし籍は早くに入れてるし、一般的なハネムーンといった感じではない。 二人は共に生きるのが当たり前のような、強い結びつきで生を見つめてる。 ちょっと不思議な環境...
ほとんどが主人公のまなかと裕志を綴った内容で、他には二人の家族くらいしか出てこない。 若い夫婦の話なんだけど、幼馴染だし籍は早くに入れてるし、一般的なハネムーンといった感じではない。 二人は共に生きるのが当たり前のような、強い結びつきで生を見つめてる。 ちょっと不思議な環境で育った裕志と、平和な家庭で育ったまなかとのギャップが面白い。 淡々とした文章の中に封じ込められている二人の愛情がとても爽やかで、そして羨ましかった。 好きな人と旅をしてみたい。 そんな気持ちになった。 泣いてしまうほど失うのが怖い人はいますか?
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それまでの人生で担任の先生に初めて叱られたり見てもらえたりしてやっぱりなんのかんのと特別だった中学3年生の私立推薦入試国語の文章問題で、この小説の抜粋部分が出題されました。初めてばななの世界に触れたのがそのときでした。衝撃がそのまま自分の中で革命始めてて入試だっていうのに気を取ら...
それまでの人生で担任の先生に初めて叱られたり見てもらえたりしてやっぱりなんのかんのと特別だった中学3年生の私立推薦入試国語の文章問題で、この小説の抜粋部分が出題されました。初めてばななの世界に触れたのがそのときでした。衝撃がそのまま自分の中で革命始めてて入試だっていうのに気を取られててそれどころじゃなかったです。推薦だから受験者も少なくて、教室の中はひっそりとした心地いい緊張感に満ちていて、小春の光は温かみがなく真っ白に手元のテスト用紙を照らしていたことを憶えています。ああなんてものに出逢えたんだろうと真面目に感激してました。帰ってきてすぐこの本を買いに行って、手元にあるものは紙が黄ばんで背表紙は褪せてきてるけど、私にとってのばななの処女作なので、凄く凄く大切な作品です。
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時間の流れがゆるく感じられる作品をベッドで読む、これがとっても幸せに感じる。思い出したように夜中読み出すのがすき。
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ふたりでぐずぐず。 狭い世界でいったりきたり。 でも身近なここを解決しないとどこへもいけない?
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恐怖の形、育つ環境によって変わる人生。つらい思いをした人も、いつか幸せと思える人生を手に入れてほしいと思った。
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私には難しかったのか分からないですけど、こういう恋愛はちょっと分からない…。うん。経験不足なのかもしれないけどこれは久々に読んでて退屈になりました;
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ありそうで、実際にはない事と、現実離れしていそうだが、実は自分がしていたこと、今していることなどがない交ぜになって不思議な世界を作っている吉本ばななワールド。 (2004.12.30)
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