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銃・病原菌・鉄(上巻) の商品レビュー

4.2

227件のお客様レビュー

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2023/10/14

# 家畜・食物・病原菌と人間の歴史考察 ## 面白かったところ * 動物や食物が自然界には数多に存在しているが、人間が食べられたり家畜として獲得できたものは少ないという事実を、歴史的考察を踏まえながら論じている点 * 病原菌が人類史に齎した影響を知れること ## 微妙だった...

# 家畜・食物・病原菌と人間の歴史考察 ## 面白かったところ * 動物や食物が自然界には数多に存在しているが、人間が食べられたり家畜として獲得できたものは少ないという事実を、歴史的考察を踏まえながら論じている点 * 病原菌が人類史に齎した影響を知れること ## 微妙だったところ * 特になし ## 感想 サピエンス全史ばりに読みたかったシリーズ。ようやく前巻を読み終えた。 コロナ発生した理由は兎も角、病原菌と人類に歴史や向き合い方を知りたかった目的はざっくり果たされた。 その歴史には、狩猟時代や農耕時代の対比は欠かせないし、家畜や食物の話も切っては切れない。

Posted byブクログ

2023/10/08
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※このレビューにはネタバレを含みます

西村ひろゆきの推薦図書ということで、人間社会の成り立ちにも以前から興味があったというのもあったので読んでみた。 本書のテーマは「なぜ欧米の白人たちの社会は世界の富を独占的に持ち、その他の地域や民族は持つことができなかったのか」という誰でも一度は考えたことがあるであろう素朴な疑問である。 これに対する本書の答えは「アメリカ大陸やアフリカ大陸は南北に縦に長い大陸であるのに対し、ユーラシア大陸は東西に横長な大陸だからである」ということだ。 なぜそうなのかは本書に詳しいが、端的に言えば「ユーラシア大陸のように横長に展開している大陸は地理的環境や生態的環境が似通っているため食料生産や技術の発展、伝播に有利であった」ということである。 同じユーラシア大陸の中でも、なぜ中国などアジアではなくヨーロッパだったのかについては、中国は独裁的な君主が全土を統治していたのに対し、ヨーロッパは様々な国家や君主が統治していたため、多様な政治機構があったのが大きな要因ということだが、実際のところは未だに謎とされている。 本書は上下巻合わせて600ページ以上もあり、難解な内容であるため読み進めるのはかなり大義ではある。 そのため最後まで読破するのはまるで脳みそのフルマラソンのようではあるが、それだけに完走を終えたときの達成感は確かにある。

Posted byブクログ

2023/09/23

2020/1/5読了 大陸間の文明・技術の差は、そこに住む人種の優劣ではなく、その大陸の環境の違いに依るものだという論旨は、約10年前の初読当時は目からウロコの思いだったが、刊行は’97年でなんと20年以上前。この間、異論反論も色々出ているのかもしれない。

Posted byブクログ

2023/09/13

ジャンル的に直近に読んだ「サピエンス全史」との比較をしながら読んでしまう… 上巻は主に植物と家畜から見た人類史って事かな。

Posted byブクログ

2023/03/01

世界的評価の高い本だが、さっぱり認識できなかった 人類学の知見の豊かさは判るが、個別の話が多く、本質をどう掴むかが不明 比較すればハラリ氏の著作、特に「ホモ・デウス」とは天と地ほどの差がある 1.自然淘汰と人為的淘汰 人類の貢献は「進化」を促進したこと

