ケルトの白馬 の商品レビュー
胸がいっぱいになる物語というのは、こういう作品のことを言うんだなと思いました。本当に良い本と出逢えて嬉しい。ケルトの白馬の丘の景色が、今も胸に浮かんできます。読み終えたあともずっと、心に何かを残してくれる作品は、宝物になりますね。
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ローマン・ブリテン四部作を読み終え、もっとサトクリフの世界に浸りたくて図書館から借りて来た。 「アフィントンの白馬」から、これだけスケールの大きい素敵な話を作り出すことができるなんてすごい。 作品紹介に、「今はもう忘れられた豊かな物語を紡ぐ」と書かれていたが、「紡ぐ」という表現...
ローマン・ブリテン四部作を読み終え、もっとサトクリフの世界に浸りたくて図書館から借りて来た。 「アフィントンの白馬」から、これだけスケールの大きい素敵な話を作り出すことができるなんてすごい。 作品紹介に、「今はもう忘れられた豊かな物語を紡ぐ」と書かれていたが、「紡ぐ」という表現がしっくりくる。遥か彼方の出来事に想いを馳せる豊かな時間を与えてもらった。 登場人物の心の内を描くのが上手だ。主人公の孤独感が物語の陰影となっている。
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第一章「夢の白馬」で、ルブリンが夏の終わりの悪天候時に白馬の群れを見る描写が美しい。第二章で音楽を絵にしたいと思うところも。今まで叙事詩的な作品って苦手だったけどこれからサトクリフの作品(神話を題材にしたもの)をもっと読んでみたいと思った。詩的なところと植物や儀式のディテールをし...
第一章「夢の白馬」で、ルブリンが夏の終わりの悪天候時に白馬の群れを見る描写が美しい。第二章で音楽を絵にしたいと思うところも。今まで叙事詩的な作品って苦手だったけどこれからサトクリフの作品(神話を題材にしたもの)をもっと読んでみたいと思った。詩的なところと植物や儀式のディテールをしっかり描くところのバランスが良い。また読み返したいと思う。 (一般書の翻訳と比べて、児童文学の翻訳ってわくわく感と描写の美しさが両方あって翻訳特有の読みにくさがない作品が多い気がする。全然ジャンルが違うけれど、『弟の戦争』とか『モモ』とか『バンビ』とか……。ただ訳すだけではなくて子どもに面白い外国文学を届けたいという熱意があるんだろうか。訳と原書の関係は大学院では勉強しなかったなあ。今更気になってきた)
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白亜の丘に築かれた砦に住むイケニ族の族長・ティナガンの息子として生まれながら、先住民の“暗い血”を伝える褐色の肌を持つルブリン・デュ。 彼にはつばめの飛行や竪琴の歌、麦畑を渡る風や、疾駆する馬の群れなど、迷宮のように入り組む曲線と渦巻きに象られた文様で動く物を描く才能があった。 ...
白亜の丘に築かれた砦に住むイケニ族の族長・ティナガンの息子として生まれながら、先住民の“暗い血”を伝える褐色の肌を持つルブリン・デュ。 彼にはつばめの飛行や竪琴の歌、麦畑を渡る風や、疾駆する馬の群れなど、迷宮のように入り組む曲線と渦巻きに象られた文様で動く物を描く才能があった。 しかし、一族の女王たるルブリンの妹テルリと親友ダラの婚礼の夜、砦は『赤いたてがみ』の支配を嫌い、別天地を求めてガリアからブリテン島へと移住してきたアトレバーテス族の侵攻を受けて壊滅してしまう。 テルリとダラ、そしてわずかに生き残り、アトレバーテス族の虜囚となった一族の命を守り、彼等をまだ見ぬ北の草原へと旅立たせる為、ルブリンはイケニ族と侵略者の神、その象徴である巨大な馬の絵を丘に描く。 太陽の馬であり月の馬でもあるもの。ルブリンの命を捧げ、生命を呼び込み、世界の終わりまでそこに在り続ける白い馬を。 イギリス、バークシャーの丘陵地帯に現存する巨大な地上絵「アフィントンの白馬」。 この絵の描かれた時代を、奔放な想像力を駆使して描く珠玉の作品。
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アフィントンのケルトの白馬は、たぶんキリスト生誕百年くらい前の古代遺跡。本当に走っている白馬だなぁ。 イケニ族のお話。長はやはり孤独である。孤高かな。 ローズマリー・サトクリフの他の話も読んでみたい。
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ルブリンの感性、孤独、使命感、潔さがしっかりと伝わってきた。 ルブリンとクラドックとの関係が好きだ。敵同士なのに、不思議な絆が存在しているというか、相手のことを信頼している。 バークシャーまでこの白馬を見に行ってみようかな。
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身の内の本質的な孤独 世界はこんなにも簡単に塗り変わる それでも彼は皆の幸せを祈っていた 丘陵地帯に巨大な白馬 幻想の真実
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翻訳本って、苦手な所があるんだけど、 これは、入りこめました。 特急の車内で、読了。 車窓は、日本の風景だけど 気持ちは、イングランドを旅してた。
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実は KiKi はサトクリフ作品っていうのは正直なところ苦手意識があったりします。 まあ、初めてサトクリフ作品に出会った頃には、まだまだ KiKi が幼すぎたせいもあるんだろうと思うんですよね。 なんていうかお子ちゃまにはちょっと物足りないワクワク感・・・・とでも言いましょう...
実は KiKi はサトクリフ作品っていうのは正直なところ苦手意識があったりします。 まあ、初めてサトクリフ作品に出会った頃には、まだまだ KiKi が幼すぎたせいもあるんだろうと思うんですよね。 なんていうかお子ちゃまにはちょっと物足りないワクワク感・・・・とでも言いましょうか。 「ドキドキ感はあってもワクワク感が湧いてこない作家」というのが長らく KiKi が手前勝手に描いていたサトクリフ作品に対する評価でした。 これはたまたま当時の KiKi があれやこれやと忙しすぎて、読書が絶好の睡眠剤だった時代だったから・・・・とも言えるかもしれません。 そこそこドキドキはさせてくれるんだけどワクワクしてこないので、数ページで睡魔が襲ってくる・・・・・そんな作家の筆頭だったんですよね~(苦笑)。 ま、そんな KiKi が今回この本に手を出してみたのは、このあまりにも美しい表紙の写真(「アフィントンの白馬」)に思わず目を奪われたから・・・・・でありました。 東京でも同じ本は図書館で何回か見ているんだけど、残念なことに結構ボロボロで、惹かれるものはありつつもなかなか食指がうごかなかったんですよ ^^; 第一、苦手意識のあるサトクリフだし・・・・・。 ところがこちらの図書館ではこれが新品か!と思えるほどピッカピカの本だったんですよ。 で、その美しいままの状態の本でこの写真を見ると、もともと興味は持っていた本であっただけにこれは読まずにはいられない!・・・・と。 で、ついでにこの本と同時に何冊か、過去に睡魔と闘いつつとりあえず読み通したような記憶があるものの内容はほとんど覚えていないサトクリフ作品を借りてきました。 (全文はブログにて)
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