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青のフェルマータ の商品レビュー

3.7

107件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    31

  3. 3つ

    38

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    2

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2024/02/04

イルカ、出てきます。しかもなかなかに重要な役割です。 どんなに落ち着いた立派な人間でも、心の中に必ず弱い部分を持っていて、そうした個の人間同士が支え合い、思いやることで、それを補完しあうと。意外と身近なところにもたくさんあることだと思います。

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2023/11/28

オーストラリア,青く澄んだ海。失声症リオはイルカとの触合いで元気を取戻す。言葉や体でなくチェロで結ばれるリオとJB。JBとは反対に若く暴力的なゲイリー。声なきリオの心の叫びが痛ましい。

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2021/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

メンタルヘルス系。 村山由佳の初期作はあんまり期待していなかった(失礼)のだけれど、予想していたよりもずっとよかった。村山由佳はやはり南の島との相性がものすごく良いなあ。情景描写、特に海の描写が卓越している。『ありふれた愛じゃない』にも通じるものがこの時点で存在している。 しかし『ありふれた愛じゃない』など近年の作品が好きな村山由佳ファンにとっては、本作は初期作品なので書き方としてはやや物足りないように感じる。里緒と、JBと、ゲイリーと、フィオナと、それぞれの人物が傷を負っている、わりにそれぞれの傷があっさり描かれすぎている(あるいはほとんど言及されていない)。そして終わり方がよく分からなかった。え、イルカはどうなっちゃうの……??テレビの撮影はどうなったの……??フィオナとゲイリーは……?? 大ケガさせられただけのイルカがめちゃくちゃ可哀想だし、イルカにそんなひどいことをせずにいられないゲイリーの精神状態が1番心配。ゲイリー、いちばん悲しい存在というか、病理がキツすぎる。「俺はこういう手段しか取れないんだよ」みたいなことを自分でも言ってたけど、自分の思い通りにならなかったものはぜんぶズタズタに傷つける、って生き方しか知らないのが深刻。それなのに最終的に里緒にほっとかれてこの物語全体からも置き去りにされたまま終わる。そこはちゃんと回収してほしい。 村山由佳が色んなところに行ってイルカとたくさん泳いで、それを踏まえて出来た小説なんだなっていうのはものすごく伝わってくるけれど、その他の部分で言葉が足りなくて勿体ないかなあと感じる小説。

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2021/02/02

海とイルカと音楽。 声を失った少女の愛と再生の物語。 海に抱かれ、イルカと戯れ、チェロを奏でる。 リオのそんな海外生活に少しの憧れを感じた。 最終的に彼女が選んだ相手に正直驚いたけど、 愛の形はそれぞれ。

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2020/05/18

クラシック音楽(作中にも出てくるし、ドヴォルザークのチェロ音楽)を聴きながら読んでほしい。 海やイルカの描写がキレイでとても贅沢な気持ちになれます。 読書×音楽は贅沢で、没入できる時間。 村山由佳さんの異性を求めるシーンは、嫌らしくなくて女性の心にジーンと響く描写だなと思いまし...

クラシック音楽(作中にも出てくるし、ドヴォルザークのチェロ音楽)を聴きながら読んでほしい。 海やイルカの描写がキレイでとても贅沢な気持ちになれます。 読書×音楽は贅沢で、没入できる時間。 村山由佳さんの異性を求めるシーンは、嫌らしくなくて女性の心にジーンと響く描写だなと思いました。

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2020/01/27

2回目を読み終わりました。 1回目に読んだ時よりは主人公の気持ちの揺れ具合に共感できるものがあった。 同じ村山由佳さんの本なら野生の風の方が好きだけど、こちらもわりと好き。 エピローグ的なものがもう少し見たかった。

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2016/12/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

過去記録。7年前。 大阪時代、住んでいたアパートの横の小さな本屋さんでフラッと購入。海の話がいいなと探していて。最初のシーンが海を感じる好きな感じだったと記憶している。 2016/12/2記録

Posted byブクログ

2016/01/09

良くも悪くも村山さんの作品って感じ。 ムキムキ・マッチョな男と一見、貧相でか弱いカンジだけど芯は強い幸薄いカンジの女性とのあいだの恋。 村山さんの作品を読み始めた頃に読めばもっと感動しただろうな。

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2015/04/05

2015/3/31声の出ない女の子がオーストラリアでイルカを世話しながら、ほかの障碍者の世話もする本。そんなにえろいはなしにもっていこうとしなくてもいいのに。。。と思う部分もあった。

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2014/11/13

登場人物が外国人だとやはり人物把握に時間を要します。ゲイリーの印象が物語の中で何度も更新されました。 読んでいる最中、常に海、そして青を感じながら読み進めていましたが作中で一番印象に残ったのは ”淡いピンク色の小さな粒が無数にわき上がり、波の動きに合わせてゆうらりゆうらり揺れなが...

登場人物が外国人だとやはり人物把握に時間を要します。ゲイリーの印象が物語の中で何度も更新されました。 読んでいる最中、常に海、そして青を感じながら読み進めていましたが作中で一番印象に残ったのは ”淡いピンク色の小さな粒が無数にわき上がり、波の動きに合わせてゆうらりゆうらり揺れながら、海面へ向かって浮かび上がっていく。~中略~数億の卵たちがたゆたい、揺れ、音もなく、果てしなく浮かび上がっていく。風に散って舞い上がる夜桜を、スローモーションで見ているようだ。” このシーンです。一年に一度の特別な夜の描写ですね。グレートバリアリーフに起こるこの奇跡のような光景をぜひ目にしたいと思いました。 読了後、非常に心地良くなりチェロの音を聴きながら南の島で海にプカプカ浮かびたいと感じる小説でした。

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