Posted byブクログ

2022/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死の贈り物-病原菌    -2008.02.23記 本書は世界史を習ったばかりの高校生にも充分理解がともなう平易な文体で書かれており、上下巻合わせて650頁といささか長大だが、いまどきの高校生にこそお奨めの良書といえそうである。 上巻の終章は、全4部構成のうちの第3部「銃.病原菌.鉄の謎」における初めの章として「家畜がくれた贈り物」と題されている。 前章や前々章において、羊や山羊、牛馬.豚などの大型草食哺乳類が家畜化されていった大陸間格差の事情を詳細に論じたうえで、それに伴いそれら動物由来の感染症-家畜からの死の贈り物-と共存しつついかに克服していったか、また、いかにしてそれら感染症の病原菌が旧大陸-ヨーロッパ-からアフリカや南北アメリカ、オーストラリアなど、或いは太平洋の島々に、どのように伝播されヨーロッパ支配の地球規模的な拡大をもたらしたかを詳述している。 「動物から人間にうつり、人間だけが罹るようになった感染症は、旧世界と新世界の出会いに影響を与えただけではなく、さまざまな歴史上の局面で結果を左右するような役割を演じている。ユーラシア大陸を起源とする病原菌は、世界各地で、先住民の人口を大幅に減少させた。太平洋諸島の先住民、オーストラリアのアボリジニ、南アフリカのコイサン族-ホッテントットやブッシュマン-が、ユーラシア大陸の病原菌がもとで大量に死んでいるのだ。それらの病原菌に初めて曝されたこれらの人々の累積死亡率は、50%から100%にのぼっている。たとえば1492年にコロンブスがやってきたときにおよそ800万人だったイスパニョーラ島の先住民の数は、1535年にはゼロになっている。1875年、当時のフィジー諸島の人口の4分の1が、オーストラリア訪問から戻ったフィジー人酋長とともにフィジー諸島に上陸した麻疹の犠牲になって命を落としている-大半のフィジー人はすでに、最初にやってきたヨーロッパ人が1791年にもたらした疫病がもとで死亡していた-。ハワイ諸島では1779年にクック船長とともに梅毒、淋病、結核、インフルエンザが上陸した。それにつづいて、1804年には腸チフスが流行した。そして、伝染病のちょっとした流行が次から次へとつづき、その結果、1779年に50万人あったハワイの人口は、1853年には84000人にまで激減してしまった。さらに、天然痘がハワイを見舞ったときには、残りの人口のうちの約1万人が犠牲になっている。」 ―P315~6 50%はともかく100%-ゼロ-にまで到ったというイスパニョーラ島の場合など、まったくもって驚きを禁じ得ないが、現在のアメリカ合衆国における先住民の人口比率が1%に過ぎないことと照らせば、限りなく100%に近い壊滅的打撃を受けた地域が大多数を占めるというのが歴史的事実であるようだ。 少数のヨーロッパ人が、圧倒的な数の先住民たちにとってかわりその地を征服し支配していった要因として、よりすぐれた武器、より進歩した技術、より発達した政治機構を有していたというばかりではなく、彼らが家畜との長い親交から免疫を持つようになった病原菌―とんでもない死の贈り物―が、彼らの意図せざることだったとはいえ、結果として先住民たちにもたらされたことが非常に大きかったわけだ。

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2022/06/20

☆ひろゆきおススメの本 1997年アメリカ/2000年7月日本語版 流行った本は読んでおくべきか?2014年ブームだった21世紀の資本… EVERNOTE登録済

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2022/03/09

西洋人が優れていたというより環境によるものが大きいことがわかった。 ホモサピエンス全史をよんで狩猟採取民族から農耕民族に移行する流れは知ってたけど、こんなに年数の開きがあるとは思わなかった。 どの国に生まれるかって結構大事。

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2021/09/03

1万3000年前に最後の氷河期が終わった時には、各大陸にいた人類は、みな狩猟採集民だったのに、なぜこれだけの大陸間の格差が生まれたのか?何故、アメリカ大陸は欧州人に支配されてしまったのか?なぜ、新大陸に2000万いたNativeの人の95%を殺した病原菌の抗体を持っていたのが欧州...

1万3000年前に最後の氷河期が終わった時には、各大陸にいた人類は、みな狩猟採集民だったのに、なぜこれだけの大陸間の格差が生まれたのか?何故、アメリカ大陸は欧州人に支配されてしまったのか?なぜ、新大陸に2000万いたNativeの人の95%を殺した病原菌の抗体を持っていたのが欧州人で、その逆ではなかったのか?その謎を、学術的に追求した本です。 

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2020/12/06

人類史において、文明の発達速度が違ったのか、地域格差が起こったのかについて、ヒトの時代から動植物との関わり、上巻では触りだけの病原菌、下巻で語られるであろう鉄などの資源など、様々な観点から分析されている。 本当に分析は多岐に渡り、興味深い。なぜ農耕が始まったのか、なぜ特定の動物だ...

人類史において、文明の発達速度が違ったのか、地域格差が起こったのかについて、ヒトの時代から動植物との関わり、上巻では触りだけの病原菌、下巻で語られるであろう鉄などの資源など、様々な観点から分析されている。 本当に分析は多岐に渡り、興味深い。なぜ農耕が始まったのか、なぜ特定の動物だけが突如絶滅したのか。理由を聞くととても頷ける。 家畜化に関しても試行錯誤が繰り返され、今の動物達に落ち着いたのだろう。だが、彼らからの贈り物はとても凶悪であり、それらがどのように広まっていったのか。下巻も楽しみ。

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