青のフェルマータ の商品レビュー
正直つまらなくて、最後の方は斜め読みだった。 イルカとの触れ合いや、オーストラリアの自然の描写、チェロの奏でる音など、文章はさすがに綺麗で情景が目に浮かぶようなのだけど、たぶんヒロインに魅力を感じられなかったのが、つまらないと感じた原因かな。 両親との関係がうまくいかなくなり、声...
正直つまらなくて、最後の方は斜め読みだった。 イルカとの触れ合いや、オーストラリアの自然の描写、チェロの奏でる音など、文章はさすがに綺麗で情景が目に浮かぶようなのだけど、たぶんヒロインに魅力を感じられなかったのが、つまらないと感じた原因かな。 両親との関係がうまくいかなくなり、声を失ったという経緯は同情できる部分ではあるけど……周囲から愛され大事にされ、おまけに恵まれた環境でイルカと遊びチェロを弾き……十分恵まれてるじゃん、と思えてしまいました。
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極上の時間だった。 この本を読んでいると、たくさんの透明なもので心が満たされる。 静かな海やどこまでも続く水平線、澄んだ空、深く優しいチェロの音色、イルカたちの眼差し。 心の奥に傷をかかえながらも、痛くなるほど精一杯まっすぐに生きている人たち。 海の向こうの小さな島に、こんな...
極上の時間だった。 この本を読んでいると、たくさんの透明なもので心が満たされる。 静かな海やどこまでも続く水平線、澄んだ空、深く優しいチェロの音色、イルカたちの眼差し。 心の奥に傷をかかえながらも、痛くなるほど精一杯まっすぐに生きている人たち。 海の向こうの小さな島に、こんな世界が広がっていると思うと、なんだか頑張れる気がする。
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香山リカの解説に小説のポイントが要約されている。ごく普通の読み物として面白く読めるが。言葉を失った少女がイルカによる癒しを求めてオーストラリアへ。そこから彼女を取り巻く人々との関係が動き出す。言葉はなくても気持ちが通じたり、取り返しのつかない行動が人を傷つけてしまったり・・・。深...
香山リカの解説に小説のポイントが要約されている。ごく普通の読み物として面白く読めるが。言葉を失った少女がイルカによる癒しを求めてオーストラリアへ。そこから彼女を取り巻く人々との関係が動き出す。言葉はなくても気持ちが通じたり、取り返しのつかない行動が人を傷つけてしまったり・・・。深いものがある。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小学校だか中学校の時だかあやふやだけど、ジャケット買い。 月並だけどイルカが好きだったので、さぞかし瑞々しい青春ストーリーだろうと思って読んでみたら、相当エロくてびっくりした覚えがある。 今思えば大人へのステップアップのきっかけになった本かも(爆 ずいぶん昔に読んだのに結構内容覚えてます。 主人公は声を失った女の子で、イルカセラピーを受けるためにオーストラリアに滞在。 この人物背景からおとなしくて繊細な子なのかなと思ったけど、結構ギラギラしてる子なんだって思ったのが印象に残ってる。 でも最後はいただけなかったなぁ。イルカ好きなだけにね。 残念だったのは声を取り戻すシーンとかあっけなかった気がするなぁ。 「えっ戻ったの?」って読んでて拍子抜けしちゃった。でも印象に残ってるけど。 「お前の声、意外とアルトなんだな」って友人に言われるとことか。 ドラマか映画にしたら面白いかも。 関係ないけど、そもそもなんで主人公はオーストラリアなんかに行ったのでしょう? 三宅島とか小笠原の方が癒される気がするけどなぁ。
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少し前に読んだが、 いまだに海の青が脳裏に浮かぶ作品。 透明感があって 心にじわっとしみる感じが 未だに忘れられない。
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チェロの描写がとてもきれいで、音が聞こえてくるようです。 単行本の方の表紙も青で統一されていて、とてもきれいです。
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青=海、フェルマータ=イルカの姿。精神的ショックから言葉を発せれなくなったリオが、野生のイルカを通じて、自我を取り戻していく。「イルカから癒しをもらう」という一方通行なアニマルセラピー的なものじゃなくて、心や身体をを通わせることに重きを置いている。
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海とイルカの描写が美しく幻想的に描かれている。フェルマータ=音楽の記号名で延長(長めに)する感じで。
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なんだか少女漫画を読んでるみたいな感じ。読みやすいんだけど、私にはあんまりぴんとこなかった。。あんまり性の描写とか入れない方がいいんじゃないかなぁと個人的に思った。
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中学生の時に村山さんを知り、無我夢中で読んだ作品の中の一冊。 最近出された「放蕩記」を読み終え、作者の思いや育った環境等を知り、また読み返してみようと思って再読に選んだ一冊。 タイトルや、表紙、イルカのもたらす人への癒し、海の魅力、チェロの奥深さ、私のストライクど真ん中でした。 ...
中学生の時に村山さんを知り、無我夢中で読んだ作品の中の一冊。 最近出された「放蕩記」を読み終え、作者の思いや育った環境等を知り、また読み返してみようと思って再読に選んだ一冊。 タイトルや、表紙、イルカのもたらす人への癒し、海の魅力、チェロの奥深さ、私のストライクど真ん中でした。 私はこの作品でイルカに惹かれ、まだ実現できてませんが「いつか珊瑚の産卵を見たい」という夢を持ち続けています。 ただ、今回読み進めていく中で、どうしても主人公理緒の恋愛面での行動は私には理解に苦しむところがありました。 女として、男に惹かれる。その結果がゲイリーと関係を選んだとはいえ、「傷を負った」理緒があそこまで露骨に人を傷付けられるだろうか。それに激怒した彼の行動も、私には考えられないほどに残虐でした。彼がそこまで豹変するだろうか、と。 そして、突然のFin。 思わず、え、っと声に出してしまいました。 終わり方が唐突過ぎて私には消化不良でした。その後の彼らは想像にお任せします、では無責任ではないか。と、少し残念に思いました。事件や色んな人の思いがやっと見えてきたところなのに、もう少し描いて欲しかった。 ただ、理緒とBJの思いには温かなものを感じました。タイトルが「青のフェルマータ」、フェルマータは私のイメージでは永遠なのですが、人やイルカの命は永遠ではなく時間が限られている、その対比が悲しくもいとおしく思えました。 欲しいと思った時に手を伸ばさなければ、手にいれることは出来ない。若い時は命の終わりなんて考えもしない。無意識にこの日常が毎日続いて行くものだと思っている。だけど、人にフェルマータは無いのだ。そして、手にいれたいと手を伸ばしても、全てを手に入れることは出来ない。 そんなことをこのストーリーから感じました。
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