ビアス短篇集 の商品レビュー

アンブローズ・ビアス(著者),大津栄一郎(訳者)

先に『いのちの半ばに…

[文庫ＯＦＦ]

先に『いのちの半ばに』を読んでいたので、あまり物足りなく感じたが、それでもこの短編の切れ味といったら、他に類を見ない。特に『人間と蛇』（前著）が最も優れていると思う。

『悪魔の辞典』の著者…

[文庫ＯＦＦ]

『悪魔の辞典』の著者として知られるビアスの短編集。切れ味の鋭い見事な短編は、一読の価値があります。

『悪魔の辞典』しか知…

[文庫ＯＦＦ]

『悪魔の辞典』しか知らなかったから、見つけたときはちょっと驚いた。解説で芥川龍之介と比較されていたが、成程と肯けるような切れ味と皮肉を持った短篇集。

戦争で人間の生死をつ…

[文庫ＯＦＦ]

戦争で人間の生死をつぶさに眺め、人間をみつめ、社会を知った。短篇集『いのちの半ばに』他から15篇を収録。

2021/10/06

お手本のような短編小説には飽き飽きした方にオススメ。

『悪魔の辞典』で知られるビアスの短編集。
ビアスの短編の共通点は、「死」と「意外な結末」だ。
ジャーナリスティックで硬質な文体で描かれる幻想的な死。
そして、最後にズドンと来る結末。
ただ、現在では模倣しつくされ、結末の意外さはそれほど感じられない。

ビアス短編の中でも最高傑作が「アウル・クリーク鉄橋での出来事」。
他の収録作品と比べて、この作品だけが突出している。
後にも先にも存在しえない、模倣不可能な作品だ。
これを読むためだけでも、本書を手に取る価値がある。

2013/11/10

芥川龍之介の最高傑作『藪の中』の元ネタとなった『月明かりの道』を読めて感動。
評論家達に絶賛された『アウル・クリーク鉄橋での出来事』も期待を裏切らない作品。
あとはビアスの歪んだ少年時代の恨みをぶちまけるような近親殺しネタのオンパレードw

2012/07/27

ビアスといえば『悪魔の辞典』が有名だけれど、小説も実に巧い。ポーの再来だとか、芥川の元ネタだとか、頷ける。気が利いている。

とりあえず、どの話も、ことごとく人が死ぬ。だが、それをあくまで地面に足を付けたまま書いている。皮肉に唇を歪めて死を睨めつける作者の顔がページの裏に透けて見えるようだ。持ち前のシニカルな筆致で淡々と物語を語り、最後に鮮やかに落とす。短編小説の醍醐味が存分に味わえる。
ビアスの描く死は、単なるおとぎばなしのスパイスではない。凝ったプロットに使うための小道具ではない。読者を感動させようと意図された悲劇ではまったくない。もっと確かなもの、乾いてざらざらしているもの。鼻歌歌いながら歩いていて、ふと振り返ったら暗い路地の隙間からこっちを見ているような、なんだかそんなふうな死のかたちだ。
南北戦争での従軍経験。ビアスは戦場で何を見たのだろうか。

2011/06/30

この人、すごい。そして、こわい。
いわゆるスプラッタとかの怖さじゃなくて、運命のいたずらの怖さ、人間という生き物の怖さで、背筋がゾっとした。
どれもオチが凄い。

2010/11/18

今読んでる最中だか、とても皮肉てきでおもしろい。「アウルクリーク鉄橋での出来事」を原作とした映画もあるが映像は汚いらしい(´･_･`)

2010/06/15

南北戦争時代に風刺を交えた小説を書いたビアス。短編小説を組みたせさせたら彼はやはりすごい。現在まで彼の技巧が語り継がれているのも納得。

いつか再読したいと思う。